パフォーマンスアート
芸術家やその他の参加者の実演そのものが作品となる芸術の総称
歴史
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パフォーマンスアートは、アーティスト・アクションとも呼ばれ、アートをライブで楽しむ上で、20世紀以降の前衛芸術において、大きな役割をはたしてきた[3][4]。戦前には、キャバレー・ボルテールも一つの拠点になった。
パフォーマンスアートの基本的な要素には、﹁時間﹂﹁場所﹂﹁パフォーマー︵Performer︶の身体﹂﹁パフォーマーと観客との関係﹂などがある。
●その作品の行われる場所は美術館、ギャラリー、カフェ、劇場、路上など多様である。
●たいていは1回限りであり、何度も演じられることはないが、映像などで再現されることもある[2]。
●即興の場合もあれば、練られた脚本に従って練習を入念に行い演じられるものもある。
未来派アーティスト、特にロシア未来派は、パフォーマンス・アートの芸術家として認識された[5][6]。
パフォーマンスアートという用語はいまや一般的な言葉になっているが、もともと使われ始めたのは1960年代、ヴィト・アコンチ︵Vito Acconci︶、ヘルマン・ニッチュ、ヨーゼフ・ボイス、アラン・カプロー、キャロリー・シュニーマン[7]らの作品の出現と同時期である。欧米の研究者は、パフォーマンスアートの起源を20世紀初頭の前衛芸術に遡って考えることもある。代表的なものはダダイスムで、リヒャルト・ヒュルゼンベックやトリスタン・ツァラ︵Tristan Tzara︶らによりキャバレー・ヴォルテールで開催された型にはまらない詩の朗読パフォーマンスなど、パフォーマンスアートの創始者を生み出した。パフォーマンスアートの活動は西洋芸術に限られるものではなく、アフリカ、ラテンアメリカ、アジアなどの地域や、先住民がルーツの人物などが存在する。日本における先駆者としては具体美術協会などが挙げられる。
脚注
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(一)^ Britannica 2011.
(二)^ abGuggenheim 2021.
(三)^ “Performance Art Movement Overview”. The Art Story. 2022年11月25日閲覧。
(四)^ “Media & Performance”. Moma Museo of Modern Art. 2022年11月25日閲覧。
(五)^ Performance Y Art 13 February 2024閲覧
(六)^ Rojas, Diego. “La performance, esa forma radical y perturbadora del arte contemporáneo” 2024年2月13日閲覧。
(七)^ Carreño Rio, Rodrigo. “Carolee Schneemann, Pionera y Referente”. Le Miau Noir 2022年11月25日閲覧。
書籍
編集『パフォーマンスアート・未来派から現在まで』 ローズリー・ゴールドバーグ (Performance Art: From Futurism to the Present、ISBN 0-500-20339-3)
関連項目
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編集参考文献
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●“Performance art”. Art Terms. Tate. 2024年2月13日閲覧。
●“performance art”. Encyclopedia Britannica. Encyclopædia Britannica (2011年4月15日). 2024年2月13日閲覧。
●“Performance Art versus Performing Arts”. The Solomon R. Guggenheim Foundation (2021年9月3日). 2024年2月13日閲覧。