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{{Infobox 人物 |
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'''中尾 睦'''︵なかお むつみ、[[1962年]][[12月8日]] - ︶は、[[日本]]の[[財務]][[官僚]]。[[三重県]][[総務局]]長や、[[国税庁]][[福岡国税局]]長、[[財務省 (日本)|財務省]][[財務総合政策研究所]]副所長等を経て、[[内閣官房]][[TPP政府対策本部 |TPP等政府対策本部]]国内調整[[統括官]]。
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|氏名 = 中尾 睦 |
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|ふりがな = なかお むつみ |
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|画像説明 = |
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|生年月日 = {{生年月日と年齢|1962|12|8}} |
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|生誕地 = {{Flagicon|JPN}} [[兵庫県]][[神戸市]] |
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|没年月日 = |
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|職業 = [[財務省|財務]][[官僚]]<br/>[[東京海上日動火災保険]]顧問 |
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|国籍 = |
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|出身校 = [[東京大学大学院法学政治学研究科・法学部|東京大学法学部]] |
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|著名な実績 = [[福岡国税局#歴代福岡国税局長|福岡国税局長]]、[[横浜税関#横浜税関長|横浜税関長]] |
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'''中尾 睦'''︵なかお むつみ、[[1962年]][[12月8日]] - ︶は、[[日本]]の[[財務省|財務]][[官僚]]。元[[福岡国税局#歴代福岡国税局長|福岡国税局長]]、元[[横浜税関#横浜税関長|横浜税関長]]。[[森友学園問題|森友学園をめぐる問題]]で、大阪府[[豊中市]]の国有地の売却交渉が行われたときと決裁文書の改ざんが行われたときに財務省[[理財局#歴代理財局次長|理財局次長]]を務めた<ref name="pri"/><ref name="moritomo-gakuen-timeline"/>。
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== 人物・経歴 == |
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[[兵庫県]][[神戸市]]出身。1978年[[神戸大学附属明石中学校]]卒業。1981年[[灘高等学校]]卒業。1985年[[東京大学法学部]]卒業、[[大蔵省]]入省<ref>﹁官庁ふるさと人脈⑱ 兵庫県︵上︶＝灘高の出身者が多数﹂﹃医薬経済 1481号 ﹄(2014年12月01日発売) 医薬経済社</ref><ref>[http://www.schools.kobe-u.ac.jp/topics/2017-06-15.pdf ﹁附属中等教育学校で﹁財務省との連携による財政教育プログラム﹂を開催しました﹂]神戸大学附属学校部</ref><ref>[http://www.daily-cargo.com/new/news/133296/ 財務省 横浜税関長に中尾氏]Daily-Cargo 2019年7月9日18時1分</ref>。2000年[[大蔵省主税局]][[総務課]]税制企画[[室長]]。2001年[[英国王]]立国際政治経済研究所研究官。2003年[[国税庁]][[東京国税局]][[査察]][[部長]]。2004年[[三重県]][[総務局]]長。2006年三重県[[総務部]]長<ref name="pri"/>。
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== 来歴 == |
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2007年[[財務省 (日本)|財務省]][[主計局]][[給与]]共済[[課長]]。2008年財務省主計局[[主計官]]︵[[農林水産省|農林水産]]係担当︶。2009年財務省[[理財局]][[国有財産]]企画課長。2011年財務省理財局[[財政投融資]]総括課長。2012年[[財務省大臣官房]][[地方]]課長兼[[財務総合政策研究所]][[次長]]。2013年[[内閣官房]][[行政改革推進本部]][[国家公務員]]制度改革[[事務局]]次長。2014年国税庁[[福岡国税局]]長<ref name="pri"/>。
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[[兵庫県]][[神戸市]]出身。[[神戸大学附属明石中学校]]、[[灘中学校・高等学校|灘高等学校]]卒業。1985年3月、[[東京大学大学院法学政治学研究科・法学部|東京大学法学部]]卒業。同年4月、[[大蔵省]]入省<ref>﹁官庁ふるさと人脈⑱ 兵庫県︵上︶＝灘高の出身者が多数﹂﹃医薬経済 1481号﹄(2014年12月01日発売) 医薬経済社</ref><ref>[http://www.schools.kobe-u.ac.jp/topics/2017-06-15.pdf ﹁附属中等教育学校で﹁財務省との連携による財政教育プログラム﹂を開催しました﹂]神戸大学附属学校部</ref><ref>[http://www.daily-cargo.com/new/news/133296/ 財務省 横浜税関長に中尾氏]Daily-Cargo 2019年7月9日18時1分</ref>。[[財務省国際局|国際金融局]]調査課に配属される<ref>﹃大蔵省国際金融局年報﹄[[金融財政事情研究会]]、1985年8月1日発行</ref><ref>[[神一行]]﹃大蔵官僚 超エリート集団の人脈と野望﹄[[講談社]]、1986年10月1日発行、807頁</ref>。1990年7月 [[高松国税局]][[八幡浜市|八幡浜]][[税務署|税務署長]]<ref name="Zaimusho Meikan 2019Y">﹃財務省名鑑 2019年版﹄時評社、2019年1月9日発行、98頁</ref>。
