ハブ (企業)
企業
株式会社ハブ(英: HUB CO.,LTD.[2])は、イギリス風パブチェーンのHUBと82ALE HOUSEの経営を行う企業。
![]() HUB慶應日吉店 | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | |
本社所在地 |
![]() 〒101-0021 東京都千代田区外神田3丁目14番10号 秋葉原HFビル 7階 北緯35度42分3.7秒 東経139度46分15.7秒 / 北緯35.701028度 東経139.771028度座標: 北緯35度42分3.7秒 東経139度46分15.7秒 / 北緯35.701028度 東経139.771028度 |
設立 | 1998年5月28日 |
業種 | 小売業 |
法人番号 | 8010001087103 |
事業内容 |
居酒屋及びパブの経営 食堂、喫茶店及びレストランの経営 軽飲食物の販売 他 |
代表者 | 代表取締役社長 太田剛 |
資本金 |
6億3179万3000円 (2020年2月29日現在)[1] |
発行済株式総数 |
1126万5300株 (2020年2月29日現在)[1] |
売上高 |
単独: 120億5297万0000円 (2020年2月期)[1] |
営業利益 |
単独: 7億1075万0000円 (2020年2月期)[1] |
経常利益 |
単独: 7億1883万8000円 (2020年2月期)[1] |
純利益 |
単独: 4億7071万3000円 (2020年2月期)[1] |
純資産 |
単独: 42億5900万1000円 (2020年2月29日現在)[1] |
総資産 |
単独: 59億4016万5000円 (2020年2月29日現在)[1] |
従業員数 |
316名(臨時従業員の年間平均雇用人員 725名) (2020年2月29日現在)[1] |
決算期 | 2月末日 |
会計監査人 | 有限責任監査法人トーマツ[1] |
主要株主 |
Tech Growth Capital 有限責任事業組合 20.02% ロイヤルホールディングス 14.83% 久世 8.73% みのりホールディングス 6.60% (2023年2月29日現在)[1] |
関係する人物 | 中内㓛 |
外部リンク | pub-hub.co.jp |
概要
編集
1980年︵昭和55年︶ごろのダイエーは売上高1兆円を超えており、ドムドムハンバーガー、神戸らんぷ亭、フォルクス、ヴィクトリアステーション、ビッグボーイといった外食産業をいくつも設立させていた[3]。
ダイエーの創業者である中内㓛は、イギリスにおけるパブ文化を日本に持ち込もうと考えた。中内の考えるパブ文化とは、日本の居酒屋文化が﹁食べながら飲む﹂スタイルであるのに対し、パブ文化は﹁飲みながら会話する﹂スタイルであることだった。長居はせずに、1杯か、2杯飲んでその日、1日をリセットし、明日の活力にする場である[4]。1980年にダイエーの子会社として株式会社ハブ︵以下、旧法人︶を設立し、同年3月には神戸市に1号店を開店した。通常の居酒屋のように店員が客にオーダーを取りに行くのではなく、イギリスのパブで行われている﹁キャッシュオンデリバリー﹂︵カウンターで客が注文を行い、その際に支払い、精算を行ってから酒を受け取って飲むスタイル︶を取り入れた[5]。﹁オーダー制のほうが客単価が上がる﹂という意見もあったが、﹁1杯を飲んで空になった後でも居続けられるような店のほうが再訪する客も多く結果的には売上が増える﹂という考え方から、キャッシュオンデリバリーが採用された[5]。
1983年︵昭和58年︶頃には﹁今後10年で1000店舗に拡大する﹂といった目標も掲げられたが[6]。採算の合わない店舗も多く、1986年には事業再編成により、旧法人は同じくダイエー子会社であった株式会社キャプテンクックの一部門となった[6]。店舗として﹁HUB﹂の屋号は存続し、六本木店や渋谷店といった一部黒字店舗も営業を継続したが、﹁イギリスのパブ文化を日本に﹂というコンセプトは中断されることになる[6][7]。1989年︵平成元年︶には再度のダイエーグループの外食業再編に伴い、キャプテンクックから株式会社りきしゃまんに営業譲渡される。
1995年︵平成7年︶、ダイエー本体から金鹿研一がりきしゃまんの社長に着任する[8]。金鹿は、外食は門外漢であったため、創業当時の原点に戻ることを決めると、旧会社からの最古参であった太田剛にイギリス視察を命じた[8]。﹁洋風PUB﹂から﹁英国風PUB﹂へと店舗のコンセプトを根本から見直し、1997年︵平成9年︶には池袋東口店をプロトタイプとして開店させる[9]。翌1998年︵平成10年︶にはダイエーが資本金を投入し、ダイエーホールディングコーポレーションの子会社として株式会社ハブが設立される[9]。
