形容動詞(けいようどうし)とは、橋本進吉による品詞の分類において用いられる日本語品詞のひとつである。いわゆる学校文法の品詞分類も橋本文法に倣っている。

概要

編集

++[1][1]


他の品詞との違い

編集

形容詞との違い

編集



寿

(()()()())

名詞との違い

編集

   




形容動詞への対応

編集

使[2][3][2]


形容詞とする立場

編集

日本語を母語としない人々に対する日本語教育においては、「な形容詞」として紹介されるのが一般的である。詳細は#日本語教育における形容動詞を参照のこと。

名詞とする立場

編集



 [?]

 --   使使[]

名称にかかわる異論

編集

[?]"nominal adjective"[]

使[?]

[]

[]

[]

[]


日本語教育における形容動詞

編集

(na-adjective)(i-adjective)na-noun, qualitative noun, adjectival noun

 adjectival noun  adjectival verb   adjective verb 

()

口語形容動詞の活用

編集

「だ」型活用

編集
未然形 だろ
連用形 だっ・で・に
終止形
連体形
仮定形 なら
命令形 ×












未然形 でしょ
連用形 でし
終止形 です
連体形 (です)
仮定形 ×
命令形 ×







(一) - 2.使

(二) - 退使

「タルト」型活用

編集

ダ型活用とは異なる、次のような活用をする形容動詞もある。

未然形 ×
連用形
終止形 ×
連体形 たる
仮定形 ×
命令形 (たれ)

文語のタリ活用に由来するが、活用がかなり退化している。トタル型活用ということもある。具体例としては、「営営と」「堂堂と」「茫然と」など。学校文法の口語文法では、連用形副詞連体形連体詞として扱われる。

文語形容動詞の活用

編集

「なり」活用

編集

未然形 なら
連用形 なり、に
終止形 なり
連体形 なる
已然形 なれ
命令形 なれ

「~にあり」が短縮したものであるため、ラ行変格活用と類似の活用をする。

「たり」活用

編集

未然形 たら
連用形 たり、と
終止形 たり
連体形 たる
已然形 たれ
命令形 たれ

「~とあり」が短縮したものである。

脚注

編集

注釈

編集


(一)^ 

(二)^  

(三)^ 

出典

編集
  1. ^ 大野晋 1988, p. 30.
  2. ^ 当段落の参考文献は、明治書院『国文法講座 1』p. 253

参考文献

編集
  • 大野晋『日本語の文法〔古典編〕』角川書店、1988年。ISBN 4048540165 

関連記事

編集