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'''中務 哲郎'''(なかつかさ てつお、[[1947年]][[2月24日]]<ref name="yomiuri">『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.332</ref> - )は、日本の[[西洋古典学]]者、古代[[ギリシア文学]]研究者、[[翻訳家]]。[[京都大学]] |
'''中務 哲郎'''(なかつかさ てつお、[[1947年]][[2月24日]]<ref name="yomiuri">『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.332</ref> - )は、日本の[[西洋古典学]]者、古代[[ギリシア文学]]研究者、[[翻訳家]]。[[京都大学]]名誉教授。 |
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== 経歴 == |
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[[大阪府]][[大阪市]]生まれ<ref name="yomiuri"/>。[[大阪府立天王寺高等学校]]卒、1969年[[京都大学大学院文学研究科・文学部|京都大学文学部]]西洋古典学卒、1975年同大学院西洋古典学博士課程満期退学。[[松平千秋]]門下生、[[岡道男]]や[[藤縄謙三]]の指導も受けた。1975-1979年京都大学文学部助手、1980年[[京都産業大学]]専任講師、1984年 |
[[大阪府]][[大阪市]]生まれ<ref name="yomiuri"/>。[[大阪府立天王寺高等学校]]卒、1969年[[京都大学大学院文学研究科・文学部|京都大学文学部]]西洋古典学卒、1975年同大学院西洋古典学博士課程満期退学。[[松平千秋]]門下生、[[岡道男]]や[[藤縄謙三]]の指導も受けた。1975-1979年京都大学文学部助手、1980年[[京都産業大学]]専任講師、1984年助教授、1987年京大文学部助教授、1994年﹁古代説話研究﹂で京大[[博士︵文学︶|文学博士]]、同年教授となった。2010年定年により名誉教授<ref>{{Cite journal|和書|url=https://hdl.handle.net/2433/108542 |title=中務哲郎教授略歴 |journal=西洋古典論集 |ISSN=0289-7113 |publisher=京都大学西洋古典研究会 |date=2010-03 |issue=22 |pages=3-3 |hdl=2433/108542 |CRID=1573950402367912832 |quote=訂正あり、差し替え済(2018/08/21)}}</ref>。同年6月より[[日本西洋古典学会]]委員長︵第10代、2016年6月まで︶。
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2014年に﹃[[ヘシオドス]] 全作品﹄の訳により第65回[[読売文学賞]]︵研究・翻訳賞︶受賞<ref>{{Cite web|和書|url=https://info.yomiuri.co.jp/contest/clspgl/detail/718.html |title=読売文学賞 第61回︵2009年度︶~第65回︵2013年度︶ |accessdate=2018-10-09 |publisher=読売新聞}}</ref>。[[京都大学学術出版会]]﹁[[西洋古典叢書]]﹂の編集委員でもある。
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2014年に﹃[[ヘシオドス]] 全作品﹄の訳により第65回[[読売文学賞]]︵研究・翻訳賞︶受賞<ref>{{Cite web|和書|url=https://info.yomiuri.co.jp/contest/clspgl/detail/718.html |title=読売文学賞 第61回︵2009年度︶~第65回︵2013年度︶ |accessdate=2018-10-09 |publisher=読売新聞}}</ref>。[[京都大学学術出版会]]﹁[[西洋古典叢書]]﹂の編集委員でもある。
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== 著書 == |
== 著書 == |
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*『物語の海へ - ギリシア奇譚集』([[岩波書店]]、シリーズ 物語の誕生) 1991 |
* 『物語の海へ - ギリシア奇譚集』([[岩波書店]]、シリーズ 物語の誕生) 1991 |
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*『[[イソップ寓話]]の世界』([[筑摩書房]]、[[ちくま新書]]) 1996 |
* 『[[イソップ寓話]]の世界』([[筑摩書房]]、[[ちくま新書]]) 1996 |
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*『饗宴のはじまり 西洋古典の世界から』(岩波書店) 2003 |
* 『饗宴のはじまり 西洋古典の世界から』(岩波書店) 2003 |
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*『[[ヘロドトス]]『[[歴史 (ヘロドトス)|歴史]]』 - 世界の均衡を描く』(岩波書店、シリーズ 書物誕生) 2010 |
* 『[[ヘロドトス]]『[[歴史 (ヘロドトス)|歴史]]』 - 世界の均衡を描く』(岩波書店、シリーズ 書物誕生) 2010 |
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*『極楽のあまり風 |
* 『極楽のあまり風 ギリシア文学からの眺め』(ピナケス出版) 2014、増補版 2016 |
