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'''FIA フォーミュラE世界選手権''' (''FIA Formula E World Championship''、フォーミュライー、''FE''︶は == 概要 ==
[[File:Formula E - Berlin 2015 - Daniel Abt.jpg|thumb|240px|[[アプト・スポーツライン|アウディ・スポーツ・アプト・フォーミュラEチーム]]のマシン(2015年、ベルリン)]]
[[ファイル:2023-04-22 Motorsport, ABB FIA Formula E World Championship, Berlin E-Prix 2023 1DX 1278 by Stepro.jpg|thumb|right|240px|2023年ベルリンe-Prix]]
2012年8月27日、[[国際自動車連盟]] (FIA) がシリーズ設立を発表した<ref>"[http://www.fia.com/new-fia-formula-e-championship New FIA Formula E Championship]". 国際自動車連盟.︵2012年8月27日︶2013年10月20日閲覧。</ref>。フォーミュラEホールディング (FEH) がシリーズを運営し、同社[[最高経営責任者|CEO]]にはスペインの実業家{{仮リンク|アレハンドロ・アガグ|en|Alejandro Agag|preserve=1}}<ref>[[GP2]]と[[GP3]]に参戦する{{仮リンク|アダックス|en|Addax Team|preserve=1}}のオーナーで、かつては[[スーパーアグリF1チーム]]の株式買収候補として噂された。</ref>が就任した。都市部の[[大気汚染]]対策となる電気自動車の普及促進を狙い、レースは世界各地の大都市や有名リゾート地の[[公道コース|市街地コース]]で行なわれる<ref>"[https://www.as-web.jp/past/%e3%83%95%e3%82%a9%e3%83%bc%e3%83%9f%e3%83%a5%e3%83%a9e%e3%80%81ev%e6%99%ae%e5%8f%8a%e4%bf%83%e9%80%b2%e3%82%92%e7%8b%99%e3%81%84%e5%a4%a7%e9%83%bd%e5%b8%82%e3%81%a7%e9%96%8b “フォーミュラE”、EV普及促進を狙い大都市で開催]". オートスポーツweb.︵2012年8月10日︶2013年10月22日閲覧。</ref><ref>川原田剛 "[http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/motorsports/2013/11/14/post_9/index2.php 鈴木亜久里、プロストが参戦する﹁フォーミュラE﹂って何だ? page2/3]". Web Sportiva.︵2013年11月14日︶2013年11月16日閲覧。</ref><ref>ただし2015 - 16年以降は常設サーキットでのレースが毎年1戦行われている。</ref>。シリーズは秋に開幕し、年をまたいで年間10戦程度が行なわれる。シリーズ発足当初は世界選手権ではなかったため、各イベントは[[グランプリ]]︵GP︶ではなく'''e-Prix'''︵イープリ︶と呼ばれ、世界選手権に昇格後も引き継がれている。 35行目:
また、ワイヤレス給電などのテクニカルパートナーとして[[クアルコム]]と契約を結んでいるほか<ref>[http://www.fiaformulae.com/news/qualcomm-named-as-technology-partner Qualcomm becomes Founding Technology Partner of FIA Formula E Championship] - Formula E・2013年9月9日</ref>、物流面では[[DHL]]と契約し、同社が全面的にマシン等の機材輸送を担当する<ref>[http://www.fiaformulae.com/news/dhl-named-as-logisitics-partner DHL delivers Formula E across the globe] - Formula E・2013年9月10日</ref>。