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{{otheruses||[[鉄道]]の[[運転士]]に伝えるもの|鉄道信号機}}
{{出典の明記|date=2021年3月}}
[[File:Signal_LED.jpg|thumb|200px|[[日本の交通信号機|日本の信号機]]の一例 [[File:Signal tate.jpg|thumb|200px|縦型の日本の信号機(
'''交通信号機'''︵こうつうしんごうき︶とは、[[道路]]における[[交通]]の安全の確保、もしくは交通の流れを円滑にするために、進行許可・停止指示などの[[情報|信号]]を示す装置である。 == 概要 ==
[[道路]]の[[交差点]]などで、[[自動車]]や[[自転車]]、[[歩行者]]の通行の優先権を伝えるための装置で、道路交通の安全を図りつつ、自動車を円滑に走行させることを目的に設置される道路の付属施設である{{sfn|浅井 識別は世界で共通して[[緑]]︵[[青]]︶・[[黄色|黄]]・[[赤]]の三色を用いる<ref name="JAF">{{ 内部に光源が収められて灯火を行う信号本体の装置を'''灯器'''と称する。
== 灯色について ==
国別で信号機の灯色の表現が異なる{{sfn|時崎
{| class="wikitable"
![[日本]]における呼称
![[青#やまと言葉の「あお」|青]]
![[黄色|黄]]
![[赤]]
|-
|[[中国]]
|style="text-align:center" |[[緑]]
|style="text-align:center" |黄
|style="text-align:center" |[[紅色|紅]]
|-
|[[アメリカ]]
|green
|yellow
|red
|-
|[[イギリス]]
|green
|[[:en:Amber (color)|amber]]
|red
|}
[[日本法|日本の法令]]は、進行許可の「'''緑'''」を「'''青'''」としている<ref name="JAF"/>。
本項目は日本の法令に関して記述し、誤解のおそれが無い場合は「青」と記述する。
== 信号機の配列・意味・点灯パターン ==
{{Double image aside|right|File Traffic light4.gif|50|Traffic lights 4 states.svg|170|ウィーン条約で定められている信号機の点灯パターン(左側のみ動く{{仮リンク|SVGアニメーション|label=SVGアニメ|en|SVG animation}})}}
=== 国際ルール ===
[[日本]]は[[批准]]していないウィーン条約で信号機に関する国際的基準が示されている。
{{Main|道路標識及び信号に関するウィーン条約#信号}}<gallery>
ファイル:Led traffic lights.jpg|赤・黄が同時に点灯する信号機の例([[スウェーデン]])
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=== アメリカ ===
赤信号は安全を確認して右折が許容されている<ref name=":16">{{Cite web|和書|url=http://www.usa555.com/drive/rule/|title=アメリカドライブの注意点|accessdate=2017-10-19|publisher=BehoRoton, Inc}}</ref>が、﹁NO TURN ON RED﹂︵赤信号で右折禁止︶の標識が設置されている場合は赤信号時の右折が不可であり、赤信号時の右折が全く認められない地域も存在する<ref name=":16" />。 青矢印信号と赤信号の間に黄矢印信号が設けることもある<ref>{{Cite book|author=Ruth Johnson|title=What Every Driver Must Know|url=http://www.michigan.gov/sos/0,1607,7-127-1642-103522--,00.html|date=2017-01-03|year=2017|publisher=State of Michigan}}</ref><ref>{{Cite book|author=Ohio Department of Public Safety|title=Digest of Ohio Motor Vehicle Laws|url=http://publicsafety.ohio.gov/links/hsy7607.pdf|date=|year=|publisher=Ohio Department of Public Safety|format=PDF}}</ref>。 === 韓国 ===
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=== その他の国 ===
[[File:Public transportation traffic lights in NL and BE.svg|thumb|上:オランダ、下:ベルギー]]
イスラエル、オーストリア、エストニア、カンボジア、ラトビア、メキシコの一部、トルコ、ロシア、EUのいくつかの地域では緑信号から黄信号の間に青点滅を挿入している{{Sfn|Seyfried == 法律上の扱い ==
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{{See|日本の交通信号機#設置基準}}
=== アメリカ ===
[[アメリカ合衆国]]での信号機の設置基準として、﹃ * 平均的な[[週日]]の任意の8時間交通量
* 平均的な週日の任意の4時間交通量
* ピーク時間交通量が一定以上(大規模商業施設で一定の短時間で交通が集中する場合を想定)
