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対話するように読めるコミュニケーション・デザインの教科書。自分の経験と著者の知見が響きあい、参考文献が芋づるで出てくるのが嬉しい。 著者の目線が素晴らしい。わたしは今まで、機能や美的造形を考慮したプロダクツやその設計を「デザイン」と考えていた。しかし彼は、「意思を持って何かをつくる行為」をデザインと再定義する。すると、デザインされた「モノ」や「コト」だけではなく、その前後にいる「人」にフォーカスが当たるようになる。デザインの話というと、「モノ」や「コト」に目が行きがちだが、デザインが人により生み出され、人により享受される以上、人を取り巻く状況や文脈込みで見ろというのだ。 たとえば、地図と交通について。古典的なTO図やプトレマイオス図、そして大航海時代の地球儀を横断的に参照しながら、地図とは「世界はこのようになっていると定義したもの」という観点を引き出す。つまり、地図とは現実にそう見えている
月初からはじめているメルマガ「ゆーすけべーラジオ」 の中でデザイン思考というテーマの連載を行っている。 そこで「デザイン」というもはやありふれた言葉を再考させられる素晴らしい本に出会った。 INFOBARや無印良品のプロダクトデザイナーとして有名な深澤直人氏の「デザインの輪郭」である。 デザインという言葉は現代のコンテキストからすると、2つの意味合いで使われることが多い。 一つは見た目のデザイン、もう一つはモノをつくる時のトータルなデザイン。 深澤さんが扱っているのは後者の方だ。 僕も今まで後者のデザインについて研究したり実践しようと努力したものだから、 多少なりとも語れるところがある。とはいえ、これが明確に論理的に言うってことが難しい。 深澤さんも少し抽象的な思惑や例え、比喩を使いながら工夫してそれを伝えようとしている。 中でも「行為に溶けるデザイン」が面白かった。 モノを使う人を観察す
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