2017 - 2018シーズンからはオフィシャルアパレルパートナーに[[ヒューゴ・ボス]]がついているほか<ref>[https://www.as-web.jp/f1/179426?all ヒューゴボス、30年以上のF1スポンサー活動を打ち切り、フォーミュラEにスイッチ] - オートスポーツ・2017年11月15日</ref>、同シーズン途中より[[ABBグループ]]がシリーズ全体の冠スポンサーとなった<ref>[https://www.as-web.jp/overseas/192129?all フォーミュラE‥オートメーション技術大手﹃ABB﹄がシリーズの冠スポンサーに就任] - オートスポーツ・2018年1月10日</ref>。 オフィシャルカーは2021 - 2022年のシーズン8からフォーミュラE公式パートナーの[[ またサポートレースとして、[[人工知能]]が操る自動運転車によるレース﹃ロボレース﹄の計画が進んでいる。フォーミュラEと同じコースで、60分間のレースを行う。全10チームの参加を想定しており、各チーム2台ずつ、合計20台の無人レーシングカーが参戦する。この内1チームは、世界中から自動運転関連技術のエキスパートを集めた混成チームとなる予定<ref>[http://as-web.jp/news/info_smart.php?c_id=5&no=69903 フォーミュラE、16/17年に自動運転レースを併催] オートスポーツweb︵2015年12月1日︶2015年12月24日閲覧</ref>。 41行目:
シリーズ開始以来、シーズン6までは[[世界選手権大会]]ではなかったが、2020年に開幕するシーズン7より[[国際自動車連盟]](FIA)主催の世界選手権大会として開催されることが発表された<ref>[https://jp.motorsport.com/formula-e/news/formula-e-receives-fia-world-championship-status-for-2020-21/4606245/ フォーミュラE、2020年スタートのシーズン7からFIAの世界選手権に] motorsport.com︵2019年12月3日︶2019年12月4日閲覧</ref>。これにより、[[フォーミュラ1|FIA フォーミュラ1世界選手権]](F1)、[[世界ラリー選手権|FIA 世界ラリー選手権]](WRC)、[[FIA 世界耐久選手権]](WEC)、[[世界ラリークロス選手権|FIA 世界ラリークロス選手権]](World RX)、[[世界カート選手権|CIK-FIA 世界カート選手権]]と同等のレーシングカテゴリとなる。 2024年3月30日に、フォーミュラEとして日本初のレースが東京で開催された<ref>{{Cite web |title=日本初開催の2024年フォーミュラEカレンダーが決定。中国・上海での開催も {{!}} 海外レース他 {{!}} autosport web |url=https://www.as-web.jp/overseas/1003645 |website=AUTO SPORT web |date=2023-10-20 |access-date=2024-01-08 |language=ja}}</ref><ref name=":0" />。(→[[東京 E-Prix]])
== レギュレーション ==
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=== 第3世代 ===
[[ファイル:Nissan Formula E Gen3, Japan Mobility Show 2023 01.jpg|thumb|right|240px|Gen3マシン]]
9年目となる2022 - 2023シーズンより﹁'''Gen3'''﹂と呼ばれる新型シャシーを導入する。シーズン8中のモナコe-Prixにて発表された。Gen3は 変化した点としては、
# 全長5016.2mm(-183.1mm)、全高1023.4mm(-40.1mm)、全幅1700mm(-100mm)、前後ホイールベース2970.5mm(-129.5mm)へと小型化される。
# 最小重量(ドライバー込み)が900kgから840kgへと軽量化される。
# 前後にモーターが配置される︵フロントは回生専用<ref name="ms230114">{{Cite web # モーターの最高出力が250kWから350kWへと向上し、最高速度も
# Gen2の2倍以上となる600kW(フロント250kW+リア350kW)の回生能力を持ち、レース中に使用されるエネルギーの40%を回生ブレーキでまかなう。
# ”5”の変化によりリアの油圧ブレーキが廃止される。
# 車体にリサイクル素材を多く使用する
# デザイン面では、Gen2に
ことが挙げられる。
また、これに
=== 主なサプライヤー ===
* シャシー : [[ダラーラ]]
