下水道

雨水・汚水を、地下水路などで集めた後に公共用水域へ排出するための施設・設備の集合体
下水から転送)

[1]
古代ギリシャアテネの下水道。(アクロポリスの地下鉄駅での展示)
ローマ時代の下水道の遺跡(ポルトガルVidigueira地区 )
ウィーンの下水道の地図(1739年
明治10年代のレンガ製下水道管(横浜市
パリの下水道(fr:Égout)。および設置されている通信設備
パリの下水道

概要

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[2][3]2[4][4]

[2][4][5]

(一)[2][5]

(二)便[2][5]

(三)[2][5][4]

(四)[4][5]

(五)[5]

湿[4]



2022381.0%[6]

[2]調[2]

下水処理の対象

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[7]



便尿[7]



[7]



[7][7]



[7]

100[8]

下水の排除方式

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下水の排除方式には水で流し去る水運式や暫時保留して時々搬出する保留式などがあるが、下水道は水運式にあたる[9]。水運式には以下の合流式と分流式がある[9]

合流式

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[9]

[10]

[10]

[10]

1[10]

殿[10]

[10]

[10]

CSO:Combined Sewer Overflow





分流式

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[9]

2








[1]

下水処理の設備

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構成

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[9][9][9]

19[11]

配置方式

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[12]



[12]



沿[12]



[12]



[12]



[12]

管種

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[13][14]

 - [13][13][14]調197550[14]

 - [13][14][13][14]


 - [15]

 - [15]

 - [15]

[15] - [14][14]

 - [15]

敷設工法

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[16][16][16]

開削工法

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開削工法は所定の深度まで地表面から掘削していき、トンネルを構築した後に上部を埋め戻す方法である[16]

シールド工法

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シールド工法はシ-ルド(シールドマシン)と呼ばれる円筒状の掘進機を先端に付けた掘進用のジャッキで掘削を行うもので、掘削を行いながら後方部で断面を支保する覆工(セグメント組立)を行い、トンネルを掘り進めるものである[16]

推進工法

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[16]1928[17]

[18][19]
 - [18][18]

 - [18][18]

 - [18]


 - [18][19]

 - [18][19]

 - [18][19]

[19]

 - [19]

送水方法

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[20][21][22]


[23]

便[21]

[21]


[21][24]


[21][24]


[21][24]

マンホールポンプ

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マンホールポンプは管渠が深い箇所や水路横断が必要な箇所のマンホール内に設置される小型のポンプをいう[25]

ポンプ場

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[26]


[26][25]


[26][25]


[26]

附属設備

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[27][27][28][27]



[27]

歴史

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古代

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西[4]

沿[5][5]

中世

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[5]1374[5]

1388[5]1531便[5][5]

近世以降

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[5]1848沿[4]18591868[5]1882殿[5]

1872使1873[5]189050%1900100%[5]

18561861[5]1894使[5]

日本における歴史

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尿[5]

18[4][4]

18714[5]

188114[5]

年表

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5000 

3000 便

2000 殿

600 

312 

645 

1370 1862

1583 使

1760 

17601830 

1854 使

1867 沿

1871 

1882 

1884 

1890 殿殿

1895 13

1900 便

1908 

19121915 

1923 [29]

1930 [30]

1934 [31]

1940 

1958 

1960 尿尿

1960 西

19619106%

1972 [32]

1972 

1972 

1980 3

2001 6910

イギリスの下水道

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管理

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Environment Agency[33]

1989[33]

20074Northern Ireland Water[33]

課題

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社会インフラでは道路・鉄道・上下水道等でヴィクトリア朝時代(19世紀後半)に整備されたものが未だ多く利用されている状況にあり、老朽化や上下水道の管渠からの漏水が問題になっている[33]。また、ヴィクトリア朝時代に完成した下水道システムは、ロンドンの想定人口を400万人として整備されたが、その後の人口は約2倍になっており下水道の処理能力の容量不足も問題になっている[33]

アメリカの下水道

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アメリカの上下水道事業は歴史的には民間事業主が担ったが、人口増加や公衆衛生の観点から地方自治体が担うようになった[33]。その後、水道事業の費用の削減や効率化のために民間事業者に委託する事例も出ており、地域によって民間事業者が実施している地域と地方自治体が実施している地域が混在している[33]

日本の下水道

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[34]

[35]

下水道法上の下水道

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下水道法上の下水道は、広義の公共下水道と流域下水道に分けられる[34]

公共下水道(広義)

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23[36][37][37]


[36]


32[36]


 - 2[36]

 - [36]

 - 1000[36]

[37]201527[36]

[38][38]

流域下水道

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2[37]

24 - 224[36]24[36]1965197045[36]

24 - 2調24[36]200517[36]

都市下水路

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都市下水路は下水道法第2条第5号に定められた「主として市街地における下水を排除するために地方公共団体が管理している下水道(公共下水道及び流域下水道を除く。)で、その規模が政令で定める規模以上のものであり、かつ当該地方公共団体が第27条の規定により指定したもの」をいう[37]

下水道類似施設

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[37][34][37]

集落排水

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[34]










浄化槽等

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下水道法上の下水道以外の下水道には、環境省所管の特定地域生活排水処理施設などの浄化槽やコミュニティ・プラントもある[34][37]

  • 特定地域生活排水処理施設(合併処理浄化槽):環境省所管の特定地域生活排水処理事業(浄化槽市町村整備推進事業
  • 個別排水処理施設(合併処理浄化槽):総務省所管の個別排水処理事業
  • コミュニティ・プラント(地域下水道):環境省の地域し尿処理施設整備事業。廃棄物処理法の対象。