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2001年 [[イギリス王室|英国王]]立国際政治経済研究所研究官。2004年7月、[[三重県総務部|三重県総務局]]長。2006年4月、[[三重県総務部]]長<ref name="pri"/>。
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2015年から財務省理財局次長を務めていた際に<ref name="pri"/>、[[佐川宣寿]]局長の下でなされた[[森友学園問題]]に係る文書改竄問題の監督責任を問われ[[戒告]]の[[懲戒処分]]を受けた<ref>[https://www.mof.go.jp/public_relations/statement/other/20180604chousahoukoku.pdf 森友学園案件に係る決裁文書の改ざん等に関する調査報告書︵平成30年6月4日︶(PDF:9269KB)]財務省</ref>。2017年[[人事院]]事務総局[[審議官]]。2018年財務省財務総合政策研究所副所長<ref name="pri">[https://www.mof.go.jp/pri/summary/cv/e_nakao.htm 副所長 Executive Vice President 中尾 睦 NAKAO Mutsumi]財務省財務総合政策研究所</ref>。2019年財務省[[横浜税関]]長<ref>[https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00528737 ﹁横顔／横浜税関長に就任した中尾睦氏﹂]日刊工業新聞2019/8/27 05:00</ref>。2020年内閣官房[[内閣審議官]]︵[[内閣官房副長官補]]付︶兼内閣官房[[TPP等政府対策本部]]国内調整[[統括官]]<ref>[https://www.mof.go.jp/about_mof/introduction/personnel/transfers/2020.07.16_39.pdf 令和2年7月16日発令]財務省</ref>。
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2013年6月28日、[[内閣官房]][[審議官#内閣審議官|内閣審議官]]︵[[内閣官房副長官補]]付︶兼内閣官房[[行政改革推進本部]][[国家公務員]]制度改革事務局次長兼[[内閣府大臣官房]]行政改革関係組織検討準備室員に就任。2014年7月4日、[[福岡国税局#歴代福岡国税局長|福岡国税局長]]に就任<ref name="pri"/>。
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=== 森友学園問題 === |
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2015年7月7日、財務省[[理財局#歴代理財局次長|理財局次長]]に就任<ref name="pri"/>。 |
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2016年6月20日、財務省[[近畿財務局]]は、[[学校法人森友学園]]との間で[[豊中市]]の国有地についての売買契約を締結した。売却金額は非公開とされた{{Sfn|会計検査院︵2017年11月22日︶}}<ref name="moritomo-gakuen-timeline">{{Cite web|和書| url=http://kokuyuuti-sinsoukaimei.com/wpkb2/wp-content/uploads/2017/05/%E6%A3%AE%E5%8F%8B%E5%AD%A6%E5%9C%92%E5%95%8F%E9%A1%8C%E5%B9%B4%E8%A1%A8170503.pdf | title=森友学園問題年表︵関連情報を含む︶ | publisher=政府の公文書のあり方を問う弁護士・研究者の会 | date= | accessdate=2023-4-22 }}</ref>。
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2017年2月9日、[[朝日新聞]]が、払い下げの国有地に新設予定の安倍晋三記念小学校の名誉校長が[[安倍昭恵]]であること、森友学園側に契約違反があった場合、国が﹁1億3400万円﹂で買い戻す特約がついていたこと{{efn2|2017年6月29日、近畿財務局は買戻権を行使し、森友学園に売却した土地は大阪航空局所管の土地となった。所有権移転の登記手続も行われ、同日を異動年月日として[[国有財産台帳]]へ新たに記録された{{Sfn|会計検査院︵2017年11月22日︶}}。}}、森友学園の[[籠池泰典]]理事長が売却額が買い戻し特約と同額と認めたこと、売却額は同じ規模の近隣国有地の10分の1であること、籠池が[[日本会議]]大阪の役員を務めていることなどを報じた<ref>{{Cite news|author=吉村治彦、飯島健太 |url=http://www.asahi.com/articles/ASK264H4YK26PPTB00J.html |title=学校法人に大阪の国有地売却 価格非公表、近隣の1割か|newspaper=[[朝日新聞]]|date=2017-02-09|accessdate=2017-05-14}}</ref>。
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同年2月17日、[[安倍晋三]]首相は衆議院予算委員会で野党から追及を受けると﹁私や妻が関係していたということになれば、まさに私は、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員もやめるということははっきりと申し上げておきたい﹂と答弁した<ref>{{Cite web|和書|url=https://kokkai.ndl.go.jp/#/detail?minId=119305261X01220170217 | date= |title=第193回国会 衆議院 予算委員会 第12号 平成29年2月17日 |website=国会会議録検索システム | accessdate=2022-3-18 }}</ref><ref>{{Cite web|和書|author=[[小西洋之]] |url=https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/196/syuh/s196241.htm |title=安倍総理の﹁私や妻が関係していたということになれば、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員もやめる﹂発言に関する質問主意書 |website=参議院 |date=2018-7-20 |accessdate=2022-3-18 }}</ref><ref>{{Cite web|和書| author= | url=https://www.nhk.or.jp/politics/articles/statement/5187.html | title=﹁私や妻が関係していたら辞める﹂のあと記録廃棄 | publisher=NHK | date=2018-6-4 | accessdate=2023-4-1 }}</ref>。