* バッテリー : [[ウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング]](2017 - 2018シーズンまで)、[[マクラーレン・エレクトロニック・システムズ|マクラーレン・アプライド・テクノロジーズ]](2018 - 2019シーズンから2021 - 2022シーズンまで)、[[ウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング]](2022 - 2023シーズンより)
* タイヤ : [[ミシュラン]](2021 - 2022シーズンまで)、[[ハンコックタイヤ|ハンコック]](2022 - 2023シーズンより)
* パワートレイン(初年度) : [[マクラーレン・エレクトロニック・システムズ]]
* ギアボックス(初年度) : [[ヒューランド]]
198 ⟶ 199行目:
| {{flagicon|GER}} [[メルセデスEQ・フォーミュラEチーム]]
| [[メルセデスEQ|メルセデスEQ・Silver Arrow 02]]
|-
! [[2022年-23年のフォーミュラE|2022年-23年]]
| {{flagicon|GBR}} [[ジェイク・デニス]]
| {{flagicon|USA}} [[アンドレッティ・オートスポーツ|アバランチ・アンドレッティ・フォーミュラE]]
| 27
| [[ポルシェ|ポルシェ・99X Electric Gen3]]
| {{flagicon|GBR}} [[エンヴィジョン・レーシング]]
| ジャガー・I-Type 6
|}
== 主な
{| class="wikitable" style="text-align: left;font-size:small"
|-
229 ⟶ 238行目:
| {{flagicon|BRA}} ネルソン・ピケJr. || 2014-2019 || 2014-15年チャンピオン、2015-16年15位、2016-17年11位、2017-18年9位、2018-19年22位 || 2008-2009(ルノー)
|-
| {{flagicon|SWI}} セバスチャン・ブエミ || 2014- || 2014-15年2位、2015-16年チャンピオン、2016-17年2位、2017-18年4位、2018-19年2位、2019-20年4位、2020-21年21位、2021-22年15位、2022-23年6位 || 2009-2011(トロ・ロッソ)
|-
| {{flagicon|ESP}} [[ハイメ・アルグエルスアリ]] || 2014-2015 || 2014-15年13位 || 2009-2011(トロ・ロッソ)
239 ⟶ 248行目:
| {{flagicon|BRA}} [[ブルーノ・セナ]] || 2014-2016 || 2014-15年10位、2015-16年11位 || 2010-2012(HRT、ルノー、ウィリアムズ)
|-
| {{flagicon|BRA}} ルーカス・ディ・グラッシ || 2014- || 2014-15年3位、2015-16年2位、2016-17年チャンピオン、2017-18年2位、2018-19年3位、2019-20年6位、2020-21年7位、2021-22年5位、2022-23年15位 || 2010([[ヴァージン・レーシング|ヴァージン]])
|-
| {{flagicon|BEL}} [[ジェローム・ダンブロシオ]] || 2014-2020 || 2014-15年4位、2015-16年5位、2016-17年18位、2017-18年14位、2018-19年11位、2019-20年16位 || 2011-2012(ヴァージン、[[ロータスF1チーム|ロータス]])
|-
| {{flagicon|FRA}} ジャン=エリック・ベルニュ || 2014- || 2014-15年7位、2015-16年9位、2016-17年5位、2017-18年チャンピオン、2018-19年チャンピオン、2019-20年3位、2020-21年10位、2021-22年4位、2022-23年5位 || 2012-2014(トロ・ロッソ)
|-
| {{flagicon|FRA}} [[シャルル・ピック]] || 2014-2015 || 2014-15年18位 || 2012-2013([[マルシャF1チーム|マルシャ]]、ケータハム)
249 ⟶ 258行目:
| {{flagicon|MEX}} [[エステバン・グティエレス]] || 2017 || 2016-17年22位 || 2013-2014, 2016(ザウバー、[[ハースF1チーム|ハース]])
|-
