Violet UK
Violet UK(バイオレット・ユーケー)は、ミュージシャンであるYOSHIKIが率いる音楽プロジェクト。
Violet UK | |
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出身地 |
![]() カリフォルニア州ロサンゼルス |
ジャンル |
ゴシック、トリップ・ホップ、 実験音楽 |
活動期間 | 2005年 – 現在 |
レーベル | 日本コロムビア |
公式サイト | www.violetuk.com |
メンバー |
YOSHIKI ケイティ・フィッツジェラルド SUGIZO |
旧メンバー |
ニーナ・バーグマン ドーター ナタリー ニコール・シャージンガー サラ・ウォーレス |
プロジェクト名は﹁イエロー・ブラック・ホワイト・レッドなどの肌の色や人種を超えた﹂、﹁怒りの赤と哀しみの青を混ぜた色﹂のvioletと、地下 (Underground) に潜行して行動を起す、反体制的・前衛的・先駆的な領域 (Kingdom) という意味で用いたUK (Underground Kingdom) に由来する。音楽性について当初はトリップホップの影響が強かったものの、1999年以降はトリップホップを基盤にしつつも、ロックやパンクの色彩が強まったとYOSHIKIは2003年の雑誌インタビューで説明している[1]。
当初はバンドのようにメンバーを固定しておらず、2010年にケイティ・フィッツジェラルドが固定ボーカリストになるまでは、楽曲ごとに異なるボーカリストが担当していた。
来歴
編集1991 - 2005年: プロジェクトの構想からデビューまで
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1991年4月に、YOSHIKIがロサンゼルスでX︵現在のX JAPAN︶の3作目のアルバム﹃Jealousy﹄をレコーディングしていたときに、バンド・サウンドの枠を超えたプロジェクトとしてこの構想が生まれた[2]。当初は、ミック・カーンとジェーン・チャイルドとグループ﹁Violet﹂を組んでセッションをしていた[3]。アシスタントとしてI.N.Aも参加していた[4]。1993年にYOSHIKI名義のシングルとしてでリリースされた﹁Amethyst﹂は、Violet UKのために制作された楽曲のクラシック・アレンジ作品である[5]。
1995年に﹁デザイン集団としてのViolet UK﹂の作品として、ニューヨークのマディソン・スクエアにオブジェ﹁VIOLET ROSE﹂を設置した。﹁1996年初頭に第1弾シングル発売﹂の情報があった[6]。1998年には映画﹃イン・ゴッズ・ハンズ﹄に﹁Sane﹂を提供したが、同年のhideの急逝によりYOSHIKIが精神的に落ち込み制作活動が中断された。
2000年にYOSHIKIが活動を再開し、セブンイレブン・ジャパンの企業イメージCFに﹁Blind Dance﹂と﹁The Other Side﹂を提供した。この時点からギターも全部YOSHIKIが弾き、ドラムは﹁バンドマンの演奏﹂ではなく﹁サンプリングの素材﹂として録音し、ベース・プログラミング・打ち込みもYOSHIKI自ら担当した[7]。2002年には、12月3日と4日に東京国際フォーラムで開かれた﹃YOSHIKIシンフォニックコンサート2002 with 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 featuring VIOLET UK﹄において、﹁7th (Unnamed Song)﹂、﹁Amethyst﹂、﹁Screaming Blue﹂、﹁Blind Dance﹂の4曲が、ドーターのボーカルによって披露された。
2005年に公式モバイルサイト﹁YOSHIKI mobile﹂やメディアに対して﹁2005年9月22日にデビューアルバムを発売﹂と公言していたものの、当日はiTunes StoreにViolet UK名義で﹁Sex and Religion (Test mix)﹂の1曲を配信してのデビューとなった。YOSHIKIは、この時点で既に制作された楽曲は300曲を超えており、レコーディングには12億円の費用を投じているという[3][8]。
2006年 - 現在: フィッツジェラルドとSUGIZOの加入
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2006年にYOSHIKIがニューヨーク在住の友人の要望を受け、ソーシャル・ネットワーキング・サービス﹁MySpace﹂上でViolet UKの音源を公開したところ、口コミだけでダウンロード数が約20万件に達した[9]。2007年公開の映画﹃カタコンベ﹄の主題歌に﹁Blue Butterfly﹂を[10]、2009年公開の映画﹃REPO! レポ﹄と﹃GOEMON﹄にそれぞれ﹁God Bless You﹂と﹁Rosa﹂を主題歌として提供した[11][12]。2008年3月29日と30日に開かれたX JAPANの東京ドーム公演﹃攻撃再開 2008 I.V.〜破滅に向かって〜﹄にゲスト出演し、ファッション・ブランド﹁h.NAOTO﹂のファッション・ショーと同時に﹁City of Devils﹂を演奏した。
2011年2月、参加ボーカリストの1人であったケイティ・フィッツジェラルドと、新たにギタリストのSUGIZOが固定メンバーとして加入したことを発表した。また、同年3月6日に国立代々木競技場にて行われたファッション・ショー﹃ASIA GIRLS EXPLOSION﹄にて単独名義・ワンマンとしては初のライブ・パフォーマンスを行った[13][14]。
メンバー
編集- YOSHIKI - ドラムス、ピアノ、キーボード、ギター、ベース、マニピュレーター、バンドリーダー(1991年 - 現在)
- ケイティ・フィッツジェラルド (Katie Fizgerrald) - リード・ボーカル(2009年 - 現在)
- SUGIZO - ギター(2011年 - 現在)
旧メンバー
