寄進
寄進︵きしん、英: Contribution ︶とは、物を﹁寄せまいらせる﹂の意であり、寺院や神社などに土地や金銭、財物を寄付することである。
寄進の類義語に﹁勧進﹂があり、﹁勧進﹂が人に勧めて金銭や物品を奉納せしむる行為であるのに対し、﹁寄進﹂はみずから進んで奉納寄付するという点で違いがある。寄進の趣旨や品目などを書いた文書を寄進帳という。寄進される財物は寄進物とよばれ、日本では太刀や甲冑、弓矢などの武具や馬、米、銭貨などが寄進物となった。なお、中世日本では﹁寄進されたものは悔返や徳政令の対象にならない﹂という慣習があった。
歴史的にみて重要な寄進物は土地であり、土地を寄進する行為は、しばしば世俗の権力と宗教権力とをとりむすぶ役割を果たしてきた。
寄進地系荘園
編集詳細は「荘園 (日本)#寄進地系荘園」および「寄進地系荘園」を参照
永平寺
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ピピンの寄進
編集詳細は「ピピン3世 (フランク王)#ピピンの寄進」を参照
フランク王国の国王でカロリング朝の始祖であるピピン3世は、ローマ教皇ステファヌス2世によるフランク王位承認の見返りとして、755年、ランゴバルド王国のアイストゥルフスと戦って勝利し、この戦いで獲得したラヴェンナをローマ教会に寄進した。これを、﹁ピピンの寄進﹂︵英: Donation of Pepin , 伊: Promissio Carisiaca ︶といい、ラヴェンナはのちの教皇領︵羅: Civitas Ecclesiae ︶のもととなった。
なお、教皇領については、4世紀にローマ皇帝コンスタンティヌス1世が教皇シルウェステル1世に寄進したという﹁コンスタンティヌスの寄進状﹂︵羅: Constitutum Donatio Constantini ︶という古文書があったが、のちに教皇ステファヌス2世とその側近による偽書であることが判明している。
バカラ
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クリスタルガラスで知られるフランスのバカラ(仏: Baccarat )は、1305年、サルム家のブラモン領主アンリによるメッス司教座への寄進地をもととして発展した。ガラスの製造はフランス国王ルイ15世の勅許による。
ワクフ
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ワクフとはイスラム法において、ある者が宗教や慈善、その他公共のための目的を達成するために、自己の財産の権利を放棄して第三者に管理・運用を委ねることを指す。