| {{flagicon|GER}} [[アンドレ・ロッテラー]] || 2017-2023 || 2017-18年8位、2018-19年8位、2019-20年8位、2020-21年17位、2021-22年12位、2022-23年18位 || 2014(ケータハム)
|-
| {{flagicon|ESP}} [[ロベルト・メリ]] || 2023
|-
| {{flagicon|BRA}} [[フェリペ・ナッセ]] || 2019 || 2018-19年24位 || 2015-2016(ザウバー)
|-
| {{flagicon|GER}} [[パスカル・ウェーレイン]] || 2019- || 2018-19年12位、2019-20年18位、2020-21年11位、2021-22年10位、2022-23年4位 || 2016-2017([[マノー・レーシング|マノー]]、ザウバー)
|-
| {{flagicon|BEL}} ストフェル・バンドーン || 2018- || 2018-19年16位、2019-20年2位、2020-21年9位、2021-22年チャンピオン、2022-23年11位 || 2016-2018([[マクラーレンF1|マクラーレン]])
|-
| {{flagicon|ITA}} [[アントニオ・ジョヴィナッツィ]] || 2022 || 2021-22年23位 || 2017, 2019-2021(ザウバー、[[アルファロメオ・レーシング|アルファロメオ]])
265 ⟶ 274行目:
| {{flagicon|NZL}} [[ブレンドン・ハートレイ]] || 2019-2020 || 2019-20年23位 || 2017-2018(トロ・ロッソ)
|-
| {{flagicon|NED}} ニック・デ・フリース || 2021-2022, 2024- || 2020-21年チャンピオン、2021-22年9位 || 2022-
|}
==
発足初年度はプライベーター中心だったものの、シーズン2からパワートレインの開発が自由化された影響で、自動車メーカーが関与する[[ワークスチーム]]への移行が進んでいる。
マシンがF3レベルであることや4年目までマシンの乗換が必須であること、エンジン音がなく静かなためレース中にBGMが流されるといった既存のモータースポーツとは違うルール・環境のため、批判的な意見もある。1年目の頃にはF1関係者から﹁チーズ︵くだらないもの︶だね﹂︵[[セバスチャン・ベッテル]]︶<ref>[http://ja.espnf1.com/redbull/motorsport/story/169095.html ベッテル、フォーミュラEは﹁チーズ﹂] espnf1.2014年7月25日</ref>﹁これはモータースポーツではない﹂︵[[ニキ・ラウダ]]︶<ref>[http://www.topnews.jp/2014/09/26/news/f1/others/fia/113165.html ニキ・ラウダ﹁フォーミュラEはモータースポーツじゃない﹂] Topnews.2014年9月26日</ref>と酷評されていた。また、レース運営も安定してきた2018年になっても、ルイス・ハミルトンは環境問題の観点からフォーミュラEの取り組みは評価しているものの<ref>[https://www.as-web.jp/f1/469853?all ハミルトン、 F1引退後のフォーミュラE参戦を否定せず。﹁自分のスキルを発揮する場所になるかもしれない﹂] www.as-web.jp(2019年4月8日)2020年6月30日閲覧</ref>、﹁少なくとも、僕の時代には、ある程度の音を発生するV型エンジン的なものを搭載して燃料で走るクルマがあり続けて欲しいよ﹂とコメント<ref>[http://www.topnews.jp/2018/11/14/news/f1/175947.html ハミルトン﹁フォーミュラ・フォードより遅いフォーミュラEには興味が持てない﹂ ] - topnews 2018年11月14日</ref>しており、スポット参戦したこともあるジャック・ビルヌーブも﹁誰も電気自動車でのレースを見たいとは思わないよ﹂とコメント<ref>[http://www.topnews.jp/2018/12/21/news/176773.html ﹁F1では誰もフォーミュラEなど見ていない﹂とジャック・ビルヌーブ ] - topnews 2018年12月21日</ref>し、多くのF1ドライバーが電気自動車のレースへ参戦することには消極的である。