同年2月26日、財務省は、国有地売却の決裁文書から安倍昭恵、[[鴻池祥肇]]の秘書、[[平沼赳夫]]の秘書、[[北川イッセイ]]の副大臣秘書官らに関する記述を﹁できる限り早急に﹂削除するよう、近畿財務局の職員7人にメールで指示。近畿財務局は同日から文書の改竄を開始した<ref name="tokyo20210623-1">{{Cite news|title=森友問題﹁赤木ファイル﹂黒塗りでも読み解けたこと、残った謎 安倍昭恵氏の削除は初日に指示|newspaper=[[東京新聞]]|date=2021-06-23|url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/112153|accessdate=2021-09-21|author=原田晋也、皆川剛}}</ref><ref name="tokyo20210623-2">{{Cite web|和書| author=渥美龍太、森本智之、桐山純平 | url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/112159 | title=決裁文書﹁議員に持って行くつもりない﹂ 森友問題﹁赤木ファイル﹂ににじむ財務省の﹁本音﹂ | publisher=東京新聞 | date=2021-6-23 | accessdate=2023-4-1 }}</ref>。安倍首相と籠池の関係を指し示す記述も改竄が行われ、﹁[[籠池泰典|籠池康博]]氏は、﹃日本会議大阪代表・運営委員﹄を始めとする諸団体に関与﹂﹁日本会議と連携する組織として、超党派による﹃[[日本会議国会議員懇談会]]﹄が平成9年5月に設立され、現在、会長に平沼赳夫議員、副会長に安倍晋三総理らが就任﹂などの文言が削除された{{Sfn|財務省︵2018年3月12日︶|p=44}}<ref>{{Cite web|和書| url=https://www.nishinippon.co.jp/item/o/400690/?usqp=mq331AQRKAGYAZe66M-cicbcgwGwASA%3D | title=決裁文書改ざんの財務省報告詳報 | publisher=西日本新聞 | date=2018-3-12 | accessdate=2023-5-26 }}</ref>{{Sfn|朝日新聞取材班|2018|p=193}}。
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同年3月22日、[[豊中市議会]]議員の[[木村真]]、市民ら230人は、土地の売却を担当した財務省近畿財務局の職員を氏名不詳のまま背任容疑で[[大阪地方検察庁|大阪地検]][[特別捜査部]]に告発した{{Sfn|朝日新聞取材班|2018|p=132}}<ref>{{Cite web|和書| url=https://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2017-03-23/2017032315_02_1.html | title=近畿財務局を告発 森友に格安売却“国に損害”豊中市議ら | publisher=しんぶん赤旗 | date=2017-3-23 | accessdate=2023-5-18 }}</ref>。 |
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同年4月3日、[[佐川宣寿]]理財局長は、衆議院[[決算行政監視委員会]]で、﹁行政文書は紙もパソコン上のデータも同様に取り扱いにしている。データは短期間で自動的に消去され、復元できないようなシステムになっている﹂と答弁した<ref name="asahi20170410">{{Cite news|title=森友との交渉記録、データ復元の可能性 財務省認める|newspaper=[[朝日新聞]]デジタル|date=2017-04-10|author2=栗林史子|url=http://digital.asahi.com/articles/ASK4B64WJK4BUTFK018.html|author1=南彰}}</ref>{{Sfn|朝日新聞取材班|2018|pp=124-126}}。4月7日、中尾は衆議院内閣委員会で﹁自動消去という昨日は基本的にない。データを削除した場合は14日間は復元可能だが、それを超えると復元できない。通常の職員はそういうことはできない仕組みになっている﹂と述べ、佐川の答弁を事実上訂正した{{Sfn|朝日新聞取材班|2018|pp=124-126}}。
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同年5月15日、市民団体「健全な法治国家のために声をあげる市民の会」（代表：[[八木啓代]]）は、財務省が森友学園との交渉記録を廃棄したとして、中尾、佐川宣寿、[[迫田英典]]、[[田中一穂]]、[[武内良樹]]、田村嘉啓、池田靖ら7人に対する公用文書等毀棄容疑での告発状を[[東京地方検察庁]]に提出した<ref>{{Cite web|和書| url=https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG15H8C_V10C17A5CC1000/ | title=財務省幹部の告発状提出 森友問題、記録廃棄の疑い | publisher=日本経済新聞 | date=2017-5-15 | accessdate=2023-4-21 }}</ref><ref>{{Cite web|和書| url=http://shiminnokai.net/doc/press_release170515.pdf | title=報道関係者各位（2017年5月15日） | publisher=健全な法治国家のために声をあげる市民の会 | date=2017-5-15 | accessdate=2023-4-21 }}</ref><ref>{{Cite web|和書| url=http://shiminnokai.net/doc/kokuhatsu170510.pdf | title=告発状 | publisher=健全な法治国家のために声をあげる市民の会 | date=2017-5-15 | accessdate=2023-4-21 }}</ref>（東京地検はのちに被疑事件を[[大阪地方検察庁]][[特別捜査部]]に移送した<ref>{{Cite web|和書| url=http://shiminnokai.net/doc/isou170915.pdf | title=処分通知書（2017年9月15日） | publisher=東京地方検察庁 | date=2017-9-15 | accessdate=2023-4-21 }}</ref>）。 |
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同年7月7日、中尾は[[人事院]]に異動。[[人事院#事務総局|事務総局]][[審議官#大臣︵長官︶官房審議官|審議官]]に就任した。
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大阪地検特捜部は木村真らによる刑事告発を受理したものの、背任容疑の捜査に手間取っていた。そこで近畿財務局のコンピュータから押収したデータをもとに、先に公文書の変造容疑を固めることにした。同年夏から秋にかけてDF（デジタルフォレンジック）センター準備室がデータの復元および解析を行い、決済文書改ざんの痕跡を突き止めた{{Sfn|森功|2019|pp=12, 161-162}}。 |
