ラジコン模型航空機[1](ラジコンもけいこうくうき)、またはラジオコントロール機、あるいはRC機[2]RC方式で遠隔操作される模型航空機を指す。

ラジコン模型飛行機
ラジコン模型航空機のコントローラー

概要

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RC姿RC使

RC
初心者向き
トイ(玩具)RC機、練習機、トイRCヘリコプター
中級者向き
飛行機(グローエンジン、電動モーター)、グライダー、モーターグライダー
熟練者向き
エアロバティクス(曲技)、パイロンレーサー、スケールモデル機、ジェット機、(高級)ヘリコプター、特殊機(オートジャイロ、3D飛行機、オーニソプター)
製作上の区分 
  • RTF(レディー・ツー・フライ:すぐに飛ばせる)RC機
  • ARTF(オールモスト:おおむねRTF)RC機
  • バルサ製キット
  • 購入設計図から作る場合と、自分の設計で作る場合

歴史

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ケタリング・バグ

19

1918

1920 (Lynx)  (Larynx) 160km1930 DH.82 DH.82B RC

一般のRC模型飛行機

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RC機のうち、飛行機形式は最も飛ばしやすく、基本形と言える。入門機から熟練者向きのものまでさまざまなクラスや形式があるが、飛行原理上は同一である。

主翼の配置

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高翼式

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高翼式

12170B

姿

低翼式

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低翼式

2


中翼式

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中翼式

姿

姿

チャンネルの数

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RC11















34

1使

2

RC使V使

RTFRC22

飛行機の旋回操作

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実機や上級(4チャンネル以上)のRC機は、3舵(ラダー、エルロン、エレベーター)とスロットルを全て使って旋回操作を行なうが、入門機など簡略な機体では省略された操作で旋回を行なう。

正則の旋回操作

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4使


簡略式旋回操作

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3チャンネルのRC機は、内2チャンネルをエレベーターとスロットルに充て、残りの1つをラダーかエルロンのいずれかに使う。エルロンに充てた場合は、直接、機体を左右に傾ける操作が出来る。ラダーに充てた場合は、上反角効果が強めに発揮するように機体が設計されていて、ラダー操作が起こした横滑りが、同じ方向へのロールをひき起こす。上反角が大きいほど、横滑りでおきるロールは大きい。練習機・パーク用RC機・グライダーは、以上のような仕組みで旋回する。

トイ級RC機は舵面がない。翼に並んで付いている2つのモーターの推力に差を付けると、弱いほうに曲がる。(トイ級RC模型機項参照)

機体の構造

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RG模型機を製作・組み立て法には、難易度、費用、必要な技術や経験に対応して様々で、多種のキットが店頭にある。材質も、バルサ材、プラスティックス材など様々。

木製構造

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縦通材と胴枠で胴体を作り、スパーとリブで翼を組むのが通常。より簡素な、板材から削り出すものもある。発泡ポリスチレン材の翼の表面をオビチ材(硬木)の薄板で被覆した合成構造もあるが、通常の構造よりも重くなるので、グライダーには向かず、動力機に使われる。

超軽量構造

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風の無い室内で飛ばす機種に使われる。バルサ材の骨組みに、ドープ塗料を水面に滴下して作ったフィルムや、回折で虹のように色が変わるほど薄いプラスティックフィルムを張ったもの。また、発泡材や、それを金型に射出成型して作った量産品、更にはそれをカーボンファイバーで補強したものなどはそのまま使える。

発泡ポリスチレン

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1980US2使使ARTF406.6CC

2000姿MUGI使使2mm350gsm

SPAD

各種キットと自作

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RTF模型機

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RTF(レディー・トゥー・フライ:すぐに飛ばせる)模型機とは、主翼を取り付けるだけで飛ばせる簡易な組立て済みキットに付けられた名前で、数分間で飛ばせる。飛行に必要なものはすべて、キットに組み込まれているが、模型を好みの形に改造して変化を付けることは出来ない。

伝統的な本格派モデラーは、組立て、仕上げ、更には設計まで模型航空を楽しむ要素であるとして、RTFのようなキットに批判的である。

ARTF模型機

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ARTF機の例。グレート・エアプレーン社・スピットファイア。

ARTF(Aはオールモスト:ほとんどRTF)模型機はRTFに近いキットであるが、4時間くらいの組立て時間がかかり、基本部分の製作が必要なものもある。在来の模型機キットの工作時間は20〜50時間必要。

ARTFキットでは胴体とその付属物は組立て済みである。サーボ、動力源(エンジンまたは電動モーター)、スピードコントローラー、時としては操縦ロッドもキットに含まれていないので、個別に購入して組み付ける。自分で装備品を選びたいモデラーは、機体単体だけのARTFキットが向く。

バルサ製キット

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RC使RC90cm




購入図面と設計

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CADCAD

トイ級RC模型機

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2004年以来、巧妙に製作された新種の、簡単なRC模型飛行機、グライダー、オーニソプターなどがおもちゃ屋(トイ・ショップ)の店頭に登場した。これらは、在来の摸型店(ホビー・ショップ)で売られている機種[3] と区別して「トイ級RC」と呼ばれる。

