ICタグ

物体のID情報を記憶し、管理システムとの情報の送受信をRF信号により行う能力をもたせた微小なICチップ

ICタグ(アイシータグ)とは、電波を受けて働く小型の電子装置の1つで、RFID(Radio frequency identification)の一種である。

概要

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ICICIC

使IC

ICタグの問題点

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ICIC


日本におけるICタグ利用のガイドライン

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歴史

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日本でのICタグの歴史は浅く、電池を使ったRFIDとしては1991年に2個のリチウム電池による非接触型カードが登場し、その後、本格的なICタグは125kHzを利用したドイツ製Philips社の"Hitag"が1997年に登場した。その頃すでに米国では、1995年に米TI社からは自動車用キーや家畜の判別用として"Tagit"と名付けられたガラス管封止型の134kHz利用のICタグが登場していた。1999年には13.56MHz利用でEEPROM半導体を使ったICタグが登場し、非接触での動作距離が飛躍的に伸びてからはこの短波帯の13.56MHzが近傍型ICタグの世界規格、ISO15693として普及している[1]

万引き防止タグ

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IC/12"1"ICICIC[1]

国際標準

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IC2

ISO/IEC 1444310cm

ISO/IEC 1569370cm

ICRFID13.56MHz使

EPCコード

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公的な国際標準ではないが世界的な物流業界での標準になりつつあるEPCコードというものがある。これは96ビットの8ビットのEPCコード・バージョンナンバーを示すヘッダー、28ビットの管理団体を示すEPCマネージャ、24ビットの品名を示すオブジェクト・クラス、36ビットの個別の連続番号からなるシリアル・ナンバーから成り、必要に応じてこれらにCRCのような冗長ビットが付加される。EPCコードでは約2.7億社ごとに16万種類の物品のそれぞれに680億の異なる番号を割り振ることができる[1]

構成

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ICIC

IC


IC








IC





IC/[1]

技術

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使用電波帯

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  • 125kHz帯
  • 13.56MHz帯
  • 2.45GHz帯

125kHz帯では電波規制がなく無線局の申請を必要としないが、大きなアンテナが必要なわりに到達距離が短い。ペット用タグとして使われるガラス管封止型では、フェライトコアにコイルを巻いた棒状アンテナが使われている。13.56MHz帯ではICタグを使用するのに十分な電力程度では無線局の申請を必要としない。2.45GHz帯では直進性が高くアンテナも小型化でき、また電波の到達距離も比較的長いが、有効に利用しようと10mW以上の空中線電力にすると構内無線局として開局申請が必要となる。新たに開発される技術は波長が短くなる傾向がある。21世紀以降は860-960MHzの電波帯の使用が検討されているが、各国での電波の割当てが異なるために世界的な標準化の障害となっている[1]

アンテナ

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IC









IC35-70μm2[1]

ICチップ

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ICEEPROMRAM使[1]

アンテナとICチップの接続

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ICFCPIC2IC

2使

ACFanisotropic conductive film



ACF140-150500[1]

コリジョン

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使用する電波帯内をいくつかのチャンネルに分けてICチップに割り振る工夫も行われているが、到達距離が長くなると多数のICチップが同時に同じチャンネルで応答して電波信号が重なる衝突(コリジョン)するようになる。個々のICチップ間ではコリジョンは判らず、またコリジョン回避のための回路をICチップごとに持たせるとコスト高となるので、外部の読み取り側で判別するようになっている[1]

脚注

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出典

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  1. ^ a b c d e f g h i 伊賀武、森勢裕 『ICタグの使い方』 日刊工業新聞社、2005年5月28日初版第1刷発行、ISBN 4526054666

2.小田切哲、『ICタグ入門ノート2022』、2021年8月9日初版第1刷発行、ASIN B09C8X36VR

関連項目

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外部リンク

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