一方でかつてF1に参戦し、今はフォーミュラEへ参戦中の[[ヴァージン・レーシング]]の[[リチャード・ブランソン]]は、2年目の頃に﹁2020年代にはF1に代わりフォーミュラEがトップシリーズとなる﹂というコメントをしている<ref>[http://ja.espnf1.com/f1/motorsport/story/203051.html ﹁2020年にフォーミュラEはF1を上回る﹂ | Formula 1 | F1ニュース | ESPN F1] - [[ESPN]]</ref>。▼ ルノーに続いてDSオートモビルズ([[シトロエン]])、[[ヴェンチュリー]]([[ZFフリードリヒスハーフェン|ZF]])、[[マヒンドラ]]、[[ジャガー (自動車)|ジャガー]]、[[アウディ]]<ref>{{Cite web|和書 |date=2016-09-02 |url=http://www.as-web.jp/overseas/42189 |title=FE:アウディ、2017年からフォーミュラEにフルワークス参戦へ |work= |publisher=AUTOSPORTweb |accessdate=2016-10-04}}</ref>、[[BMW]]<ref>{{Cite web|和書 |date=2016-09-28 |url=http://www.as-web.jp/overseas/50434?all |title=FE:BMWがアンドレッティと提携。フルワークス化に向けた布石か? |work= |publisher=AUTOSPORTweb |accessdate=2016-10-04}}</ref>など多くの自動車メーカーが開発の自由化を機に参戦している。また、新興EVメーカーの[[上海蔚来汽車|NIO]]の参戦など、モータースポーツの参戦経験のないメーカーが参戦するなど活気を見せている。[[ドイツツーリングカー選手権|DTM]]の一角を担っていた[[メルセデス・ベンツ]]<ref>{{Cite web|和書 |date=2016-10-04 |url=http://www.as-web.jp/overseas/53034?all |title=FE:F1王者メルセデス、18/19年シーズンのフォーミュラE参戦権獲得 |work= |publisher=AUTOSPORTweb |accessdate=2016-10-04}}</ref><ref>なお、参戦する際は[[メルセデスEQ]](当初はメルセデス・ベンツEQ)として参戦している。</ref>、2014年から[[FIA 世界耐久選手権|WEC]]で猛威を振るった[[ポルシェ]]はそれぞれ前述のカテゴリーから撤退する代わりに2019-2020シーズンから参戦している。
ただ、そういう批判が出てしまう理由もあった。2016 - 2017シーズンまでは、バッテリー消費量の関係から決勝で完走を優先すれば全速力での走行は困難になる︵逆に言えば全速力で走行すれば完走できない︶という問題があった︵その対策としてマシンの乗換が行われていた面もある︶。また、このシーズンまでは﹁決勝でファステストラップを記録したドライバー﹂にポイントが与えられるルールであったため、レース序盤のアクシデント等で上位進出が絶望的になったドライバーが完走を諦めファステストラップ狙いで全速アタックを行うケースもよく見られた。特にシリーズ初期の最終戦のドライバーズチャンピオン争いもファステストラップの2ポイントを巡って激しい争いが発生し、この2ポイントが明暗を分けた<ref>14-15シーズンではランキングトップの[[ネルソン・ピケJr.]]と2位の[[セバスチャン・ブエミ]]がチャンピオンを争う中、ブエミの出したファステストラップをピケJr.のチームメイトであった[[オリバー・ターベイ]]が更新してポイント獲得を阻止し、結果1ポイント差でピケJr.がチャンピオンを獲得した。もしターベイが更新していなければ、ブエミはファステストラップの2ポイントを得て逆転していた。</ref><ref>15-16シーズンでは同点でチャンピオンを争うブエミと[[ルーカス・ディ・グラッシ]]が、1周目で接触し両者ともに完走が絶望的になったことからファステストラップ狙いの走行に切り替え、結果ブエミがファステストを出しそのタイムを誰も更新できなかったためチャンピオンに輝いた。</ref>。このため2017 - 2018シーズンからは﹁レース上位10名のうちファステストラップを出した者﹂にポイントが与えられるようレギュレーションが改められた。▼ 参戦の背景として、自動車産業が環境問題に直面しつつある現状が挙げられる。