特徴

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使








操作

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2009RC

役割

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トイ級RC機は、安価(20-40ドル)な入門機であり、ホビー級(前出)に進むための練習として極めて役に立つ。スロットル操作や、機首がパイロットの方に向いて飛行しているときの操舵(左右のが逆になる)などの感覚はトイ級を飛ばせばすぐに身につくため、楽に上級機に進むことができる。

グライダー

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スロープソアリングを行うハンドランチ(手投げ)グライダー

[4]





使







使

使

Dynamic Soaring

 
()


RC Joe Worth RC

200

2060

DSDSG

エアロバティックス

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姿

RC19303



#

パイロンレーサー

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234240kmQ500424APRA428Q40

42432dm500200100APRA424

42842442842440 (6.5CC) 使290km

Q40Q500428使Q40428320kmQ4042810

スケール模型機

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大縮尺モデルの例。京商・ファントム70。

RCRC-21RC



1960RCRC1512

ジェット機

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ジェット模型機

RC2

使

使A使320km/h6,000-10,00020,000RC125.5kg320km/6.54520.5kg25ATM2,500-5,000FADEC (Full Authority Digital Engine Control) 使LIPO (Lithium Polymer Pack) 8-12V使

FAAFederal Aviation AgencyRCRCAMAAcademy of Model AeronauticsAMAAMA (en:Naval Air Station Kaneohe Bay) (en:Naval Air Station Whidbey Island) 2006RC

RCヘリコプター

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RCヘリコプターを屋外で飛行させているところ。

[5][6]

2010RC

RCRCRC

3DRC調

RCRCRCRCRC調RC
 
RC

RCRC20cmcm

RCRC

特殊機

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オーニソプター

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飛行する模型オーニソプター




3D飛行機

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3D1-1.5

3D43D

エアロバティックス種目

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姿

3

使

RCRC (Aresti) 

初級のエアロバティックス飛行種目

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初心者向けの基本エアロバティックス飛行種目としては、ループ(宙返り)、ロール(横転)、ターン(旋回・方向転換)が挙げられる。練習機を含むほとんどのRC模型機は、出力さえ充分にあれば、上記の飛行運動を行うことが出来る。

インサイド・ループ

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360

調








アウトサイド・ループ

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アウトサイド・ループは、インサイド・ループと同じ経路を飛行するが、パイロットまたはコクピットは機体が描く円周の外側になる。

機体が普通の上向き姿勢の水平飛行からアウトサイド・ループを行う場合は、下げ舵を、ループが終わってもとの姿勢・高度に戻るまで、強めながら加える。この運動は、機体の上に向く力が累加されるために、「パイロット」は操縦席の天井に頭をぶつけることにもなり、「バント(頭突き)」と呼ばれることもある。アウトサイド・ループは、このように通常と逆方向に揚力を発生させなければならないので、インサイド・ループよりも大きな出力と操舵力が必要である。

インメルマン・ターン

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1

180180180

背面飛行

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180使







使使




中級のエアロバティックス飛行

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中級のエアロバティックス飛行種目には失速が含まれることが多く、かなりの訓練を必要とするから初心者には向かない。また、練習機の性能や飛行特性にもなじまない。

ストール・ターン

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180



1

2180

3180

4

スロー・ロール

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フォー・ポイント・ロール

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フォー・ポイント・ロールは、急速な1/4ロール(90度)の連続である。パイロットは4回に分割された、極めて短時間のエルロン操舵を行う。最初の1/4ロール操作によって、機体はナイフ・エッジ(前出)になり、次の1/4ロールで背面になり、3回目の1/4ロールで逆側のナイフ・エッジになり、最後の1/4ロールで正立に戻る

スナップ・ロール

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3

2

キューバン・エイト

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キューバン・エイトは、正立・背面の両方の飛行を組み合わせた、横に「8の字」(∞)を書く飛行運動である。「8の字」(∞)運動は、水平直線飛行から始まり、エレベーターを上げ舵にしてループを半分(180度)行い、背面に入れ、「8の字」(∞)の中央の交点に達するまでに180度ロールを行って正立飛行に戻し、再び上げ舵を切って正ループを半分行って「8の字」(∞)の残りを描き、再び中央の交点で180度ロールを行って、正立飛行で脱出する飛行運動である。つまり、キューバン・エイトは2つのインメルマン・ターンによって、垂直面に横「8の字」(∞)を描く飛行運動と言える。

上級のエアロバティックス飛行

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ローリング・サークル

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1/490136041/41

11/4901

21姿

31/4123

6090

ロムセヴァック

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(一)45

(二)90

(三)

(四)

(五)



(一)

(二)90

(三)

(四)

(五)


メーカー

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脚注

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  1. ^ 「ラジコン」は増田屋コーポレーション登録商標で、俗語的に使われる
  2. ^ RCは「アール・シー」と読む。
  3. ^ 「ホビー級」と言い、多くは工作が必要
  4. ^ RCモーターグライダーもある。
  5. ^ [1]
  6. ^ Yamaha「無人ヘリの利点」

参考文献

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