編集- ニーナ・バーグマン (Nina Bergman) - リード・ボーカル(「Blue Butterfly」)
- ドーター (Daughter) - リード・ボーカル(「Unnamed Song」「Screaming Blue」)
- ナタリー (Natalie) - リード・ボーカル(「Sex and Religion」)
- ニコール・シャージンガー - リード・ボーカル(「I'll Be Your Love」英語バージョン)
- サラ・ウォーレス (Sara Wallace) - リード・ボーカル(「The Other Side」)
ディスコグラフィ
編集シングル
- 「SEX & RELIGION (Test Mix) 」(2005年9月22日)デジタル配信
- 「Blue Butterfly」(2007年10月3日)デジタル配信
- 「ROSA ~Movie mix~」(2009年4月29日)デジタル配信
DVD
- 『YOSHIKI Symphonic Concert 2002 with Tokyo City Philharmonic Orchestra featuring Violet UK』(2005年3月30日)
未発表曲
編集ここでは存在が公表されながら発売に至っていない楽曲を記す。
- 「Amethyst」
- 「Angel」[15]
- 「Belladonna」[15]
- 「Blind Dance」(セブンイレブン・ジャパンの企業イメージCMに使用された)
- 「Blue and Blind」
- 「City Of Devils」(公式MySpaceでイントロとアウトロを配信。2008年のX JAPANの東京ドーム公演『攻撃再開 2008 I.V.〜破滅に向かって〜』ではフル・バージョンが披露された)
- 「Confusion」(セブンイレブン・ジャパンの企業イメージCMに使用された)
- 「EVE」[16]
- 「Fetish」[15]
- 「God Bless You」(2007年の映画『REPO! レポ』に提供された)
- 「Hero」
- 「Hollywood Black Sheep」[17]
- 「L'arme」[15]
- 「Mary Mona Lisa」(一部が公式MySpaceで配信された)
- 「Red Christmas」(YOSHIKI 「ETERNAL MELODY Ⅱ」にClassical Versionが収録)
- 「Red Rhapsody」(2014年2月19日に行われたYOSHIKIのライブ・イベント『Yoshiki Classical Live Performance and Special Announcement』で披露された)
- 「Sane」(1998年の映画『イン・ゴッズ・ハンズ』に提供された)[15]
- 「Screaming Blue」(YOSHIKI Symphonic Concert 2002 with Tokyo City Philharmonic Orchestra featuring Violet UKに収録)
- 「Sonnet 155」[15]
- 「The Other Side」[15](セブンイレブン・ジャパンの企業イメージCMに使用された)
- 「VH-1」[15]
- 「VS-5」[15]
脚注
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(一)^ ﹃キーボード・マガジン﹄︵2003年1月号︶リットーミュージック
(二)^ 市川哲史によるyoshiki.net上でのViolet UKレビュー︵2005年9月22日付け︶より
(三)^ ab市川哲史﹃私がヴィジュアル系だった頃。﹄︵竹書房、2005年︶p. 110
(四)^ 音楽専科社刊﹁hide BIBLE﹂p.132より。
(五)^ 小松成美﹃YOSHIKI / 佳樹﹄︵角川書店、2009年︶p. 421
(六)^ ソニー・マガジンズ刊﹃WHAT's IN?﹄1996年1月号﹁TOP BOARD 200﹂23Pより。
(七)^ 宝島社刊﹁BANDやろうぜ﹂2000年8月号﹁自分自身がいつも救われるのは、やっぱり音楽だから… YOSHIKI It's time, I'll be back﹂pp.9-10より。
(八)^ 2005年6月26日放送・テレビ東京系列﹁ソロモンの王宮﹂番組中のYOSHIKIの発言より。
(九)^ 小松成美 ﹃YOSHIKI / 佳樹﹄ 角川書店
(十)^ “︻予告編︼P!NKも熱演!パリの地下墓地を舞台にした恐怖映画﹃カタコンベ﹄公開!”. CD Journal. (2007年9月28日) 2011年2月23日閲覧。
(11)^ Repo! The Generic Opera Production notes Lions Gate Entertainment 2008-11-12
(12)^ “X JAPAN東京ドーム公演、YOSHIKIが強行突破を決断”. BARKS. (2009年3月24日) 2011年2月23日閲覧。
(13)^ “YOSHIKI、﹁YOSHIKIMONO﹂でデザイナー・デビュー、イベントの構想はファッションミュージカル”. BARKS. (2011年2月9日) 2011年2月23日閲覧。
(14)^ “YOSHIKIイベントにSUGIZO参加”. サンケイスポーツ. (2011年2月21日) 2011年2月23日閲覧。
(15)^ abcdefghi2005年に予定されていたデビュー・アルバムに収録予定であった︵2005年6月26日放送・テレビ東京系列﹃ソロモンの王宮﹄︶。
(16)^ “| J-WID”. 2021年8月30日閲覧。
(17)^ ﹃uv﹄︵Vol. 79︶ソニー・マガジンズ
外部リンク
編集- 公式ウェブサイト
- Violet UK (VioletUKOfficial) - Facebook
- Katie Fitzgerald (@KatieFitzMusic) - X(旧Twitter)
- Katie Fitzgerald (pages/Katie-Fitzgerald/257654510936539) - Facebook