それに伴い、同年9月1日に﹁りきしゃまん﹂から﹁株式会社ハブ﹂に事業移管された[10]。
2002年︵平成14年︶にはダイエーが保有する同社の株式を村さ来本社︵のちフード インクルーヴを経て、現・ジー・テイスト︶・加藤義和︵加ト吉︵現・テーブルマーク︶元社長︶・21LADYに譲渡。加ト吉の連結子会社となることもあったが、2006年には大阪証券取引所ヘラクレスに上場を果たす[9][11]。
2017年︵平成29年︶2月27日には東京証券取引所市場第2部に市場変更し[12]、同年12月4日には東京証券取引所市場第1部に上場した[13]。
2017年2月期の時点では18期連続増収を記録しており、2017年4月には100店舗を達成している[14]。
日本の英語学習者の間では多数の外国人が立ち寄るパブである事で有名となっていて、英会話能力向上のために通う者も居る[15][16][17][18][19]。
沿革
編集
●1998年︵平成10年︶5月 - 株式会社ダイエーホールディングコーポレーション︵ダイエーグループの持株会社︶の子会社として株式会社ハブ︵現法人︶を、東京都新宿区歌舞伎町に資本金4億9000万円で設立[20]。
●2005年︵平成17年︶ - 新業態として﹁82ALE HOUSE﹂1号店を東京・神田にオープン。なお、8月2日は中内功の誕生日であり、中内が亡くなった翌週にオープンしている[14]。
●2009年︵平成21年︶9月4日 - 大株主の21LADYが保有する全株式を一六堂に売却[21]。
●2010年︵平成22年︶
●2月22日 - テーブルマーク及びフード インクルーヴが保有する同社株式計4,110株をロイヤルホールディングスに譲渡、同社が筆頭株主となる[22]。この売却によってフード インクルーヴは株主ではなくなり、テーブルマークも第3位株主に退いた[23]。
●10月12日 - 上場先が大証ヘラクレス︵グロース︶からJASDAQスタンダードへ移行。
●2011年︵平成23年︶
●2月23日 - 大株主の一六堂が保有する全株式を河内屋に売却[24]。
●2012年︵平成24年︶
●1月30日 - テーブルマークが保有する同社株式計1,220株を久世に売却、テーブルマークは株主でなくなった[25]。
●2013年︵平成25年︶7月 - JASDAQ︵スタンダード︶に株式を上場[20]。
●2019年︵平成31年︶
●4月27日 - かつて同社と同じくダイエーが運営していた福岡ソフトバンクホークスの本拠地である福岡 ヤフオク!ドーム内に﹁HUB福岡ヤフオク!ドーム店﹂がオープン。九州初進出かつスタジアム内への英国パブ業態出店としては日本初となった[26][27]。
●2021年︵令和3年︶
●3月22日 - ミクシィとハブが業務提携を結ぶ。同時に第三者割当増資の実施、ロイヤルホールディングスからの株式譲渡などを行い、ミクシィ傘下の﹁Tech Growth Capital 有限責任事業組合﹂が筆頭株主となる[28]。
●11月19日 - 東京証券取引所・JASDAQの市場再編に伴い、東証プライムへの上場を選択[29]。
●2023年︵令和5年︶8月22日 - 東証での市場区分をスタンダードに変更することを決定[30]。
脚注
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(一)^ abcdefghijk株式会社ハブ﹃第22期︵2019年3月1日 - 2020年2月29日︶有価証券報告書﹄︵レポート︶2020年5月28日。
(二)^ 株式会社ハブ 定款 第1章第1条
(三)^ “中内イズム継承、気軽な﹁パブ文化﹂広めたい”. NIKKEI STYLE. p. 1 (2018年6月9日). 2018年1月18日閲覧。
(四)^ 中村芳平 (2018年11月9日). “ハブ 太田剛社長<4>﹁自分が後継社長に指名されたのは﹂”. 日刊ゲンダイ. p. 1. 2018年1月18日閲覧。
(五)^ ab“﹁英国パブ文化﹂普及の使命、一代でなし得ない事業に懸けるHUBの戦略に迫る”. 産経ニュース. p. 1 (2016年4月14日). 2018年1月18日閲覧。
(六)^ abc中村宏之 (2018年1月30日). ““ダイエー帝国”の遺産…パブに息づく中内イズム”. YOMIURI ONLINE. 2018年1月18日閲覧。
