「戦略情報システム」の版間の差分
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[[スーパーマーケット]]や[[コンビニ]]の店員が自分の指で[[レジ]]を売って計算していたのを、[[バーコードスキャナ]]を[[商品]]に当てるだけで支払いの勘定が出来るようになったのは、MISの成果である。SIS(戦略情報システム)においては、単に計算の効率化だけではなく、売れ筋情報(どのような時間帯にどんな客層がどの商品を買ったか)をレジ打ちの際に入力し、その[[データ]]は時間の経過とともに蓄積される。このデータの蓄積が[[マーケティング]]に活用されるという算段である。他企業より先んじてこのようなシステムを築いた企業は、マーケティング情報において優位に立つ。また、店員自身は、MISによってルーチンワークから解放されることによって、単なる末端労働者から、より自律的な存在へと格上げされるはずであった。つまり、[[組織]]の[[トップダウン設計とボトムアップ設計|ボトムアップ]]化をもたらすものとなるはずであった。 |
[[スーパーマーケット]]や[[コンビニエンスストア]]の店員が自分の指で[[レジ]]を売って計算していたのを、[[バーコードスキャナ]]を[[商品]]に当てるだけで支払いの勘定が出来るようになったのは、MISの成果である。SIS︵戦略情報システム︶においては、単に計算の効率化だけではなく、売れ筋情報︵どのような時間帯にどんな客層がどの商品を買ったか︶をレジ打ちの際に入力し、その[[データ]]は時間の経過とともに蓄積される。このデータの蓄積が[[マーケティング]]に活用されるという算段である。他企業より先んじてこのようなシステムを築いた企業は、マーケティング情報において優位に立つ。また、店員自身は、MISによってルーチンワークから解放されることによって、単なる末端労働者から、より自律的な存在へと格上げされるはずであった。つまり、[[組織]]の[[トップダウン設計とボトムアップ設計|ボトムアップ]]化をもたらすものとなるはずであった。
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2008年5月6日 (火) 09:19時点における版
戦略情報システム (SIS、Strategic uses of Information Systems)とは、MIS︵経営情報システム︶の発展したものである。情報システムが企業の競争戦略を支援するために使われるようになったのである。1980年代後半から90年代初頭にかけて企業間競争が激化すると、同業他社に対する優位性確保から、戦略情報システム︵SIS︶の重要性が高まり、SISブームが起こった。当時SISは、Strategic Information System とも呼ばれた。
MISは今まで人間がやっていたルーチンワークを情報システムの導入によってより効率よく行うことを目指していたが、それがある程度効を奏したので、SISはさらにステップアップして情報システムよりを積極的、戦略的に利用しようということになって考案された。﹃戦略的﹄とは、﹃他企業との競争において優位に立つ﹄という意味合いである。
具体例
スーパーマーケットやコンビニエンスストアの店員が自分の指でレジを売って計算していたのを、バーコードスキャナを商品に当てるだけで支払いの勘定が出来るようになったのは、MISの成果である。SIS︵戦略情報システム︶においては、単に計算の効率化だけではなく、売れ筋情報︵どのような時間帯にどんな客層がどの商品を買ったか︶をレジ打ちの際に入力し、そのデータは時間の経過とともに蓄積される。このデータの蓄積がマーケティングに活用されるという算段である。他企業より先んじてこのようなシステムを築いた企業は、マーケティング情報において優位に立つ。また、店員自身は、MISによってルーチンワークから解放されることによって、単なる末端労働者から、より自律的な存在へと格上げされるはずであった。つまり、組織のボトムアップ化をもたらすものとなるはずであった。関連書籍
- 『SISは企業を変える』:那野比古・著 講談社現代新書 1991年 ISBN 978-4061490635