死斑
死斑(しはん)とは、人間の死体に起こる死後変化であり、皮膚の表面に現れる痣状の変化である。
死後変化[1] |
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蒼白(Pallor mortis) |
死斑の変化
編集死斑の発現部位
編集死斑の色調、強弱
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死斑の色調、強弱の違いで死因を特定できる可能性がある。死斑の通常の色は暗い紫赤色であるが一酸化炭素中毒や青酸ガスで死亡した場合は死斑の色は鮮やかな紅色である。これは血中のヘモグロビンと一酸化炭素や青酸ガスが結合するために起こる。死斑がチョコレート色の場合には亜硝酸ナトリウム、塩素酸カリウム中毒が疑われる。硫化物中毒が死因の場合、死斑は緑色を帯びる。急性心臓病、窒息、脳出血などで死亡した場合、死斑は強く出現する。反対に死斑の出現が弱い場合は血管の破綻による失血死、敗血症、慢性肝炎、腎不全などの場合である。通常新生児の死斑は弱い。溺死体の場合は死体は定位置に定まっていない場合が多く死斑は発現しにくい。
皮下出血との違い
編集死斑は外見が皮下出血と似ているため見誤る場合がある。皮下出血と死斑の見分け方がいくつか存在する。
死斑 | 皮下出血 | |
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発生部位 | 死体の低位部 | 特に定まらない |
指圧 | 死後初期は容易に退色 | 退色しない |
凝血 | 無 | 有 |
脚注
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(一)^ 人間の場合の死体現象。死後経過時間︵PMI:Post-mortem Interval︶も参照。この他、脳死とされた患者に見られるラザロ徴候、通常は極端な状況や感情の元で死亡した場合に現われる死体硬直 などの現象がある。
参考文献
編集- 『臨床のための法医学[第四版]』(朝倉書店) 澤口彰子ほか共著。 ISBN 4-254-31084-6