フォルクスワーゲンのディーゼル排気不正問題が発覚し、2040年代までに[[内燃機関]]自動車の販売を禁止する法案がヨーロッパ各国で可決される<ref>{{Cite news |title=英政府が正式発表、2040年ガソリン車とディーゼル車を販売禁止へ |url=http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/07/2040-2.php |newspaper=ニューズウィーク日本版 |date=2017-07-27 |accessdate=2017-07-31}}</ref>中で、フォーミュラEはローコストにEV開発をアピールできる場として期待されている<ref>{{Cite news |title=モータースポーツ界に激震。ポルシェ、メルセデスの相次ぐ撤退~フォーミュラE参戦は何を示すのか |url=http://www.as-web.jp/sports-car/147374?all |newspaper=AUTOSPORTweb |date=2017-07-31 |accessdate=2017-07-31}}</ref><ref>{{Cite news |title=︻フォーミュラE︼ポルシェがWECを辞し、FE参戦を目指す理由 |url=https://jp.motorsport.com/formula-e/news/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%A9e-%E3%83%9D%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%81%8Cwec%E3%82%92%E8%BE%9E%E3%81%97-fe%E5%8F%82%E6%88%A6%E3%82%92%E7%9B%AE%E6%8C%87%E3%81%99%E7%90%86%E7%94%B1-936958/ |newspaper=motorsport.com |date=2017-07-31 |accessdate=2017-07-31}}</ref>。 また、電気自動車であることから、マシントラブルの原因は電気系統に係わる箇所が大半となり、燃費と同語彙で「電費」やガス欠と同語彙で「電欠」など特徴的な言い回しも散見<ref>開始当初は実況・解説がこの言い回しに苦笑するシーンが多々あった。</ref>される。そのうち、バッテリーの発熱が問題となることが多く、[[小林可夢偉]]によれば「ファンブーストを使うとバッテリーの温度が上がって後で大変なことになる」<ref>[https://www.as-web.jp/overseas/183444?all フォーミュラE開幕参戦の可夢偉「ファンブーストを使わなくても怒らないで」と珍要求] - オートスポーツ・2017年11月22日</ref>「発熱によりリアブレーキの回生システムがシャットダウンすることがあり、そうなると突然ブレーキが効かなくなる」<ref>[https://www.as-web.jp/overseas/186414?all 回生がなくなると「恐ろしいくらいクルマが止まらない」。FE香港2日間で可夢偉が感じた課題と手応え] - オートスポーツ・2017年12月3日</ref>などが起きている。そのため、タイヤ戦略などのレースコンディションより、バッテリーの状況でレースが決まってしまうことが課題となっている。一方で、速度だけでなく伝送されたバッテリー残量も公開されるため、車体の現状が実況に反映されるなどのメリットもあった。▼
日本では[[日産自動車|日産]]が2018-2019年シーズンから参戦<ref>厳密には2017-2018年シーズンまで参戦していたルノー・e.damsの枠を買い取った形。日産とルノーが提携している関係上、純粋な新規参入というよりはタイトルスポンサーの変更に近い。</ref>しており、[[ヤマハ発動機|ヤマハ]]が2024年3月に英[[ローラ・カーズ]]にパワートレインの開発・供給で技術提携を発表<ref>{{Cite web |title=フォーミュラE規格パワートレインの開発供給でLolaと技術提携~EV世界最高峰レース水準の最先端電動技術獲得を目指す~ - ニュースリリース |url=https://news.yamaha-motor.co.jp/jp/news/2024/0328/formulae.html |website=ヤマハ発動機株式会社 |access-date=2024-04-09 |language=ja}}</ref>した。[[本田技研工業|ホンダ]]も参戦の可能性を検討中とされていた<ref>{{Cite web|和書 |date=2016-03-18 |url=http://www.as-web.jp/overseas/3975 |title=ニッサンとBMW、早ければ16/17年のフォーミュラEに参戦か |work= |publisher=AUTOSPORTweb |accessdate=2016-09-07}}</ref><ref>{{Cite web|和書 |date=2016-07-05 |url=http://www.as-web.jp/f1/27554 |title=ホンダ長谷川氏、FE参戦の可能性を示唆。