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2018年3月7日、近畿財務局の元上席財産管理官の[[赤木俊夫]]が自殺<ref name="bunshun20200317"/>。同年5月31日、大阪地検特捜部は、中尾ら財務省幹部38人全員を不起訴処分とした<ref name="asahi20180531">{{Cite web|和書| author= | url=https://www.asahi.com/articles/ASL5W4J2JL5WPTIL002.html | title=森友改ざん・背任容疑、佐川氏ら全員を不起訴 大阪地検 | publisher=朝日新聞 | date=2018-5-31 | accessdate=2023-4-19 }}</ref><ref>{{Cite web|和書| url=http://shiminnokai.net/doc/20180601_fukiso2.pdf | title=処分通知書（2018年6月1日） | publisher=大阪地方検察庁 | date=2018-6-1 | accessdate=2023-4-21 }}</ref>。同年6月4日、財務省は「森友学園案件に係る決裁文書の改ざん等に関する調査報告書」を公表するとともに{{Sfn|財務省（2018年6月4日）}}、退職者2人を含む幹部ら20人の処分を発表した。中尾は[[戒告]]の[[懲戒処分]]を受けた<ref name="nikkei20180604">{{Cite news |title =財務省が処分する20人|newspaper = 日本経済新聞|date = 2018-06-04|url = https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31324100U8A600C1EAF000/|accessdate=2023-4-21 }}</ref>。同年6月13日、「健全な法治国家のために声をあげる市民の会」は不起訴処分を不服として、中尾ら被疑者24人について大阪検察審査会に申立てをした<ref>{{Cite web|和書| url=http://shiminnokai.net/doc/press_release180613.pdf | title=報道関係者各位（2018年6月13日） | publisher=健全な法治国家のために声をあげる市民の会 | date=2018-6-13 | accessdate=2023-4-21 }}</ref><ref>{{Cite web|和書| url=http://shiminnokai.net/doc/moushitate_kiki_180611.pdf | title=公用文書等毀棄罪（文書廃棄）についての申立書 | publisher=健全な法治国家のために声をあげる市民の会 | date=2018-6-13 | accessdate=2023-4-21 }}</ref><ref>{{Cite web|和書| url=http://shiminnokai.net/doc/moushitate_kyogi_180611.pdf | title=虚偽有印公文書作成及び行使（文書改ざん）についての申立書 | publisher=健全な法治国家のために声をあげる市民の会 | date=2018-6-13 | accessdate=2023-4-21 }}</ref>。 |
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同年7月27日、財務省財務総合政策研究所副所長に就任<ref name="pri">[https://www.mof.go.jp/pri/summary/cv/e_nakao.htm 副所長 Executive Vice President 中尾 睦 NAKAO Mutsumi]財務省財務総合政策研究所</ref>。 |
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2019年3月15日、大阪第一検察審査会は、不起訴処分とした38人のうち、有印公文書変造・同行使容疑などで中尾ら6人、背任容疑などで管財部次長の小西眞ら4人について﹁不起訴不当﹂と議決した{{efn2|﹁不起訴不当﹂とされた10人の内訳は下記のとおり<ref>{{Cite web|和書| author=一色涼、多鹿ちなみ | url=https://www.asahi.com/articles/ASM3Y5414M3YPTIL01L.html | title=﹁注目集めた事件、公開の法廷で﹂検審、佐川氏らに議決 | publisher=朝日新聞 | date=2019-3-29 | accessdate=2023-4-22 }}</ref><ref>{{Cite web|和書| url=https://www.nhk.or.jp/politics/articles/statement/15983.html | title=森友問題 佐川元局長ら ﹁不起訴不当﹂検察審査会 | publisher=NHK | date=2019-3-29 | accessdate=2023-4-22 }}</ref><ref>{{Cite web|和書| url=https://kokuyuuti-sinsoukaimei.com/wpkb2/wp-content/uploads/2019/03/2_%E8%83%8C%E4%BB%BB%E7%BD%AA.pdf | title=背任罪に関する議決の要旨 | publisher=大阪第一検察審査会 | date=2019-3-29 | accessdate=2023-4-22 }}</ref>。
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*有印公文書変造・同行使容疑など︵6人︶ - [[佐川宣寿]]、中尾睦、[[中村稔 (官僚)|中村稔]]、[[冨安泰一郎]]、田村嘉啓、楠敏志。
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* 背任容疑など︵4人︶ - 小西眞、池田靖、三好泰介、国土交通省大阪航空局の職員。}}。しかし同年8月9日、大阪地検特捜部は中尾ら10人を再び不起訴処分とした<ref>{{Cite web|和書| url=https://www.nikkei.com/article/DGKKZO48454070Z00C19A8CC1000/ | title=佐川氏ら再び不起訴 大阪地検、森友問題の捜査終結 | publisher=日本経済新聞 | date=2019-8-10 | accessdate=2023-4-21 }}</ref>。この間、中尾は7月5日に[[横浜税関#横浜税関長|横浜税関長]]に就任した<ref name=":0">[https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00528737 ﹁横顔／横浜税関長に就任した中尾睦氏﹂]日刊工業新聞2019/8/27 05:00</ref>。
