リュート

弦楽器、および弦楽器の分類における総称的名称

: Lute[1]: Liuto: Luth: Laute
リュート
別称:洋琵琶
各言語での名称
Lute
Laute
Luth
Liuto
魯特琴
リュート
分類

弦楽器

音域
g-(d/d)-(A/A)-(F/F)-(C/C)-(G/G')

Hornbostel-Sachs

調

: بربات barbatalud[1][1]

 使

構造

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ルネサンス期の8コーステナーリュート(レプリカ)



2.5mm1.5mmroserosettaribsbracing



121chanterelle22調815

調1717使

 "luthier" 

歴史と変遷

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ルネサンス初期まで

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西

4515

ルネサンス期

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166

使16

使調6

末期ルネサンスから初期バロック

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カラヴァッジォ作 「リュート奏者」 ("Der Lautenspieler" - The Hermitage, St. Petersburg)

lyre竿14

調


バロック期

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172調調1113(131118使)1718調

衰退期

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退姿618501920en:lute guitar,de:Gitarrenlaute6調

現代

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20Ancient Airs and Dances (Oscar Chilesotti) 稿

20







20


レパートリー

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現代に作曲された曲もわずかにあるが、レパートリーの大半は歴史的な写本印刷物からのものである。多くの作品が古い楽譜の複製の形でリュート奏者の間に流通し、演奏されているが、歴史的な資料は膨大であり今日広く演奏されているのはほんの一部に過ぎない。伝統的なリュート音楽はほとんどがリュート用のタブラチュアで書かれている。

中世から初期ルネサンス

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最も初期にはリュートは主にトルバドゥール(吟遊詩人)などが歌の伴奏として用いていたと思われている。前期ルネサンス時代には世俗の歌や宗教曲のメロディーを折り込んだ曲が即興的に演奏されていたと考えられているが、大部分は楽譜として残されていないため不明な点も多い。

ルネサンス期

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1507Intabolatura de lauto

150815


初期バロック

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Le Nuove MusicheScherzi musicali


盛期〜後期バロック、古典派

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1724調調調調調

17Musick's Monument

171813Historisch-Theoretische und Practische Untersuchung des Instruments der Lauten 

18 調 RV 932

調調調調17521814[2]

チューニングとピッチ

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ルネサンス調弦

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リュートのチューニングは、ギターと同様4度を基本としており、6コースのルネサンスリュートでは1コースより、4度、4度、3度、4度、4度で調弦される(ギターと3度の位置が違うことに注意)。

今日では(テナーの)ルネサンスリュートは第1コースをgとし、以下、g-(d/d)-(A/A)-(F/F)-(C/C)-(G/G') のように調弦することが一般的であるが、歴史的には1コースをaにとる調弦も一般的であったとおもわれる。また、主に盛期ルネサンスでは第5コースの複弦をオクターヴに調弦することもあった。

7コース以上のルネサンスリュートおよび、アーチリュート(リュート・アティオルバート)では、1コース増えるごとに全音下の音を付け加えるのが原則となるが、7コースの楽器では第7コースを、8コースの楽器では第8コースを、第6コースの4度下(gから始まる調弦ならば(D/D'))に調弦することも多い。14コースのアーチリュートで第1コースをgに調弦すれば、最低音は F" に達する。

 
6コースリュートの調弦
 
8コースリュートの調弦

12調1調2181
 
テオルボの調弦

バロック調弦

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バロック調弦は、リュート奏法を追求していく過程で、既述の通りルネサンス調弦では演奏の難しい2度音程を多用する不協和音を使用するために考えられた変則調弦(スコルダトゥーラ)の1つである。今日バロックリュートの調弦といえばいわゆるニ短調調弦を指し、歴史上も17世紀中ごろからこの調弦が最も一般的となり事実上の標準として定着した。初期の変則調弦としては、山羊の調弦(ton de la Chèvre)やマーキュリーの調弦(ton du Mercure)などが有名である。

 
13コースバロックリュートの調弦

ピッチ

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1a440442Hz使使使調

11調

a=440Hza=415Hza=466Hza=392Hza=440Hz

調使調調

脚注

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注釈

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  1. ^ 日本では「リュート」と、日本語慣用表記・読み方がされることが多い。日本では「lu」を「ル(ー)」と英語流に呼ぶことは少なく、その代わり「リュ(ー)」と慣用で呼ぶことが多いためである。

出典

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  1. ^ a b 伊東 2002, p. 146.
  2. ^ 佐藤豊彦『バロックリュート教則本』アカデミアミュージック株式会社、2000年、35頁。ISBN 4-87017-070-1 

参考文献

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H.M./   (1994)

 /    (1996)

E.G./ -  (2001)(2009) ISBN 9784924541900

 2000ISBN 4-87017-070-1

52002140-147 

関連項目

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外部リンク

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  •   ウィキメディア・コモンズには、リュートに関するカテゴリがあります。
  • Lute Makers & Guitar makers, Stephen Barber & Sandi Harris イギリスのヒストリカルなリュートの制作家のホームページ。広範囲のモデルをカバーしており、彼らの復元楽器の写真に混じって、オリジナル楽器の写真を見ることができる。
  • ABC Classic FM presents: Lute Project オーストラリアのラジオ局ABCのリュート特集サイト。オーストラリアをリードするリュート奏者トミー アンダーソンのライブビデオ、チュートリアルビデオ、作曲家についての解説などを見ることができる。