(七)^ “英国風パブ﹁HUB﹂、若者の酒離れと無縁なワケ”. 東洋経済新報社. p. 3 (2018年1月31日). 2018年1月18日閲覧。
(八)^ ab“﹁英国パブ文化﹂普及の使命、一代でなし得ない事業に懸けるHUBの戦略に迫る”. 産経ニュース. p. 2 (2016年4月14日). 2018年1月18日閲覧。
(九)^ abc“﹁英国パブ文化﹂普及の使命、一代でなし得ない事業に懸けるHUBの戦略に迫る”. 産経ニュース. p. 3 (2016年4月14日). 2018年1月18日閲覧。
(十)^ “外食産業年表(平成10年1~12月)”. Quarterly外食産業研究69号 第17巻︵平成10年度︶第4号 (外食産業総合調査研究センター) (1998年5月).pp95
(11)^ 中村芳平 (2018年11月9日). “ハブ 太田剛社長<4>﹁自分が後継社長に指名されたのは﹂”. 日刊ゲンダイ. p. 2. 2018年1月18日閲覧。
(12)^ 東京証券取引所市場第二部への市場変更に関するお知らせ︵2017年2月27日︶
(13)^ ﹃12月4日、東証一部上場記念感謝セール開催! 生ビールを180円で販売。昭和55年創業当時の価格で!﹄︵プレスリリース︶株式会社ハブ、2017年11月27日。2017年12月4日閲覧。
(14)^ ab“中内イズム継承、気軽な﹁パブ文化﹂広めたい”. NIKKEI STYLE. p. 3 (2018年6月9日). 2018年1月18日閲覧。
(15)^ “HUBにいる外国人に話しかけまくった結果 | ALIS”. alis.to. 2021年12月9日閲覧。
(16)^ oratoria (1491292800). “HUBで外国人と英会話を練習するなら知っておきたい!”. オラトリア. 2021年12月9日閲覧。
(17)^ “﹃英会話の勉強がてらHUBで遊んでみた﹄”. キャリアと恋愛. 2021年12月9日閲覧。
(18)^ “︻JR京都駅近︼スグのHUBが英会話練習に最適なのは本当か?”. 究極なズボラの幸せ吸引記 (2018年8月15日). 2021年12月9日閲覧。
(19)^ “英語で外国人の友達は作れるか!?実際に渋谷ハブに行ってみた結果。。。”. GOGO!KENGO!! (2017年10月11日). 2021年12月9日閲覧。
(20)^ ab株式会社ハブ﹃第22期︵2019年3月1日 - 2020年2月29日︶有価証券報告書 沿革﹄︵レポート︶2020年5月28日。
(21)^ ︵訂正︶﹁主要株主及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ﹂の一部訂正について︵2009年9月4日︶
(22)^ 株式会社ハブとの業務提携および株式取得に関するお知らせ - ロイヤルホールディングス・2010年2月22日
(23)^ 主要株主である筆頭株主およびその他の関係会社の異動に関するお知らせ︵2010年2月22日︶
(24)^ 主要株主及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ︵2011年2月22日︶
(25)^ 主要株主及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ︵2012年1月23日︶
(26)^ “新規出店︵HUB福岡 ヤフオク!ドーム店︵仮称︶︶に関するお知らせ”. 株式会社ハブ︵2019年1月28日作成︶. 2019年5月17日閲覧。
(27)^ “ヤフオクDに英国風パブがGWオープン 生観戦も可”. 西日本スポーツ︵2019年4月26日作成︶. 2019年5月17日閲覧。
(28)^ 株式会社ミクシィとの業務提携に関する基本契約書及びTech Growth Capital有限責任事業組合との投資契約書の締結、第三者割当による新株式の発行、当社株式の売出し並びに主要株主である筆頭株主の異動及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ - 株式会社ハブ・2021年3月22日
(29)^ 新市場区分﹁プライム市場﹂選択に関する取締役会決議のお知らせ - 株式会社ハブ・2021年11月19日
(30)^ プライム市場の上場維持基準への適合状況並びにスタンダード市場への選択申請及び適合状況のお知らせ - 株式会社ハブ・2023年8月22日
外部リンク
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