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'''無効試合'''︵むこうじあい︶ == 概要 ==
大きく分けて、進行中の試合を審判員その他立会人の判断で打ち切る場合と、一度決着ついた過去の試合について統括組織の判断で勝敗を取り消す場合がある。
[[プロレス]]においては、第三者の乱入や[[レフェリー (プロレス)|レフェリー]]の負傷によって試合が収拾不能に陥った場合がほとんどであるが、ごくまれに試合が
[[ボクシング]]や[[総合格闘技]]などでは[[誤審]]や運営面の不手際、[[ドーピング]]などの違反行為が発覚したり、公正な試合運営が不能な状況に陥った場合に無効試合の裁定が下される。一方で、偶然のバッティングで規定ラウンドより前に試合が停止した場合にも公式ルール上は無効試合とする団体もあるが、ボクシングでは'''無判定'''︵No Decision︶と呼ばれ、無効試合とは異なる扱いになる︵日本国内では[[引き分け]]扱い︶。また、総合格闘技では[[体重超過|計量失格]]となった選手が勝利した場合に無効試合扱いとする団体が多い。 10 ⟶ 12行目:
[[エキシビション]]を無効試合扱いで戦績に含める場合もある。
なお、[[タイトルマッチ]]が無効試合となった場合 格闘技以外でも、何らかの理由によって公正な試合運営が不能な状況となった場合は無効試合にされることがある。[[サッカー]]の場合だと、記録・勝ち点を無効とする処置が行われる。
== 無効試合となった主な試合と選手 ==
ボクシング・格闘技以外の無効試合も含める。
* [[2016年]][[3月5日]]、[[グロズヌイ]]の[[アフマド・アレーナ]]で行われたWBA世界ヘビー級タイトルマッチは挑戦者の[[ルーカス・ブラウン]]が王者の[[ルスラン・チャガエフ]]に10回2分2秒TKO勝ちを収めオーストラリア初のヘビー級王者となった。しかし試合後にVADAが実施した薬物検査でクレンブテロールに対する陽性反応が出た。さらに5月12日にブラウンの予備検体でもクレンブテロールの陽性反応が検出されたことで、WBAはブラウンからWBA世界ヘビー級王座を剥奪し6ヵ月間の出場停止処分を科した<ref>[http://www.wbanews.com/boxing-news/lucas-browne-stripped-and-suspended-for-six-months#.VzVMiSOCgm8 Lucas Browne Stripped and Suspended for Six Months] WBA公式サイト 2016年5月12日</ref>。さらに5月21日、WBA会長が「WBAのドーピング規定に則り同年3月5日に行われたルスラン・チャガエフ対ルーカス・ブラウン戦の試合結果は無効試合とします。敗者となっていたチャガエフは試合前の地位であるWBA世界ヘビー級王者に復帰することとなります。」と述べ、チャガエフ対ブラウン戦の試合結果はブラウンの10回2分2秒TKO勝ちから無効試合に変更となり、WBA世界ヘビー級王座はチャガエフに正式に返還された<ref>[http://www.worldboxingnews.net/2016/05/21/news/chagaev-to-defend-belt-against-oquendo-browne-result-a-no-contest Chagaev to defend WBA belt vs Oquendo, Browne loss a no contest] World Boxing News 2016年5月21日</ref>。▼
* *[[2023年]][[6月24日]]、[[RIZIN.43]]において[[木村ミノル|木村"フィリップ"ミノル]]がロクク・ダリとキックボクシングルールで対戦、木村が1回KO勝ちを収めたが、[[世界アンチ・ドーピング機構|WADA]]基準のドーピング検査で陽性となり筋肉増強剤の使用が判明、木村が半年前から筋肉増強剤を使用していたことを2023年9月2日に行われたRIZINの記者会見で表明、同日付で無効試合に変更した上で木村は罰金処分と半年間の出場停止処分を受けた。また後日、木村が出場した2022年12月28日の巌流島と2023年3月5日のKNOCK OUTの2試合についても無効試合に変更された。 * 2015年[[2月22日]]、[[スターダム]]後楽園大会メインイベントの[[ワールド・オブ・スターダム王座]]タイトルマッチにおいて、挑戦者[[安川結花|安川惡斗]]が王者[[世IV虎]]に対してパンチを繰り出したことからノーガードの殴り合いに発展。激昂した世IV虎が安川の顔面に執拗にパンチを見舞う一方的な展開となり、7分45秒に安川側セコンドの[[木村響子]]が[[和田京平]]レフェリーの求めに応じてタオルを投入したことでTKOで世IV虎の防衛となった。しかし、流血してもなおマウントを取り攻撃を加えるという世IV虎の常軌を逸した行為およびタイトルマッチにもかかわらず一切の組み合い・技の出し合いすらないままに試合が終わるというプロレスらしからぬ決着に批判が続出。安川が頬骨骨折などの重傷を負ったこともあり、2月25日に世IV虎の勝利を取り消しての無効試合と王座剥奪が発表された。▼
* [[AFCチャンピオンズリーグ2020]]にて、新型コロナウイルス感染症の影響で数クラブが大会への参加を辞退したため、一部の試合が無効試合として扱われた。
* [[2014年]][[1月3日]]、[[国際ボクシング連盟|IBF]]世界スーパーフェザー級タイトルマッチは、挑戦者[[ランセス・バルテレミー]]が王者[[アルヘニス・メンデス]]を2回KOで破ったが、フィニッシュブローがラウンド終了後にヒットしたため、メンデス側が猛抗議。[[ビデオ判定]]の結果、ミネソタ州アスレチックコミッションは1月30日、「バルテレミーのパンチは2ラウンド終了ゴング後」と発表し、無効試合に改めた<ref>[http://boxingnews.jp/news/10636/ IBF・S・フェザー級戦は無効試合に、メンデス王者残留] Boxing News 2014年2月1日</ref>。▼
▲* [[2016年]][[3月5日]]、[[グロズヌイ]]の[[アフマド・アレーナ]]で行われたWBA世界ヘビー級タイトルマッチは挑戦者の[[ルーカス・ブラウン]]が王者の[[ルスラン・チャガエフ]]に10回2分2秒TKO勝ちを収めオーストラリア初のヘビー級王者となった。しかし試合後にVADAが実施した薬物検査でクレンブテロールに対する陽性反応が出た。さらに5月12日にブラウンの予備検体でもクレンブテロールの陽性反応が検出されたことで、WBAはブラウンからWBA世界ヘビー級王座を剥奪し6
* [[2010年]][[6月20日]]、[[SRC13]]の[[大澤茂樹]]VS[[戸井田カツヤ]]戦において、戸井田の蹴りが大澤の股間に当り、戸井田の反則負けとなっていたが、戸井田が不服として提訴。協議の結果、股間に当たっていたかどうかの判断が難しいため無効試合となった。▼ * [[2015年]][[5月1日]]、[[ネバダ州]][[ラスベガス]]で行われた[[粟生隆寛]]対[[レイムンド・ベルトラン]]は、ベルトランが2回1分29秒TKOで勝利(当初この試合は[[世界ボクシング機構|WBO]]世界ライト級王座決定戦として予定されていたが、前日計量でベルトランに[[体重超過]]があったため粟生が勝利した場合のみ王座獲得とされており、この結果を受け王座は引き続き空位となった)。しかし、[[ネバダ州アスレチック・コミッション]]が実施した薬物検査で違反薬物のスタノゾロールに対する陽性反応が出た為、8月13日のコミッション発表よりベルトランの勝利を取り消して無効試合とし、併せてベルトランに対してファイトマネーの30%にあたる罰金25,500ドルと9か月間の出場停止処分が科せられた。
* 2010年[[6月5日]]、[[ハワイ州]]ブレーズデル・アリーナで行われた[[X-1 WORLD EVENTS]]の[[石井慧]]VS[[マイルス・ティナナス]]戦で石井は1回反則負けを喫したが、石井がダウンを奪っており、その後はレフェリーの動きや判断を考慮した上で、無効試合となった。▼ ▲* 2015年[[2月22日]]、[[スターダム]]後楽園大会メインイベントの[[ワールド・オブ・スターダム王座]]タイトルマッチにおいて、挑戦者の[[安川結花|安川惡斗]]が王者の[[世志琥|世IV虎]]に対してパンチを繰り出したことからノーガードの殴り合いに発展 * [[2009年]][[7月9日]]、[[オーストラリア]]・[[シドニー]]で行われたWBOアジア太平洋[[フェザー級]]暫定王座決定戦の[[山口賢一]]VS[[ビリー・ディブ]]戦で山口は1回TKO負けを喫したが、ディブの2度のダウンのうち1度目をスリップと判断され、逆に山口がスリップ気味にダウンしたところを加撃されたのに反則を取らずレフリーストップとなった。このため山口陣営は試合直後に猛抗議。[[8月4日]]にビデオ判定の結果、無効試合となった。▼