「予算的にはF1と同時参戦できる」 |work= |publisher=AUTOSPORTweb |accessdate=2016-09-07}}</ref>が、F1からの撤退を発表した2020年10月2日に「電動レースへの参戦は具体的に考えているものはない」<ref>{{Cite web|和書 |title=ホンダ、F1撤退で電動化へシフトも「フォーミュラE参戦は考えていない」 |url=https://f1-gate.com/honda/f1_58824.html |website=f1-gate.com |date=2020-10-03 |accessdate=2020-10-03 |language=ja}}</ref>と表明している。
== 評価と反応 ==
▲マシンがF3レベル ▲ ▲また、電気自動車である 他にも、スーパーライセンスポイントの関係上、同カテゴリーに参戦することは一種のリスクがある。▼
== スーパーライセンス ==
フォーミュラEは発足当初はスーパーライセンスポイントの対象外とされ、例外としてドライバーズチャンピオンはライセンスの発給資格を与えられた<ref>{{Cite web |title=F1ライセンス点制度が変更。DTMも対象、FEは特例 |url=https://f1sokuho.mopita.com/pc/free/index.php?uid=NULLGWDOCOMO&pass=&page=news/sp/body&no=91227&tt=1170 |website=F1速報 |access-date=2024-01-08}}</ref>。2016年からポイントが付与され、ドライバーズチャンピオンの40点(発給条件と同点)に加え選手権上位10名までがポイントを得た。2016年当時は同一年度内に複数カテゴリで得たライセンスポイントを最大2種類まで合算する事が認められていたため、他カテゴリの[[フォーミュラ2|F2]](旧[[GP2]])や[[スーパーフォーミュラ]]、[[インディカー]]、WEC等を掛け持ちする方針が主流であった。
しかし2018年のライセンスポイントシステムの変更に伴い、フォーミュラEチャンピオンの配点は30点へ下げられた。さらに翌2019年にはポイントの合算が廃止され、最もポイントが高いカテゴリ1種類のみがカウントされる仕組みへ切り替わった<ref>[https://jp.motorsport.com/super-formula/news/f1-superlicensepoint-SF-SGT/4310384/ スーパーライセンスポイントの割り当て変更。SF王者は25ポイントに増加] -jp.motorsport.com・2018年12月10日閲覧</ref>。
== 放送局 ==
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==== 現在 ====
===== J SPORTS =====
2017 - 18年シーズン以降、[[J SPORTS]]が全戦を生中継を中心に放送している<ref>[http://www.as-web.jp/overseas/181984?all J SPORTS、12月開幕の2017/18年フォーミュラEを放送。全14戦を生中継中心に] - オートスポーツweb・2017年11月17日・同日閲覧</ref><ref>{{Cite web|和書|title=J SPORTS、12月15日開幕の2018/19年フォーミュラEを生中継中心に全ラウンド放送|url=https://www.as-web.jp/overseas/436199|website=www.as-web.jp|date=2018-12-03|accessdate=2019-03-21|language=ja}}</ref>。 ====== コメンタリー(J SPORTS) ======
;実況
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;実況
:*[[塩原恒夫]]
:*[[堀池亮介]]︵[[フジテレビジョン|フジテレビ]]アナウンサー、2024年第5戦東京 E-Prix︶<ref name="auto1053483">{{Cite web|和書|url=https://www.as-web.jp/overseas/1053483?all|title=フジテレビがFE﹃TOKYO E-PRIX﹄を関東で地上波生放送。レースを理解する特別コーナーも|website=オートスポーツWeb|publisher=SAN-EI|date=2024-03-12|accessdate=2024-03-30}}</ref> ;解説