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2020年3月18日発売の『[[週刊文春]]』3月26日号が、総計15ページにわたる[[森友学園問題]]の特集記事を組み、赤木が死の直前に書いた手記全文を掲載した<ref name="bunshun20200317">{{Cite web|和書| author=[[相澤冬樹]] | url=https://bunshun.jp/denshiban/articles/b505 | title=森友自殺 財務省職員 遺書全文公開「すべて佐川局長の指示です」 妻は佐川元理財局長と国を提訴へ | publisher=文春オンライン | date=2020-3-17 | accessdate=2023-3-22 }}</ref><ref>{{Cite web|和書| author=デモクラシータイムス | url=https://www.youtube.com/watch?v=CZzwdATcN8Y | title=緊急特集 赤木さんの真実 〜「森友」を忘れない 200324 | publisher=YouTube | date=2020-3-24 | accessdate=2023-3-24 }}</ref>。手記の中で赤木は「元は、すべて、佐川理財局長の指示です」と記し、「刑事罰、懲戒処分を受けるべき者」として、中尾、佐川宣寿、[[中村稔 (官僚)|中村稔]]、[[冨安泰一郎]]、田村嘉啓、理財局国有財産審理室課長補佐（当時）の杉田尚央の6人を挙げた<ref name="asahi20200318">{{Cite web|和書| author= | url=https://www.asahi.com/articles/ASN3L6K55N3LPTIL00Z.html | title=「すべて、佐川局長の指示です」自殺した職員の手記全文 | publisher=朝日新聞 | date=2020-3-18 | accessdate=2023-3-22 }}</ref><ref name="bunshun20200317"/>。 |
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同年7月16日、内閣官房内閣審議官︵内閣官房副長官補付︶兼内閣官房[[TPP政府対策本部|TPP等政府対策本部]]国内調整[[統括官]]に就任<ref>[https://www.mof.go.jp/about_mof/introduction/personnel/transfers/2020.07.16_39.pdf 令和2年7月16日発令]財務省</ref>。2021年7月、財務省大臣官房付、退官。同年11月1日、[[東京海上日動火災保険]]顧問に就任<ref name="ia">[https://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/files/houkoku_r040325_siryou.pdf 国家公務員法第106条の25第1項等の規定に基づく国家公務員の再就職状況の報告︵令和3年10月1日～同年12月31日分︶令和4年3月25日 内閣官房 内閣人事局]</ref>。
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== 略歴 == |
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* 1985年4月 - 大蔵省入省 |
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* 1988年7月 - [[財務省大臣官房#総合政策課|大臣官房調査企画課]]企画係長<ref name="Kanpo July 21, 1990">『[[官報]] 号外第94号』1990年7月21日発行</ref> |
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* 1990年7月 - [[高松国税局]][[八幡浜市|八幡浜]][[税務署|税務署長]]<ref name="Zaimusho Meikan 2019Y" /> |
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* 1991年7月 - [[財務省大臣官房#文書課|大臣官房文書課]]長補佐（審査・管理）兼[[財務省大臣官房#秘書課|大臣官房秘書課]]長補佐（調査）<ref name="Shokuinroku（P505・506）">『職員録 平成5年版 上巻』大蔵省印刷局、1992年11月発行、505・506頁</ref><ref name="Zaimusho Meikan 2019Y" /> |
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* 1993年 - [[理財局]]総務[[課長|課長補佐]]（総合資金、資金調整、調査）<ref name="Zaimusho Meikan 2019Y" /> |
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* 1994年7月 - [[主計局]]総務課長補佐（企画）<ref name="Zaimusho Meikan 2019Y" /> |
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* 1995年 - [[国土庁]]防災局地震担当大臣特命室 |
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* 1997年7月 - 主計局[[主計官#主計官補佐|主計官補佐]]（建設・公共事業第四係[[主査#国|主査]]） |
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* 1998年 - [[財務省主税局|主税局]]税制第三課長補佐（総括・地方税） |
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* 2000年 - 主税局[[総務|総務課]]税制企画室長兼主税局総務課長補佐（総括） |
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* 2001年1月6日 - [[財務省]]主税局総務課税制企画室長兼主税局総務課長補佐（総括） |
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* 同年 - [[イギリス王室|英国王]]立国際政治経済研究所研究官 |
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* 2003年7月 - [[東京国税局]][[査察部]]長 |
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* 2004年7月 - [[三重県総務部|三重県総務局]]長 |
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* 2006年4月 - [[三重県総務部]]長<ref name="pri" /> |
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* 2007年4月 - 主計局[[給与]]共済課長 |
