封禅
概略
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封禅の儀式は、封と禅に分かれた2つの儀式の総称を指し、土を盛って檀を造り天をまつる﹁封﹂の儀式と地をはらって山川をまつる﹁禅﹂の儀式の2つから構成されていると言われている。
司馬遷の﹃史記﹄︵巻二十八封禪書第六︶の注釈書である﹃史記三家注﹄によれば、
﹁正義‥此泰山上築土為壇以祭天,報天之功,故曰封。此泰山下小山上除地,報地之功,故曰禪︵﹃史記正義﹄には、泰山の頂に土を築いて壇を作り天を祭り、天の功に報いるのが封で、その泰山の下にある小山の地を平らにして、地の功に報いるのが禅だ、とある︶﹂
﹃史記三家注﹄では続いて﹃五経通義﹄から﹁易姓而王,致太平,必封泰山︵王朝が変わって太平の世が至ったならば、必ず泰山を封ぜよ︶﹂という言葉を引用している。
天命を受けた天子の中でも功と徳がある者のみが執り行う資格を持つとされ、﹃史記﹄そのものには、斉の桓公がこれを行おうとして、管仲が諫める場面があり、管仲が神農・炎帝から周の成王に至る古来封禅を行った帝王を列挙して説得するという記述があり、これが前述の始皇帝以前の封禅の有無を推論する際の論拠となっている。
秦の始皇帝が皇帝になったのちの紀元前219年に、泰山で封禅の儀を行ったが、このとき既に古い時代の儀式の知識は失われており、儒学者などを集めて封禅の儀式について研究させたが、各自意見がまちまちでまとまらず、結局我流でこれを執り行ったと伝えられている。その儀式の内容は秘密とされており、実際に何が行われたかはよく分かっていない。
泰山で封禅の儀式を行った君主
編集- 武帝劉徹
泰山以外で封禅を行った君主
編集文物
編集参考文献
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●﹃漢書﹄、漢・班固撰、唐・顔師古注、中華書局、1962年。
●﹃新刻泰山小史﹄、明・蕭協中著、趙新儒校勘、文海出版社、1971年。
●﹃中国の泰山﹄、澤田瑞穂・窪徳忠著、講談社、1982年。
●﹁馬歩馬鴻逵馬歩青三傑﹂︵﹃伝記文学﹄69所収︶、伝記文学編集委員会、1996年。
●﹃泰山―中国人の信仰﹄、シャヴァンヌ著、菊池章太訳、勉誠出版、2001年、ISBN 4585020810、ISBN 9784585020813。