▲* [[2014年]][[1月3日]]、[[国際ボクシング連盟|IBF]]世界スーパーフェザー級タイトルマッチは、挑戦者[[ランセス・バルテレミー]]が王者[[アルヘニス・メンデス]]を2回KOで破ったが、フィニッシュブローがラウンド終了後にヒットしたため、メンデス側が猛抗議。[[ビデオ判定]]の結果、ミネソタ州アスレチックコミッションは1月30日 * [[UEFA EURO 2008予選]]で、[[サッカーアルメニア代表|アルメニア]]対[[サッカーアゼルバイジャン代表|アゼルバイジャン]]は、政治的・治安上の理由から行われないこととなった。勝ち点の付与はなく、無効試合の1種といえる。▼ * [[2013年]][[5月17日]]、[[モスクワ州]][[クラスノゴルスク|クラスノゴルスク市]]で行われたWBA世界クルーザー級王座統一戦は[[休養王座|休養王者]]の[[ギレルモ・ジョーンズ]]が正規王者の[[デニス・レベデフ]]に11回2分4秒KO勝ちを収め王座統一に成功し正規復帰を果たしたのだが、試合後にジョーンズから禁止薬物のフロセミドに対する陽性反応を示したため同年[[10月18日]]にジョーンズから王座を剥奪しレベデフに王座を差し戻す判断がなされた。[[2015年]][[6月11日]]に公式記録がジョーンズの勝利から無効試合に変更となった<ref>[http://www.boxingscene.com/lebedevs-loss-jones-finally-reversed-says-hryunov--92182 Lebedev's Loss To Jones Finally Reversed, Says Hryunov] Boxing Scene.com 2015年6月11日</ref>。
* [[2007年]][[12月31日]]、[[やれんのか! 大晦日! 2007]]で[[三崎和雄]]に1RKO負けを喫した[[秋山成勲]]が試合後に「四点ポイント中に顔面を蹴られたからルール違反である」と抗議文を提出。秋山側の抗議が認められる形で[[2008年]][[1月22日]]にノーコンテストとされた。▼
▲* [[2010年]][[6月20日]]、[[SRC13]]の[[大澤茂樹]]VS[[戸井田カツヤ]]戦において、戸井田の蹴りが大澤の股間に当たりローブローとなり、戸井田の反則負けとなっていたが、戸井田が不服として提訴した。協議の結果、股間に当たっていたかどうかの判断が難しいため無効試合となった。 ▲* 2010年[[6月5日]]、[[ハワイ州]]ブレーズデル・アリーナで行われた[[X-1 WORLD EVENTS]]の[[石井慧]]VS[[マイルス・ティナナス]]戦で石井は1回反則負けを喫したが、石井がダウンを奪っており、その後はレフェリーの動きや判断を考慮した上で ▲* [[2009年]][[7月9日]]、[[オーストラリア]]・[[シドニー]]で行われたWBOアジア太平洋[[フェザー級]]暫定王座決定戦の[[山口賢一]]VS[[ビリー・ディブ]]戦で山口は1回TKO負けを喫したが、ディブの2度のダウンのうち1度目をスリップと判断され、逆に山口がスリップ気味にダウンしたところを加撃されたのに反則を取らずレフリーストップとなった。このため山口陣営は試合直後に猛抗議 ▲* [[UEFA EURO 2008予選]]で、[[サッカーアルメニア代表|アルメニア]]対[[サッカーアゼルバイジャン代表|アゼルバイジャン]] ▲* [[2007年]][[12月31日]]、[[やれんのか! 大晦日! 2007]]で[[三崎和雄]]に1RKO負けを喫した[[秋山成勲]]が試合後に「四点ポイント中に顔面を蹴られたからルール違反である」と抗議文を提出した。秋山側の抗議が認められる形で[[2008年]][[1月22日]]に