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=== 共著 === |
=== 共著 === |
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*『[[ギリシア神話]]』([[中村善也]]、岩波書店、[[岩波ジュニア新書]]) 1981、新版 2011 |
* 『[[ギリシア神話]]』([[中村善也]]、岩波書店、[[岩波ジュニア新書]]) 1981、新版 2011 |
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*『ギリシア人ローマ人のことば |
* 『ギリシア人ローマ人のことば 愛・希望・運命』(大西英文、岩波書店、岩波ジュニア新書) 1986 |
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*『[[サテュロス劇]]とは何か』(岩波書店、[[ギリシア悲劇]]全集 別巻) 1992 |
* 『[[サテュロス劇]]とは何か』(岩波書店、[[ギリシア悲劇]]全集 別巻) 1992 |
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== 翻訳 == |
== 翻訳 == |
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*『[[女の平和]]』([[アリストパネス]]、[[講談社]]、世界文学全集2) 1978 |
* 『[[女の平和]]』([[アリストパネス]]、[[講談社]]、世界文学全集2) 1978 |
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*『古代ギリシアの[[同性愛]]』(ケネス・ドーヴァー、[[下田立行]]共訳、[[リブロポート]]) 1984、のち[[青土社]] 2007 |
* 『古代ギリシアの[[同性愛]]』(ケネス・ドーヴァー、[[下田立行]]共訳、[[リブロポート]]) 1984、のち[[青土社]] 2007 |
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*『[[クラウディオス・プトレマイオス|プトレマイオス]] [[地理学 (プトレマイオス)|地理学]]』([[東海大学出版会]]) 1986 |
* 『[[クラウディオス・プトレマイオス|プトレマイオス]] [[地理学 (プトレマイオス)|地理学]]』([[東海大学出版会]]) 1986 |
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*『ファロスの王国 古代ギリシアの性の政治学』全2巻(エヴァ・C・クールズ、他2名と共訳、岩波書店) 1989 |
* 『ファロスの王国 古代ギリシアの性の政治学』全2巻(エヴァ・C・クールズ、他2名と共訳、岩波書店) 1989 |
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*『ギリシア奇談集』([[アイリアノス]]、[[松平千秋]]共訳、岩波書店、[[岩波文庫]]) 1989 |
* 『ギリシア奇談集』([[アイリアノス]]、[[松平千秋]]共訳、岩波書店、[[岩波文庫]]) 1989 |
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*『[[オレステス (エウリピデス)|オレステース]]』([[エウリーピデース]]、岩波書店、ギリシア悲劇全集8) 1990 |
* 『[[オレステス (エウリピデス)|オレステース]]』([[エウリーピデース]]、岩波書店、ギリシア悲劇全集8) 1990 |
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*『[[キュクロプス (エウリピデス)|キュクロープス]]』(エウリーピデース、岩波書店、ギリシア悲劇全集9) 1992 |
* 『[[キュクロプス (エウリピデス)|キュクロープス]]』(エウリーピデース、岩波書店、ギリシア悲劇全集9) 1992 |
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*『フィロゲロス ギリシア笑話集』(ヒエロクレス, ピラグリオス、[[国文社]]、叢書アレクサンドリア図書館) 1995 |
* 『フィロゲロス ギリシア笑話集』(ヒエロクレス, ピラグリオス、[[国文社]]、叢書アレクサンドリア図書館) 1995 |
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*『[[大カトー・老年について]]・ラエリウス・友情について』(岩波書店、キケロー選集9) 1999 |
* 『[[大カトー・老年について]]・ラエリウス・友情について』(岩波書店、キケロー選集9) 1999 |
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**『友情について』([[マルクス・トゥッリウス・キケロ|キケロー]]、岩波書店、岩波文庫) 2004 |
**『友情について』([[マルクス・トゥッリウス・キケロ|キケロー]]、岩波書店、岩波文庫) 2004 |
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**『老年について』(キケロー、岩波書店、岩波文庫) 2004、ワイド版 2005 |
**『老年について』(キケロー、岩波書店、岩波文庫) 2004、ワイド版 2005 |
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*『イソップ寓話集』(岩波書店、岩波文庫) 1999、ワイド版 2002 |
* 『イソップ寓話集』(岩波書店、岩波文庫) 1999、ワイド版 2002 |
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*『ギリシア恋愛小曲集』(岩波書店、岩波文庫) 2004 |
* 『ギリシア恋愛小曲集』(岩波書店、岩波文庫) 2004 |