:*[[山本左近]](2019年 - 2021年)
:*[[柳田真孝]](2022年 - <!--、第1 - 3戦、第6戦、第9戦、第11 - 12戦、第15 - 16戦(2022年)、第1戦、第5戦、第7 - 8戦、第15 - 16戦(2023年)、第1戦、第9 - 10戦(2024年)-->)
:*田中康二(2022年 - <!--、第4 - 5戦、第10戦、第13 - 14戦(2022年)、第2 - 3戦、第10 - 11戦(2023年)、第4 - 7戦、第11 - 12戦(2024年)-->)
:*[[千代勝正]](2022年 - <!--、第7 - 8戦(2022年)、第4戦、第6戦、第9戦、第12 -
:*佐藤琢磨(2024年第5戦東京 E-Prix){{R|auto1053483}}
;ナビゲーター
:*[[佐藤信長 (俳優)|佐藤信長]](2021年 - )
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==== 過去 ====
===== テレビ朝日 =====
シリーズ創設時点では日本でのテレビ放映権は[[電通]]を経由して[[テレビ朝日]]が獲得しており、同社の保有する地上波・BS︵[[ シーズン開幕前にはBS朝日にて特集番組﹁﹃フォーミュラE﹄ってなんだ!?徹底ガイド﹂︵2014年8月23日放送︶も放送し、[[鈴木亜久里]]と[[片山右京]]の対談、﹁日本勢︵[[チーム・アグリ|アムリン・アグリ]]︶の参入﹂﹁女性ドライバーが活躍できるレース﹂などとフォーミュラEの魅力を紹介し生中継に対する気合が 2014 - 2015年シーズンは、テレビ朝日系地上波(一部地域除く)にて総集編が放送された<ref>[https://www.as-web.jp/past/%e3%83%95%e3%82%a9%e3%83%bc%e3%83%9f%e3%83%a5%e3%83%a9e%e7%b7%8f%e9%9b%86%e7%b7%a8%e3%81%8c%e3%83%86%e3%83%ac%e6%9c%9d%e5%9c%b0%e4%b8%8a%e6%b3%a2%e3%81%a7%e4%bb%8a%e6%99%a9%e6%94%be%e9%80%81?all フォーミュラE総集編がテレ朝地上波で今晩放送] autosport
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===== BS日テレ =====
無料放送の[[BS日本|BS日テレ]]が、2017 - 18年・2018 - 19年の2シーズン、全戦のハイライト放送を行った<ref>[http://www.as-web.jp/overseas/185815?all フォーミュラE‥BS日テレでの全戦ハイライト放送決定。小林可夢偉参戦の香港戦は12月6日] 2017年12月1日、同日閲覧。</ref><ref>{{Cite web|和書|title=BS日テレ - ﹁モータースポーツ情報﹂番組サイト|url=http://www.bs4.jp/motorsports/|website=BS日テレ|accessdate=2019-03-21|language=ja}}</ref>。 ====== コメンタリー(BS日テレ) ======
;実況
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== 外部リンク ==
{{Commonscat|FIA Formula E Championship}}
* [
* [https://
* {{Wayback|url=https://www.tv-asahi.co.jp/formulae/ |title=フォーミュラE |date=20131207083454}} - [[テレビ朝日]]
* [https://www.jsports.co.jp/motor/formulae/ フォーミュラE] - [[J SPORTS]]
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[[Category:フォーミュラE|*]]
[[Category:自動車レース]]
[[Category:電気自動車]]
[[Category:2014年開始のスポーツイベント]]
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