Sd Kfz 232
Sd Kfz 232 (8-Rad)は、1936~43年にビュッシンクNAGによりおよそ150輌が生産︵明確ではないが、偵察小隊の編成から推測︶された、ドイツの偵察用8輪重装甲無線車である。制式名称はSchwere Panzerfunkwagen (Sd Kfz 232) 8-Rad︵8輪重装甲無線車 特殊車輌232型︶。本車の採用以前に、同じ形式番号を持つ暫定的な6輪重装甲車シリーズもあったが、こちらはSd Kfz 232 (6-Rad)と呼ばれる。
Sd Kfz 232前期型
重装甲偵察車Sd kfz 231に、本体との連絡が可能な中距離用無線器Fu.12を追加した小隊長車で、格子状の大型フレームアンテナが屋根のように覆いかぶさっているのが外見上の特徴である。しかし車体が変わらないのに無線機が大型化したため、狭い車内での操作性は良いとはいえなかった。これとは別に指揮専用車輌として砲塔を撤去し、上部構造物を増設したSd Kfz 263 (8-Rad)も並行して生産されている。Sd Kfz 231同様に装甲の強化された後期型があり、フレームアンテナは撤去されシュテルン︵スター︶アンテナに変更されている。