法面(のりめん)とは、切土盛土により作られる人工的な斜面のこと[1]道路建設や宅地造成などに伴う、地山掘削、盛土などにより形成される。

道路の両側に作られた法面
河川堤防(断面図)における法面(4.表法、7.裏法)

概要

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[2][3]

355361

法面の勾配

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1[3]1:2122[3]

1:1.81:2.01:1.51:2.01:2.01:3.0[4]1:0.81:1.5[4]

法面に関連する工事

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法面を土質上安定させるために枠・植生・コンクリートによる覆い設置などの保護工が施され、水抜き工・擁壁工・アンカー工・安定処理工などの施工技術が用いられる[5]。以下の工事は、斜面崩壊地すべりなど土砂災害の拡大防止を目的として施工する。

法切工

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自然、人工の別を問わない斜面上の不要な土砂を撤去及び整形する工事。単純な地山掘削工事の一環として行われることが多い。

法面保護工

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[1]



[6][7]

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土留工

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斜面の末端及び中腹に土留を配して、崩壊を抑止する。

山留工

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のり面山留工法は、乾燥など施工中の諸現象に対してもにより生ずる崖面で、安息角度以下であれば地盤のゆるみ、沈下、又は崩壊から、斜面を永久的に保護する。なお、地盤が良質で、地下水、大雨、乾燥など施工中の諸現象に対しても安全であることが条件。

  • モルタル塗り法尻(土のう押さえ 水抜きパイプなど)
  • 石張り金網押さえ
  • 張り芝 筋芝もしくは切り芝
  • 法尻土のう押さえもしくは簡易山留

緑化

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法面を緑化することで保護する方法。該当記事を参照。

排水工

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雨や雪が降ると法面を流れ落ちる水で表面に浸食が起き、その程度が大きくなると法面そのものが崩壊する可能性がある[8]。そのため、法肩排水・小段排水・縦排水などの方法を用いて法面を保護する[7]

法面調査

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法面は年月の経過と共に劣化し崩壊することがあるため、定期的に、あるいは不定期に点検する必要がある。 点検によって崩壊兆候などの異常が確認されれば、詳細な調査が実施され、法面対策工法が検討される。法面調査は土木地質の専門技術者等により実施され、高所作業を伴う場合には特殊高所技術による調査も適用される。

脚注

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  1. ^ a b 小林康昭 2006, p. 122.
  2. ^ 小林康昭 2006, p. 30.
  3. ^ a b c 金子研一 2012, p. 1.
  4. ^ a b 金子研一 2012, p. 3.
  5. ^ 小林康昭 2006, p. 15.
  6. ^ 小林康昭 2006, pp. 124–125.
  7. ^ a b 小林康昭 2006, p. 125.
  8. ^ 小林康昭 2006, p. 131.

参考文献

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 便2000ISBN 4-88950-412-5 

  

2012130ISBN 978-4-627-48241-8 

 調2006420ISBN 4-87437-851-X