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* 2008年7月4日 - 主計局[[主計官]]（[[農林水産省|農林水産]]係担当） |
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* 2009年7月14日 - 理財局[[国有財産]]企画課長兼理財局国有財産調整課長兼理財局[[日本国債|国債]]企画課 |
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* 2009年8月8日 - 理財局国有財産企画課長兼理財局国債企画課兼理財局国有財産調整課 |
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* 2011年7月12日 - 理財局[[財政投融資]]総括課長 |
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* 2012年7月13日 - [[財務省大臣官房#地方課|大臣官房地方課長]]兼[[財務総合政策研究所]]次長 |
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* 2013年6月28日 - [[内閣官房]][[審議官#内閣審議官|内閣審議官]]（[[内閣官房副長官補]]付）兼内閣官房[[行政改革推進本部]][[国家公務員]]制度改革事務局次長兼[[内閣府大臣官房]]行政改革関係組織検討準備室員 |
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* 2014年7月4日 - [[福岡国税局#歴代福岡国税局長|福岡国税局長]] |
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* 2015年7月7日 - [[理財局#歴代理財局次長|理財局次長]]（国有財産担当） |
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* 2017年7月7日 - [[人事院#事務総局|人事院事務総局]][[審議官#大臣（長官）官房審議官|審議官]] |
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* 2018年7月27日 - 財務総合政策研究所副所長<ref name="pri" /> |
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* 2019年7月5日 - [[横浜税関#横浜税関長|横浜税関長]]<ref name=":0" /> |
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* 2020年7月16日 - 内閣官房内閣審議官（内閣官房副長官補付）兼内閣官房[[TPP政府対策本部|TPP等政府対策本部]]国内調整[[統括官]] |
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* 2021年7月8日 - 財務省大臣官房付、退官 |
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* 2021年11月1日 - [[東京海上日動火災保険]]顧問<ref name="ia"/> |
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== 大蔵省同期 == |
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大蔵省入省同期に、[[可部哲生 |
大蔵省入省同期に、[[可部哲生]]、[[藤井健志]]、[[矢野康治]]、[[岡村健司]]、[[小部春美]]、[[中島淳一 (官僚)|中島淳一]]、[[森田宗男]]、[[中井徳太郎]]、[[岡本直之 (財務官僚)|岡本直之]]、[[野島透]]、[[岸本浩]]、[[川嶋真]]、[[田中秀明]]らがいる。
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== 著書 == |
== 著書 == |
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*『改正税法のすべて 平成13年版』[[大蔵財務協会]] 2001年 |
* 『改正税法のすべて 平成13年版』[[大蔵財務協会]] 2001年 |
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== 脚注 == |
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=== 出典 === |
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== 参考文献 == |
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* {{Cite book|和書 |author= |url=https://report.jbaudit.go.jp/org/h29/YOUSEI1/2017-h29-Y1000-0.htm |title=学校法人森友学園に対する国有地の売却等に関する会計検査の結果について |publisher=[[会計検査院]] |date=2017-11-22 |ref= {{SfnRef|会計検査院（2017年11月22日）}} }} |
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* {{Cite book|和書 |author= |url=https://www.mof.go.jp/public_relations/statement/other/201803B.pdf |title=決裁文書の書き換えの状況 |publisher=[[財務省]] |date=2018-3-12 |ref= {{SfnRef|財務省（2018年3月12日）}} }} |
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* {{Cite book|和書 |author= |url=https://www.mof.go.jp/public_relations/statement/other/20180604chousahoukoku.pdf |title=森友学園案件に係る決裁文書の改ざん等に関する調査報告書 |publisher=財務省 |date=2018-6-4 |ref= {{SfnRef|財務省（2018年6月4日）}} }} |
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* 『森友学園等との交渉記録【売却まで】』財務省、2018年5月23日。 |