普及率

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使

種類

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8



5

3

819961420028

使便使調
尿

現状

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  • 下水道処理人口普及率(令和4年度): 80.6%(下水道利用人口÷総人口)[39][6]
    • 高度処理人口普及率: 62.0%[40]
    • 下水道水環境保全率: 31.4%
  • 汚水処理人口普及率(令和4年度)[41] : 92.9% - 単独浄化槽は生活排水を処理しないため、含まれていない
    • 下水道: 81.0%
    • 浄化槽: 9.4%
    • 農集排等: 2.4%
    • コミプラ: 0.1%

なお、都道府県下水道構想(整備についての基本計画)の集計(平成16年度)によると、最終想定普及率は88%。

都道府県別ランキング

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都道府県別では普及率トップ5は東京都、大阪府、神奈川県、埼玉県、愛知県。ワースト5は徳島県・和歌山県・高知県・鹿児島県・香川県。

防災(耐震化・マンホールトイレ)

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2

先進的な事業の例

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問題点・課題

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下水道事業は、社会生活において重要な公共サービス・社会インフラであるが、その反面、様々な問題点・課題を抱えている。

地域格差

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100%30%29西10

369%67%[44]

未接続

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新しく下水道の整備を行うとき、事業実施主体(市町村)は公共汚水ますまでの工事を実施する。宅内の排水設備工事費用は個人負担となるため、下水道への接続については下水道法により供用開始の公告の日から概ね3年をめどに接続するよう義務づけられている(下水道法第11条の3)ものの、経済的理由等により放置されていることがあり、水洗化率が延びない要因となっている。下水道に接続しない場合、合併処理浄化槽が義務づけられる以前に建築された家屋から排出される家庭排水は、未処理のまま垂れ流されていて、河川の汚濁原因の一つとなっている。なお、新築や改築の場合、建築主事の建築確認を受けることとなるが、下水道処理区域内に所在しているのにもかかわらず、下水道以外の方法で汚水を処理する申請は原則として確認を受けることはできない(下水道法第10条)。

除害施設

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汚泥の処理

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20074





[2]

[45]

施設の老朽化

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176600[46] 使寿


井戸水使用者の不正利用

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使調[47][48] &20204使1310039500305[49]

下水道博物館・テーマパークなど

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ふれあい下水道館
日本
下水道施設の一部で見学を受け付ける下水道運営母体もある。東京都小平市にある「ふれあい下水道館」は日本国内で唯一、本物の下水道管の中に入ることができる[50][51]
海外

主題とする書籍

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  • 月刊下水道

脚注

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注釈

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(一)^ 2009340JR

(二)^ 使JASJAS使

出典

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(一)^ 1331969839-56 

(二)^ abcdefg59調. . 2024226

(三)^ 4   . . 2024226

(四)^ abcdefghij53199243-49 

(五)^ abcdefghijklmnopqrstuvw10050 . . 2024226

(六)^ ab4. . 2023827

(七)^ abcdef1942168http://library.jsce.or.jp/Image_DB/s_book/jsce100/pdf/24643/24643_03.pdf 

(八)^  20185202018522

(九)^ abcdefg1942166http://library.jsce.or.jp/Image_DB/s_book/jsce100/pdf/24643/24643_03.pdf 

(十)^ abcdefg1942167http://library.jsce.or.jp/Image_DB/s_book/jsce100/pdf/24643/24643_03.pdf 

(11)^ 1 . . 2024226

(12)^ abcdef1942185-187http://library.jsce.or.jp/Image_DB/s_book/jsce100/pdf/24643/24643_03.pdf 

(13)^ abcde1942176-178http://library.jsce.or.jp/Image_DB/s_book/jsce100/pdf/24643/24643_03.pdf 

(14)^ abcdefg. .  . 2024227

(15)^ abcde使1. . 2024227

(16)^ abcdef4 . . 2024227

(17)^ 

(18)^ abcdefghi. . 2024227

(19)^ abcdef. . . 2024227

(20)^    396 

(21)^ abcdef.  . 2024310

(22)^ .  . 2024310

(23)^ 379 

(24)^ abcQ&A<1>.  . 2024310

(25)^ abc3. . 2024310

(26)^ abcd2 3961975999-1004 

(27)^ abcde1942201-206http://library.jsce.or.jp/Image_DB/s_book/jsce100/pdf/24643/24643_03.pdf 

(28)^  vol.6. . 2024227

(29)^ []

(30)^ []

(31)^ 沿[]

(32)^ 

(33)^ abcdefg29 調. . 2024226

(34)^ abcde. . 2024226

(35)^ []

(36)^ abcdefghijkl. . 2024226

(37)^ abcdefgh30 . . 2024226

(38)^ ab使1. . 2024227

(39)^ . . 2024718

(40)^  . . 2024718

(41)^ 4. . 2023827

(42)^ 

(43)^ . . 2017827

(44)^ . . 2023827

(45)^   201710202018119

(46)^   

(47)^  .  (2012101). 2020514

(48)^ 15000. J-cast (2013420). 2020514

(49)^  5.  (2020515). 2020514

(50)^ 2018123

(51)^  20181130

参考文献

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関連項目

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 - 





 - 1920

 - 



  

Hazmat diving - 使

外部リンク

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関係団体

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統計データなど

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