中性子反射体
原子炉
編集核兵器
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核兵器では、核分裂物質の臨界量を減らすために外殻を中性子反射材によって構成している。この外殻には慣性力で反応物質の膨張を遅れさせる役目もあるためにタンパー︵tamper︶と呼ばれており、核反応によって反応物質が完全に反応する前に爆散してしまうことを防ぐために搭載され、より強力で効果的な爆発を引き起こす。核兵器の極限の圧力下ではあらゆる物質がその状態を維持・残存し得ないため、強度だけではなく強度と中性子反射の反射性の強さが求められる。密度が高いほど効果的なタンパーとなる上、高密度の物質はそれ自体が優秀な中性子反射体となる。そのため高密度素材は核兵器に二重の意味で適しているといえる。初期の核兵器には重いウランや炭化タングステンのタンパーが使われた。
しかし、重いタンパーは大きく高出力の爆縮体を必要とするため核兵器が大型化してしまう。そこで現代の熱核兵器は反応の初期段階のX線をよく透過する軽量のベリリウム反射体を使用することがある。この時発生したエネルギーは次の段階である爆縮に用いられる。
タンパーの効果は中性子の反射と爆発を遅らせることによる反応効率の向上であるが、反射のプロセスに時間がとられるため臨界量低減の効果自体はそれほど大きくない。