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*『[[蜂 (アリストパネス)|蜂]]』(アリストパネース、岩波書店、[[ギリシア喜劇]]全集2) 2008 - 編集委員 |
* 『[[蜂 (アリストパネス)|蜂]]』(アリストパネース、岩波書店、[[ギリシア喜劇]]全集2) 2008 - 編集委員 |
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*『[[ヘーシオドス|ヘシオドス]]全作品』([[京都大学学術出版会]]、[[西洋古典叢書]])2013 |
* 『[[ヘーシオドス|ヘシオドス]]全作品』([[京都大学学術出版会]]、[[西洋古典叢書]])2013 |
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*『[[アンティゴネ (ソポクレス)|アンティゴネー]]』([[ソポクレス|ソポクレース]]、岩波書店、岩波文庫) 2014 |
* 『[[アンティゴネ (ソポクレス)|アンティゴネー]]』([[ソポクレス|ソポクレース]]、岩波書店、岩波文庫) 2014 |
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*『動物奇譚集』1 - 2([[アイリアノス]]、京都大学学術出版会、西洋古典叢書) 2017 |
* 『動物奇譚集』1 - 2([[アイリアノス]]、京都大学学術出版会、西洋古典叢書) 2017 |
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*『[[ホメーロス|ホメロス]]外典 / 叙事詩逸文集』(京都大学学術出版会、西洋古典叢書) 2020 |
* 『[[ホメーロス|ホメロス]]外典 / 叙事詩逸文集』(京都大学学術出版会、西洋古典叢書) 2020 |
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*『[[オデュッセイア]]』(ホメロス、京都大学学術出版会、西洋古典叢書) 2022 |
* 『[[オデュッセイア]]』(ホメロス、京都大学学術出版会、西洋古典叢書) 2022 |
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== 脚注 == |
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2024年5月13日 (月) 06:20時点における版
人物情報 | |
---|---|
生誕 |
1947年2月24日(77歳) 大阪府大阪市 |
出身校 | 京都大学文学部 |
学問 | |
研究分野 | 西洋古典学 |
指導教員 | 松平千秋 |
学位 | 文学博士 |
学会 | 日本西洋古典学会 |
主な受賞歴 | 読売文学賞(研究・翻訳賞) |
経歴
大阪府大阪市生まれ[1]。大阪府立天王寺高等学校卒、1969年京都大学文学部西洋古典学卒、1975年同大学院西洋古典学博士課程満期退学。松平千秋門下生、岡道男や藤縄謙三の指導も受けた。1975-1979年京都大学文学部助手、1980年京都産業大学専任講師、1984年助教授、1987年京大文学部助教授、1994年﹁古代説話研究﹂で京大文学博士、同年教授となった。2010年定年により名誉教授[2]。同年6月より日本西洋古典学会委員長︵第10代、2016年6月まで︶。 2014年に﹃ヘシオドス 全作品﹄の訳により第65回読売文学賞︵研究・翻訳賞︶受賞[3]。京都大学学術出版会﹁西洋古典叢書﹂の編集委員でもある。著書
- 『物語の海へ - ギリシア奇譚集』(岩波書店、シリーズ 物語の誕生) 1991
- 『イソップ寓話の世界』(筑摩書房、ちくま新書) 1996
- 『饗宴のはじまり 西洋古典の世界から』(岩波書店) 2003
- 『ヘロドトス『歴史』 - 世界の均衡を描く』(岩波書店、シリーズ 書物誕生) 2010
- 『極楽のあまり風 ギリシア文学からの眺め』(ピナケス出版) 2014、増補版 2016
共著
- 『ギリシア神話』(中村善也、岩波書店、岩波ジュニア新書) 1981、新版 2011
- 『ギリシア人ローマ人のことば 愛・希望・運命』(大西英文、岩波書店、岩波ジュニア新書) 1986
- 『サテュロス劇とは何か』(岩波書店、ギリシア悲劇全集 別巻) 1992
翻訳
- 『女の平和』(アリストパネス、講談社、世界文学全集2) 1978
- 『古代ギリシアの同性愛』(ケネス・ドーヴァー、下田立行共訳、リブロポート) 1984、のち青土社 2007
- 『プトレマイオス 地理学』(東海大学出版会) 1986
- 『ファロスの王国 古代ギリシアの性の政治学』全2巻(エヴァ・C・クールズ、他2名と共訳、岩波書店) 1989
- 『ギリシア奇談集』(アイリアノス、松平千秋共訳、岩波書店、岩波文庫) 1989
- 『オレステース』(エウリーピデース、岩波書店、ギリシア悲劇全集8) 1990
- 『キュクロープス』(エウリーピデース、岩波書店、ギリシア悲劇全集9) 1992
- 『フィロゲロス ギリシア笑話集』(ヒエロクレス, ピラグリオス、国文社、叢書アレクサンドリア図書館) 1995
- 『大カトー・老年について・ラエリウス・友情について』(岩波書店、キケロー選集9) 1999
- 『友情について』(キケロー、岩波書店、岩波文庫) 2004
- 『老年について』(キケロー、岩波書店、岩波文庫) 2004、ワイド版 2005
- 『イソップ寓話集』(岩波書店、岩波文庫) 1999、ワイド版 2002
- 『ギリシア恋愛小曲集』(岩波書店、岩波文庫) 2004
- 『蜂』(アリストパネース、岩波書店、ギリシア喜劇全集2) 2008 - 編集委員
- 『ヘシオドス全作品』(京都大学学術出版会、西洋古典叢書)2013
- 『アンティゴネー』(ソポクレース、岩波書店、岩波文庫) 2014
- 『動物奇譚集』1 - 2(アイリアノス、京都大学学術出版会、西洋古典叢書) 2017
- 『ホメロス外典 / 叙事詩逸文集』(京都大学学術出版会、西洋古典叢書) 2020
- 『オデュッセイア』(ホメロス、京都大学学術出版会、西洋古典叢書) 2022