* 2007年[[12月15日]]、[[メキシコ]]・[[カンクン]]にて行われた[[世界ボクシング評議会|WBC]]世界フェザー級王座挑戦者決定戦の[[松田直樹 (ボクサー)|松田直樹]]VS[[ルディ・ロペス]]戦が、一時的に松田の8回TKO勝利と発表されたものが、規定どおりならば負傷判定に至るものであったことがわかり無効試合となった。 * 2007年[[9月8日]]、メキシコで行われた[[アマチュア]][[ボクシング]]大会[[グアンテス・デ・オロ]]の[[バンタム級]]少年の部の3回戦に出場した[[亀田和毅]]が現地の13歳ギゼルモ・トレロに判定1-2で敗れたが、試合後に判定を不服とした亀田サイドが猛抗議し、一転して無効試合となった。アマチュアでこのような措置が行われるのは極めて異例である。 * [[2006年]][[12月31日]]、[[K-1 PREMIUM 2006 Dynamite!!]]で[[桜庭和志]]と対戦した[[秋山成勲]]がスキンクリームを全身に塗布するルール違反を犯した。桜庭サイドの猛抗議により、試合後秋山は失格とファイトマネーの全額没収となった。
* 2006年11月4日、[[ラスベガス]]の[[マンダレイ・ベイ・イベント・センター|マンダレイベイ・イベントセンター]]で行われたIBF世界フェザー級タイトルマッチの[[ロバート・ゲレーロ]]VS[[オルランド・サリド]]戦、3-0の判定勝ちでサリドが王座を奪取したが、試合後のドーピング検査で陽性反応が出たため無効試合となり王座剥奪に至った。 * 2006年[[10月23日]]、「XFS II」で
* [[2005年]][[12月31日]]、[[K-1 PREMIUM 2005 Dynamite!!]]において、[[ヒース・ヒーリング]]がゴング前に[[中尾芳広]]を殴り反則負けとなったが、後に挑発行為を行った中尾芳広にも原因があるとし両者失格の無効試合となった。
* [[2003年]][[12月31日]]、[[K-1 PREMIUM 2003 Dynamite!!]]で行われた[[アレクセイ・イグナショフ]]VS[[中邑真輔]]戦は、レフリーストップによりイグナショフの3回KO勝ちと宣告されたが、中邑はダウン後に立ち上がっていたなどを理由に * [[2001年]][[3月17日]]、﹁K-1 GRADIATORS 2001﹂で行われた[[ジェロム・レ・バンナ]]VS[[マイク・ベルナルド]]戦で、ベルナルドが1回KO勝ちしたが、大歓声で1R終了のゴングが聞こえなかったこと、さらにKOしたパンチがゴング後であったとして後日無効試合となった。 * [[1995年]][[12月9日]]、IBF世界[[ヘビー級]]王座決定戦で[[フランソワ・ボタ]]が[[アクセル・シュルツ]]に12回判定で勝利し王座を獲得したが、試合後の尿検査でボタの[[ドーピング]]反応が出たため、当事者のボタは王座剥奪と罰金5万ドルの処罰を受けた。
* [[1986年]][[4月29日]]、[[新日本プロレス]]における[[前田日明]]VS[[アンドレ・ザ・ジャイアント]]戦 * [[1972年]][[11月27日]]、[[国際プロレス]][[愛知県体育館]]大会にて日本初の金網タッグデスマッチとして、WWA世界タッグ王座戦[[ウィリアム・アフィルス|ディック・ザ・ブルーザー]]&[[クラッシャー・リソワスキー]]VS[[ストロング小林]]&[[グレート草津]]が行われたが、ルールを完全には理解できていなかった外国人組が日本人組とレフェリーの阿部脩をノックアウトし、サブレフェリーの前溝隆男にも暴行を加えた上で金網の出入口から脱出する暴挙を働き、無効試合となったが、これに納得がいかない観客の暴動に発展した。 * [[1968年]]10月25日、WBA・WBC世界ミドル級タイトルマッチの[[サンドロ・マジンギ]]VS[[フレディ・リトル]]戦で、マジンギが劣勢にあった8回にレフェリーが突如無効試合を宣告した。これはその後﹁地元判定﹂︵[[ホームタウンディシジョン]]︶と判断され、マジンギは王座を剥奪された。 43 ⟶ 50行目:
== 関連項目 ==
* [[没収試合|放棄試合]]
* [[ノーゲーム]]([[野球]]・[[ソフトボール]])
* [[コールドゲーム]]
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{{DEFAULTSORT:むこうしあい}}
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[[Category:ボクシング用語]]
[[Category:スポーツの違反行為]]
▲{{Martialart-stub}}
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