孤食
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孤食︵こしょく︶とは、一人で食事を取ること。特に食事の際に孤独を感じてしまう﹁寂しい食事﹂のことである。
概要
同音異字語としては日本で1990年代に提唱されるようになった個食があるが、個食が各々の個人が家族という枠に収まらず、その各々でバラバラに食事をしてしまうという家庭の様式変化に伴う語であるのに対して、﹁孤食﹂の場合は個人が食事をしている際に、本人の意思とは別に一人で食べることを決定されてしまっている・孤独を感じてしまう・その孤独によって辛いと感じてしまう状態を指す語である。主に日本国内で2000年前後から用いられだした様子が見られる。 子供の場合では、家庭で一人で誰もいないテーブルの上に食事が置いてあり、それを親達が眠ってしまっている時間や仕事などで外出している時間に食べる状態を指す。この場合に於いて親がいい加減だと食事の内容も偏り栄養不足や栄養失調の原因となりがちである。なお育児放棄の問題︵→児童虐待︶ではスナック菓子やインスタント食品・菓子パンのみという著しい偏食に陥っている場合もあり、児童虐待が社会問題化して以降に、このようなケースも報じられるようになってきた。 独居老人や独身者の場合でも、一人で食事をすることの寂しさを感じているケースも見られ、﹁ついテレビをつけてしまう﹂などの行動が指摘されている。またその一方で孤独感を紛らわせようと飲酒量の増加、これに伴うアルコール依存症といった問題もあり、健康な生活の上ではこれら食生活を含む生活習慣の見直しも求められよう。 食事は決まった時間にバランス良くとらないと、偏食や便秘・肥満の原因にもなってしまう傾向があるが、こと孤食では食事に於ける娯楽性の欠如やコミュニケーション不足といった問題も発生し易く、こと幼児や児童に関しては食育の観点からも﹁家族と一緒に食べること﹂を推奨する声も小さくない。関連項目
外部リンク
- 食から始まる健やかガイド(子供のいる家庭向けの厚生労働省制作のパンフレット)
- 「食を通じた子どもの健全育成(いわゆる「食育」の視点から)のあり方に関する検討会」報告書について(厚生労働省)