断絶 (映画)
『断絶』(だんぜつ、原題: Two-Lane Blacktop)は、モンテ・ヘルマン監督による1971年のアメリカ合衆国のロードムービー。
断絶 | |
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Two-Lane Blacktop | |
監督 | モンテ・ヘルマン |
脚本 |
ルディ・ワーリッツァー ウィル・コリー |
製作 | マイケル・ラフリン |
出演者 |
ジェームズ・テイラー ウォーレン・オーツ ローリー・バード デニス・ウィルソン |
音楽 | ビリー・ジェームズ |
撮影 | ジャック・デールソン |
公開 |
1971年7月7日 1972年10月28日 |
上映時間 | 102分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
あらすじ
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シボレーに乗った運転手︵ジェームズ・テイラー︶と整備工︵デニス・ウィルソン︶は、地元住民とのドラッグレースによって日銭を稼ぎながら、町から町へと旅を続けている。
カリフォルニア州から国道66号線を東へ向かう道すがら、アリゾナ州にて、2人はヒッチハイカーの少女︵ローリー・バード︶を同乗させる。
ニュー・メキシコ州にて、ポンティアック・GTOに乗った男︵ウォーレン・オーツ︶が現れ、2人と敵対する。お互いの車両の所有権を賭けて、ワシントンD.C.へのレースが行われることになる。
整備工と一夜の関係をもった少女は、メンフィスでGTOに乗り換えて、運転手と整備工を落胆させる。少女に惹かれている運転手が彼女を追いかけてダイナーへ入ったところ、少女は、GTOの男が提案するシカゴへの訪問を拒んでいた。コロンバスへ行こうという運転手の提案も拒んだ少女は、よそ者のバイクに同乗し、去って行く。残された3人の男たちは、シボレーとGTOに乗り、レースを再開する。
シボレーが飛行場の滑走路を走行していると、音が途絶え、映写用電球の熱によってフィルムが溶け落ちる。レースの勝敗は知らされることなく、物語は終わりを迎える。
キャスト
編集評価
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Rotten Tomatoesでは、35件のレヴューで支持率は94%、平均値は7.8点だった[1]。
﹃The Guardian﹄のフィリップ・フレンチは﹁ヨーロッパの新しい映画から影響を受けて1970年代前半に登場したアメリカのカウンター・カルチャー映画のなかで、おそらく最良の作品である﹂と述べた[2]。﹃The New York Times﹄のヴィンセント・キャンビーは﹁本作における出会いやレースの描写は、良質のロック音楽と同じように、アメリカにおける生のテンポとリズムを鮮やかに捉えている﹂と指摘した[3]。
2012年、アメリカ国立フィルム登録簿に登録された[4]。2015年、英国映画協会は本作を﹁10本の偉大なアメリカのロード・トリップ映画﹂の1本に選んだ[5]。
なお、主演のジェームズ・テイラー、デニス・ウィルソン共にミュージシャンであるが、ミュージシャンという先入観で見られるのを嫌ったモンテ・ヘルマン監督の意向で、彼らの楽曲は劇中で一切使用されていない。
脚注
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(一)^ “Two-Lane Blacktop (1971)”. Rotten Tomatoes. Flixster. 2015年8月30日閲覧。
(二)^ French, Philip (2012年1月29日). “Two-Lane Blacktop”. The Guardian. 2015年8月30日閲覧。
(三)^ Canby, Vincent (1971年7月8日). “Two Lane Blacktop (1971)”. The New York Times. 2015年8月30日閲覧。
(四)^ “17 of the Best Filmmakers Over 75: From Jean-Luc Godard to Ridley Scott”. Indiewire (2014年7月22日). 2015年8月30日閲覧。
(五)^ Wigley, Samuel (2015年7月14日). “10 great American road trip films”. British Film Institute. 2015年8月30日閲覧。