光学的深さ

光学的深さ︵こうがくてきふかさ、英: optical depth︶とは、光学において透明さを表す指標となる量である。ギリシャ文字 $\tau$$\tau$で表される。

光が物体中を単位距離進むごとに強さ︵放射発散度︶が $t$$t$倍になるとする︵通常は光が吸収されるので $t<1$$t<1$である︶。距離 $x$$x$進むと元の $t^{x}$$t^{x}$倍の強さとなる。つまり、物体表面から距離 $x$$x$だけ進んだ位置での透過率 $T$$T$は‥

$T=t^{x}$$T=t^{x}$
である。これは吸収係数 $\alpha =-\ln t$$\alpha =-\ln t$を用いて‥

$T=\mathrm {e} ^{-\alpha x}$$T=\mathrm {e} ^{-\alpha x}$
と表される。

この $\alpha x$$\alpha x$を、位置 $x$$x$における光学的深さ $\tau$$\tau$と呼び、 特に物体全体を透過して測った光学的深さを、その物体の光学的厚さと呼ぶ。