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** {{Cite conference |author= |url=https://www.mof.go.jp/public_relations/statement/other/20180523p-0.pdf |title=表紙及び目次 |publisher=財務省 |date=2018年5月23日 |ref= {{SfnRef|森友学園等との交渉記録【売却まで】表紙及び目次}} }} |
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** {{Cite conference |author= |url=https://www.mof.go.jp/public_relations/statement/other/20180523p-1.pdf |title=ファイル1 |publisher=財務省 |date=2018年5月23日 |ref= {{SfnRef|森友学園等との交渉記録【売却まで】ファイル1}} }} |
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** {{Cite conference |author= |url=https://www.mof.go.jp/public_relations/statement/other/20180523p-2.pdf |title=ファイル2 |publisher=財務省 |date=2018年5月23日 |ref= {{SfnRef|森友学園等との交渉記録【売却まで】ファイル2}} }} |
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** {{Cite conference |author= |url=https://www.mof.go.jp/public_relations/statement/other/20180523p-3.pdf |title=ファイル3 |publisher=財務省 |date=2018年5月23日 |ref= {{SfnRef|森友学園等との交渉記録【売却まで】ファイル3}} }} |
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** {{Cite conference |author= |url=https://www.mof.go.jp/public_relations/statement/other/20180523p-4.pdf |title=ファイル4 |publisher=財務省 |date=2018年5月23日 |ref= {{SfnRef|森友学園等との交渉記録【売却まで】ファイル4}} }} |
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* {{Cite book |和書 |author=朝日新聞取材班 |date=2018-6-12 |title =権力の「背信」 「森友・加計学園問題」スクープの現場 |publisher=[[朝日新聞出版]] |ref= {{SfnRef|朝日新聞取材班|2018}} |isbn=978-4023316867}} |
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* {{Cite book|和書 |author=[[森功]] |title=官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪|publisher=[[文藝春秋]] |date=2019-5-30 |ref= {{SfnRef|森功|2019}}|isbn=978-4-16-391027-7 }} |
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== 関連項目 == |
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*[[森友学園問題]] |
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2023年12月20日 (水) 16:32時点における最新版
なかお むつみ 中尾 睦 | |
|---|---|
| 生誕 |
1962年12月8日（61歳） 兵庫県神戸市 |
| 出身校 | 東京大学法学部 |
| 職業 |
財務官僚 東京海上日動火災保険顧問 |
| 著名な実績 | 福岡国税局長、横浜税関長 |
来歴[編集]
兵庫県神戸市出身。神戸大学附属明石中学校、灘高等学校卒業。1985年3月、東京大学法学部卒業。同年4月、大蔵省入省[3][4][5]。国際金融局調査課に配属される[6][7]。1990年7月 高松国税局八幡浜税務署長[8]。 2001年 英国王立国際政治経済研究所研究官。2004年7月、三重県総務局長。2006年4月、三重県総務部長[1]。 2013年6月28日、内閣官房内閣審議官︵内閣官房副長官補付︶兼内閣官房行政改革推進本部国家公務員制度改革事務局次長兼内閣府大臣官房行政改革関係組織検討準備室員に就任。2014年7月4日、福岡国税局長に就任[1]。森友学園問題[編集]
2015年7月7日、財務省理財局次長に就任[1]。 2016年6月20日、財務省近畿財務局は、学校法人森友学園との間で豊中市の国有地についての売買契約を締結した。売却金額は非公開とされた[9][2]。 2017年2月9日、朝日新聞が、払い下げの国有地に新設予定の安倍晋三記念小学校の名誉校長が安倍昭恵であること、森友学園側に契約違反があった場合、国が﹁1億3400万円﹂で買い戻す特約がついていたこと[注 1]、森友学園の籠池泰典理事長が売却額が買い戻し特約と同額と認めたこと、売却額は同じ規模の近隣国有地の10分の1であること、籠池が日本会議大阪の役員を務めていることなどを報じた[10]。 同年2月17日、安倍晋三首相は衆議院予算委員会で野党から追及を受けると﹁私や妻が関係していたということになれば、まさに私は、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員もやめるということははっきりと申し上げておきたい﹂と答弁した[11][12][13]。同年2月26日、財務省は、国有地売却の決裁文書から安倍昭恵、鴻池祥肇の秘書、平沼赳夫の秘書、北川イッセイの副大臣秘書官らに関する記述を﹁できる限り早急に﹂削除するよう、近畿財務局の職員7人にメールで指示。近畿財務局は同日から文書の改竄を開始した[14][15]。安倍首相と籠池の関係を指し示す記述も改竄が行われ、﹁籠池康博氏は、﹃日本会議大阪代表・運営委員﹄を始めとする諸団体に関与﹂﹁日本会議と連携する組織として、超党派による﹃日本会議国会議員懇談会﹄が平成9年5月に設立され、現在、会長に平沼赳夫議員、副会長に安倍晋三総理らが就任﹂などの文言が削除された[16][17][18]。 同年3月22日、豊中市議会議員の木村真、市民ら230人は、土地の売却を担当した財務省近畿財務局の職員を氏名不詳のまま背任容疑で大阪地検特別捜査部に告発した[19][20]。 同年4月3日、佐川宣寿理財局長は、衆議院決算行政監視委員会で、﹁行政文書は紙もパソコン上のデータも同様に取り扱いにしている。データは短期間で自動的に消去され、復元できないようなシステムになっている﹂と答弁した[21][22]。4月7日、中尾は衆議院内閣委員会で﹁自動消去という昨日は基本的にない。