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[[交差点]]で交通流に対して同時に与えられる通行権またはその通行権が割り当てられている状態を、'''信号現示︵現示︶'''と言う{{sfn|交通工学研究会|2007|p=176}}。 信号交差点の制御対象範囲で3種類に分類される{{sfn|交通工学研究会|2006|p=179}}<ref name=":2">{{Cite web|和書|url=http://www.pref.shizuoka.jp/police/anzen/jiko/kiseka/shingoki.html|title=信号機とは|accessdate=2017-10-10|publisher=静岡県警察本部交通部交通規制課}}</ref>。 * '''地点制御(点制御)''':交差点ごとに単独で制御する方式。
* '''系統制御(線制御)''':連続して設置されている信号機を互いに制御する方式。車両の停止を減らし、交通の安全と円滑を図る。
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* '''オフセット''':隣接する交差点どうしで系統制御するために、系統方向の各交差点における青の開始時間の差
[[ドイツ]]では「オフセット」設定は、[[1926年]]に[[ベルリン]]の[[ライプツィヒ]]通りで「緑の波」として導入された{{sfn|高橋
=== 日本 ===
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=== イギリス ===
[[イギリス]]TRL([[:en:Transport Research Laboratory|Transport Research Laboratory]])が開発した﹁SCOOT﹂ === オーストラリア ===
[[オーストラリア]][[ニューサウスウェールズ州]]RTA([[:en:Roads & Traffic Authority|Roads & Traffic Authority]])で開発された﹁SCATS﹂ == 信号機の用途別分類 ==
=== 車両用信号 ===
[[歩行者]]用信号が存在しない場合は、歩行者もこの信号機に従わなくてはならないが、便宜上「車両用信号」として扱う。
車両用は横型と縦型があり、日本では横型が主流となっている。縦型は横型に比べて[[雪]]の付着が少ないために積雪地で多く用いられ<ref group="注">主に[[北海道]]、[[山陰地方]]と[[京都府]]北部や[[石川県]]やの大部分を除く[[本州]]の[[日本海]]側では道幅の広い[[道路]]でも縦型が主流。[[庇]]は積雪で見えにくくならないよう一番上の赤部分だけ若干長めにしている灯器もある。</ref>、視認性に優れるために狭隘地点や路地、陸橋、側道などに見られる。 [[台湾]]や[[大韓民国|韓国]]も横型が多用され、欧米や[[中華人民共和国|中国]]は環境を問わず縦型が多用される。
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{{See|日本の交通信号機#車両用信号機}}
; [[アメリカ]]
{{節スタブ}}
アメリカの車両用信号は赤、黄、青、青矢印、黄矢印に追加して赤矢印も使用される<ref name=":1">{{Cite book|author=United States Department of Transportation|title=Manual on Uniform Traffic Control Devices|edition=2009|year=2009|publisher=|page=456}}</ref>。黄矢印は青矢印から赤矢印になる間に挟まれる。 レンズのサイズは8[[インチ]]または12インチが基本である<ref name=":1" />。舗装面から25.6[[フィート]]以上の高さに設置するよう定められている<ref>{{Cite book|author=United States Department of Transportation|title=Manual on Uniform Traffic Control Devices|edition=2009|date=|year=2009|publisher=|page=465}}</ref>。 === 自転車用信号 ===
145 ⟶ 148行目:
; ドイツ
ドイツでは[[1933年]]に[[コペンハーゲン]]で初めて導入されたが、この当時は自動車用信号機を小さくして緑と赤の灯火を設けたものだった{{sfn|高橋 ; 台湾
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== 歴史 ==
[[ファイル:Manually operated traffic sign Philadelphis 1922 2000px.jpg|thumb|[[1922年]]、[[アメリカ合衆国]][[フィラデルフィア]]にあった手動式の交通信号]]
灯火方式による世界初の信号機は、[[1868年]]、[[ロンドン]]市内の[[ウエストミンスター]]に設置された信号機である{{sfn|ロム・インターナショナル︵編︶|2005|p=205}}。これは光源にガスを使い、緑色と赤色を手動で表示するものであった。この信号は[[馬車]]の交通整理のために置かれたが、起動から3週間後に爆発事故を起こし、撤去されている。[[1914年]]8月8日、[[オハイオ州]][[クリーブランド]]に世界初の電気式信号機が設置された。[[1918年]]に黄色が加えられた3色灯式信号機がニューヨークで初めて設置された{{sfn|ロム・インターナショナル︵編︶|2005|p=205}}。 ; 日本
{{See|日本の交通信号機#歴史}}
== 符号位置 ==
{| class="wikitable" style="text-align:center"
!記号!![[Unicode]]!![[JIS X 0213]]!![[文字参照]]!!名称
