ロバート・クレイ
ロバート・クレイ(英語: Robert Cray、1953年8月1日 - )は、アメリカ合衆国出身のブルース・ギタリスト、シンガー。
ロバート・クレイ Robert Cray | |
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![]() ロバート・クレイ (2007年) | |
基本情報 | |
出生名 | Robert William Cray |
別名 | Night Train Clemons |
生誕 |
1953年8月1日(70歳)![]() |
出身地 |
![]() |
ジャンル | ブルース、ソウル |
職業 | ギタリスト、シンガー |
担当楽器 | ギター |
活動期間 | 1974年 - 現在[2] |
レーベル |
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公式サイト | RobertCray.com |
1980年代に新世代のブルースマンとして頭角を現し、「Smoking Gun」のヒットを生んだ。メンフィス・ソウルやテキサス・ブルースなどの影響を強く受けつつ、マイナー調を多用したコンテンポラリーな独自のサウンドを築き上げた。
来歴
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1953年、アメリカ合衆国ジョージア州コロンバスに生まれ、生後11ヶ月で軍人だった父親の転勤のためワシントン州タコマへ移住し、幼少期をこの地で過ごすこととなった[3]。
1965年、12歳のとき、ビートルズの影響でギターを始めた[4][3]。10代の頃からロックやブルース、ソウルなど様々な音楽を嗜み、特にジミ・ヘンドリックスやアルバート・コリンズから影響を受けた[5]。
1974年、自己のバンドを結成。アルバート・コリンズのバックも務めている。
1978年、映画﹃アニマル・ハウス﹄にオーティス・デイ&ザ・ナイツのベーシストとして出演した[6]。
1980年、アルバム﹃Who's Been Talkin'﹄でレコード・デビューを果たす。しかし、彼のスタイルを確固たるものとしたのは続くセカンド・アルバム﹃Bad Influence﹄ (1983年)だった。特にこのアルバムのタイトル曲は、後にエリック・クラプトンがアルバム﹃オーガスト﹄で取り上げるなど、広く知られるようになった。また、冒頭を飾る﹁Phone Booth﹂も彼の代表曲の一つとして知られる。この曲は、彼のアイドルでもあるアルバート・キングが1984年のアルバムで取り上げ、アルバム・タイトルにもなっている︵﹃I'm in a Phone Booth, Baby﹄)。
1984年、ジョン・リー・フッカーの来日公演の前座として、初来日。全国6都市で演奏した[7]。クレイは後にフッカーのアルバム﹃The Healer﹄(1989年)及び﹃Mr. Lucky﹄(1991年)にも参加し、再び共演をしている。
1985年、アルバム﹃Showdown!﹄でアルバート・コリンズ、ジョニー・コープランドと共演。このアルバムはグラミー賞も受賞し[8]、クレイも注目を集めることとなった。
1986年、大手レーベル、マーキュリーへの移籍第一弾、﹃Strong Persuader﹄を発表する。このアルバムからは、﹁Smoking Gun﹂がシングル・カットされ、ブルースとしては異例のビルボード・チャート22位に食い込む大ヒットを記録した[9]。
同年、セントルイスで行われたチャック・ベリーの生誕60年を記念するコンサートに、キース・リチャーズらオールスター・メンバーの一員として出演。この模様は、翌年テイラー・ハックフォード監督の﹃ヘイル!ヘイル!ロックンロール﹄として映画化された[10]。
1987年、エリック・クラプトンの前座として起用され、来日公演にも同行した[11]。
1990年、アルバム﹃Midnight Stroll﹄では、自己のバンドに加えてホーン・セクションにメンフィス・ホーンズを起用。従来以上にソウルフルでファンキーなサウンドを展開する。一方、1993年の﹃Shame + A Sin﹄では、ハウリン・ウルフ、アルバート・キングなどの泥臭いブルースの世界を追求している。また、1993年にはB.B.キングのアルバム﹃Blues Summit﹄にゲスト参加した。
1997年、﹃Sweet Potato Pie﹄を最後にマーキュリーを離れたが、1999年にはライコディスクから﹃Take Your Shoes Off﹄をリリース。メンフィス・ソウル色を感じさせるサウンドで健在ぶりを示している。
2006年、初のライブ・アルバムとなる﹃Live from Across the Pond﹄をリリースする。
2009年5月、ジャパン・ブルース&ソウル・カーニバルへの出演のため、約13年ぶりに来日[12]。同年8月、ヴァンガード・レコードよりアルバム﹃This Time﹄をリリースした。
ディスコグラフィ
編集- 1980年 『Who's Been Talkin'』 (Tomato)
- 1983年 『Bad Influence』 (Hightone)
- 1985年 『False Accusations』 (Hightone)
- 1985年 『Showdown!』 (Alligator) アルバート・コリンズ、ジョニー・コープランドとの共演盤
- 1986年 『Strong Persuader』 (Mercury)
- 1988年 『Don't Be Afraid of the Dark』 (Mercury)
- 1990年 『Midnight Stroll』 (Mercury)
- 1992年 『I Was Warned』 (Mercury)
- 1993年 『Shame + A Sin』 (Mercury)
- 1995年 『Some Rainy Morning』 (Mercury)
- 1997年 『Sweet Potato Pie』 (Mercury)
- 1999年 『Take Your Shoes Off』 (Rykodisc)
- 2001年 『Shoulda Been Home』 (Rykodisc)
- 2003年 『Time Will Tell』 (Sanctuary)
- 2005年 『Twenty』 (Sanctuary)
- 2006年 『Live from Across the Pond』 (Nozzle/Vanguard)
- 2008年 『Live at the BBC』 (Universal/Mercury)
- 2009年 『This Time』 (Vanguard/Nozzle)
- 2012年 『Nothin But Love』 (Provogue)
- 2014年 『In My Soul』 (MRI)
- 2017年 『Robert Cray & Hi Rhythm』 (Megaforce)
- 2020年 『That's What I Heard』 (Nozzle)
編集盤
編集参考文献
編集
(一)^ “Guitarist Robert Cray still has the blues” (2014年7月24日). 2023年10月13日閲覧。
(二)^ “Band”. Robert Cray (2014年4月1日). 2023年10月13日閲覧。
(三)^ abJamBase - Robert Cray: The Deep Blue Beyond
(四)^ Guitar Messenger: Robert Cray Interview
(五)^ Modern Guitars Magazine: Robert Cray Interview Archived 2006年12月9日, at the Wayback Machine.
(六)^ Gordon, Keith A. “Profile & Discography for Blues Guitarist Robert Cray”. About.com. 2015年8月6日閲覧。
(七)^ ﹁来日ブルースマン全記録1971-2002﹂︵ブルース・インターアクションズ)
(八)^ Allligator Records - Albert Collins
(九)^ Robert Cray - Awards : AllMusic
(十)^ “映画﹁チャック・ベリー ヘイル・ヘイル・ロックンロール﹂”. 映画.com. 2023年11月22日閲覧。
(11)^ “1987 – August Japan Tour”. E.C. Was Here. 2023年11月22日閲覧。
(12)^ “ロバート・クレイ-ROBERT CRAY (Blue Note Tokyo)”. Blue Note Tokyo. 2023年11月22日閲覧。