データを削除した場合は14日間は復元可能だが、それを超えると復元できない。通常の職員はそういうことはできない仕組みになっている﹂と述べ、佐川の答弁を事実上訂正した[22]。 同年5月15日、市民団体﹁健全な法治国家のために声をあげる市民の会﹂︵代表‥八木啓代︶は、財務省が森友学園との交渉記録を廃棄したとして、中尾、佐川宣寿、迫田英典、田中一穂、武内良樹、田村嘉啓、池田靖ら7人に対する公用文書等毀棄容疑での告発状を東京地方検察庁に提出した[23][24][25]︵東京地検はのちに被疑事件を大阪地方検察庁特別捜査部に移送した[26]︶。 同年7月7日、中尾は人事院に異動。事務総局審議官に就任した。 大阪地検特捜部は木村真らによる刑事告発を受理したものの、背任容疑の捜査に手間取っていた。そこで近畿財務局のコンピュータから押収したデータをもとに、先に公文書の変造容疑を固めることにした。同年夏から秋にかけてDF︵デジタルフォレンジック︶センター準備室がデータの復元および解析を行い、決済文書改ざんの痕跡を突き止めた[27]。 2018年3月7日、近畿財務局の元上席財産管理官の赤木俊夫が自殺[28]。同年5月31日、大阪地検特捜部は、中尾ら財務省幹部38人全員を不起訴処分とした[29][30]。同年6月4日、財務省は﹁森友学園案件に係る決裁文書の改ざん等に関する調査報告書﹂を公表するとともに[31]、退職者2人を含む幹部ら20人の処分を発表した。中尾は戒告の懲戒処分を受けた[32]。同年6月13日、﹁健全な法治国家のために声をあげる市民の会﹂は不起訴処分を不服として、中尾ら被疑者24人について大阪検察審査会に申立てをした[33][34][35]。 同年7月27日、財務省財務総合政策研究所副所長に就任[1]。 2019年3月15日、大阪第一検察審査会は、不起訴処分とした38人のうち、有印公文書変造・同行使容疑などで中尾ら6人、背任容疑などで管財部次長の小西眞ら4人について﹁不起訴不当﹂と議決した[注 2]。しかし同年8月9日、大阪地検特捜部は中尾ら10人を再び不起訴処分とした[39]。この間、中尾は7月5日に横浜税関長に就任した[40]。 2020年3月18日発売の﹃週刊文春﹄3月26日号が、総計15ページにわたる森友学園問題の特集記事を組み、赤木が死の直前に書いた手記全文を掲載した[28][41]。手記の中で赤木は﹁元は、すべて、佐川理財局長の指示です﹂と記し、﹁刑事罰、懲戒処分を受けるべき者﹂として、中尾、佐川宣寿、中村稔、冨安泰一郎、田村嘉啓、理財局国有財産審理室課長補佐︵当時︶の杉田尚央の6人を挙げた[42][28]。 同年7月16日、内閣官房内閣審議官︵内閣官房副長官補付︶兼内閣官房TPP等政府対策本部国内調整統括官に就任[43]。2021年7月、財務省大臣官房付、退官。同年11月1日、東京海上日動火災保険顧問に就任[44]。略歴[編集]
●1985年4月 - 大蔵省入省 ●1988年7月 - 大臣官房調査企画課企画係長[45] ●1990年7月 - 高松国税局八幡浜税務署長[8] ●1991年7月 - 大臣官房文書課長補佐︵審査・管理︶兼大臣官房秘書課長補佐︵調査︶[46][8] ●1993年 - 理財局総務課長補佐︵総合資金、資金調整、調査︶[8] ●1994年7月 - 主計局総務課長補佐︵企画︶[8] ●1995年 - 国土庁防災局地震担当大臣特命室 ●1997年7月 - 主計局主計官補佐︵建設・公共事業第四係主査︶ ●1998年 - 主税局税制第三課長補佐︵総括・地方税︶ ●2000年 - 主税局総務課税制企画室長兼主税局総務課長補佐︵総括︶ ●2001年1月6日 - 財務省主税局総務課税制企画室長兼主税局総務課長補佐︵総括︶ ●同年 - 英国王立国際政治経済研究所研究官 ●2003年7月 - 東京国税局査察部長 ●2004年7月 - 三重県総務局長 ●2006年4月 - 三重県総務部長[1] ●2007年4月 - 主計局給与共済課長 ●2008年7月4日 - 主計局主計官︵農林水産係担当︶ ●2009年7月14日 - 理財局国有財産企画課長兼理財局国有財産調整課長兼理財局国債企画課 ●2009年8月8日 - 理財局国有財産企画課長兼理財局国債企画課兼理財局国有財産調整課 ●2011年7月12日 - 理財局財政投融資総括課長 ●2012年7月13日 - 大臣官房地方課長兼財務総合政策研究所次長 ●2013年6月28日 - 内閣官房内閣審議官︵内閣官房副長官補付︶兼内閣官房行政改革推進本部国家公務員制度改革事務局次長兼内閣府大臣官房行政改革関係組織検討準備室員 ●2014年7月4日 - 福岡国税局長 ●2015年7月7日 - 理財局次長︵国有財産担当︶ ●2017年7月7日 - 人事院事務総局審議官 ●2018年7月27日 - 財務総合政策研究所副所長[1] ●2019年7月5日 - 横浜税関長[40] ●2020年7月16日 - 内閣官房内閣審議官︵内閣官房副長官補付︶兼内閣官房TPP等政府対策本部国内調整統括官 ●2021年7月8日 - 財務省大臣官房付、退官 ●2021年11月1日 - 東京海上日動火災保険顧問[44]大蔵省同期[編集]
大蔵省入省同期に、可部哲生、藤井健志、矢野康治、岡村健司、小部春美、中島淳一、森田宗男、中井徳太郎、岡本直之、野島透、岸本浩、川嶋真、田中秀明らがいる。著書[編集]
- 『改正税法のすべて 平成13年版』大蔵財務協会 2001年
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
参考文献[編集]
●﹃学校法人森友学園に対する国有地の売却等に関する会計検査の結果について﹄会計検査院、2017年11月22日。 ●﹃決裁文書の書き換えの状況﹄財務省、2018年3月12日。 ●﹃森友学園案件に係る決裁文書の改ざん等に関する調査報告書﹄財務省、2018年6月4日。 ●﹃森友学園等との交渉記録︻売却まで︼﹄財務省、2018年5月23日。 ●表紙及び目次 (PDF). 財務省. 23 May 2018. ●ファイル1 (PDF). 財務省. 23 May 2018. ●ファイル2 (PDF). 財務省. 23 May 2018. ●ファイル3 (PDF). 財務省. 23 May 2018. ●ファイル4 (PDF). 財務省. 23 May 2018. ●朝日新聞取材班﹃権力の﹁背信﹂ ﹁森友・加計学園問題﹂スクープの現場﹄朝日新聞出版、2018年6月12日。ISBN 978-4023316867。 ●森功﹃官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪﹄文藝春秋、2019年5月30日。ISBN 978-4-16-391027-7。関連項目[編集]
●森友学園問題| 官職 | ||
|---|---|---|
| 先代 澁谷和久 |
内閣官房TPP等政府対策本部国内調整統括官 2020年 - 2021年 |
次代 田島淳志 |
| 先代 大鹿行宏 |
横浜税関長 2019年 - 2020年 |
次代 冨山一成 |
| 先代 飯塚厚・岡本宰 |
財務省理財局次長 北村信と共同 2015年 - 2017年 |
次代 市川健太・富山一成 |
| 先代 中村信行 |
福岡国税局長 2014年 - 2015年 |
次代 垣水純一 |
| 先代 飯塚厚 |
三重県総務局長 2004年 - 2006年 |
次代 総務部長に改組 |
| 先代 垣水純一 |
東京国税局査察部長 2003年 - 2004年 |
次代 茶谷栄治 |