{{CharCode|128677|1F6A5|-|HORIZONTAL TRAFFIC LIGHT|font=Unicode}}
{{CharCode|128678|1F6A6|-|VERTICAL TRAFFIC LIGHT|font=Unicode}}
|}
== ルール ==
* [[交通整理]] ‐ 電柱への事故などで信号が止まった場合、[[警察]]による[[手信号]]で誘導が行われる<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/jikoboshi/torikumi/hand_signal.html |title=手信号による交通整理(もし信号機が消えてしまったら) 警視庁 |access-date=2023-05-22 |website=www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp}}</ref>。 * [[赤信号での右左折]]
* [[道路交通法]](119条[[信号無視]])
* [[バリアフリー]] - さまざまなバリアフリー対策が行われている。[[ドイツ]]では、[[障碍者]]など向けに[[聴覚]]・[[触覚]]・[[視覚]]のうち2感でわかるようにするルール{{ill2|Zwei-Sinne-Prinzip|de|Zwei-Sinne-Prinzip}}がある。 == ギャラリー ==
<gallery>
Marshalite traffic signal, Melbourne Museum.jpg|{{ill2|メルボルン博物館|en|Melbourne Museum}}に展示されている[[時間]]が視覚的に認知しやすい{{ill2|Marshalite|en|Marshalite}}
Bochum - Bongardstraße-Kortumstraße - Ampel 08 ies.jpg|[[ドイツ]]の都市[[ボーフム]]にある[[:de:Heuer-Ampel|Heuer-Ampel]]
Walklight phases anim.gif|[[アメリカ合衆国]]の[[歩道]]信号機([[gifアニメ]])
Pedestrian LED Traffic Light NYC.jpg|[[ニューヨーク]]の歩道信号機
Traffic Light German Complex With Bicycles.JPG|ドイツ
Traffic light - female (aka).jpg|ドイツの歩道信号機。信号内の人型は[[アンペルマン]]、[[女性]]の場合はアンペルフラウと呼ばれる。
Lane signals en.svg|{{ill2|レーンコントロールライト|en|Lane control lights}}
Ampel-Goettingen-34.jpg|ドイツ、[[ゲッティンゲン]]の速度標識
信号灯背面板.jpg|[[日本]]にある信号灯背面板付きの信号機
</gallery>
== 脚注 ==
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== 参考文献 ==
=== 書籍 ===
* {{Cite book |和書 |author=浅井建爾 |edition= 初版|date=2001-11-10 |title=道と路がわかる辞典 |publisher=[[日本実業出版社]] |isbn=4-534-03315-X |ref=
* {{Cite book |和書 |author=ロム・インターナショナル(編) |date=2005-02-01 |title=道路地図 びっくり!博学知識 |publisher=[[河出書房新社]] |series=KAWADE夢文庫|isbn=4-309-49566-4|ref=harv}}
* {{Cite book|和書|ref=harv|author=交通工学研究会|title=道路交通技術必携2007|date=2007年8月|year=2007|accessdate=|publisher=建設物価調査会}}
*{{Cite book|title=TRAFFIC CONTROL DEVICES HANDBOOK|year=2013|publisher=Institute of Transportation Engomeers|ref=harv|isbn=978-1-933452-67-8|edition=2nd edition|
* {{Cite book|和書|ref=
=== 記事 ===
* {{Cite journal|和書|ref=
* {{Cite journal|和書|ref=
* {{Cite journal|和書|author=斎藤威|year=2004|title=これからの信号制御 第2回 信号制御の基本(1)|journal=交通工学|volume=40|issue=2|pages=82-89|ref=
* {{Cite journal|和書|author=吉崎昭彦|year=2015|title=「信号機設置の指針」の改正,試行について|journal=交通工学|volume=50|issue=2|page=|pages=46-51|ref=harv}}
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* [[シーケンス制御]]、[[セマフォ]]
* [[道路標識]]
* [[路面標示]]
* [[偏光灯器]] - [[偏光]]レンズによって特定の方向のみに見える交通信号機
* [[ギャレット・モーガン]] - 3つのランプが付いた信号灯を初めて提案した人
* 鉄道信号([[日本の鉄道信号]]、{{ill2|イギリスの鉄道信号|en|UK railway signalling}}、{{ill2|北米の鉄道信号|en|North American railroad signals}})
== 外部リンク ==
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