東武200系電車のソースを表示

{{pp-vandalism|small=yes}}
{{otheruses|東武伊勢崎線・桐生線で運用されている200系電車|東武日光軌道線で運用されていた200形電車|東武200形電車 (軌道)}}
{{鉄道車両
| 車両名   = 東武200系電車
| 背景色   = #0f6cc3
| 文字色   = #ffffff
| 画像     =Tobu-Series200_Ryomo.jpg
| 画像説明 = 200型（2021年<span class="ltr">10</span>月 [[鷲宮駅]]）
| 運用者   = [[東武鉄道]]
| 製造所   = [[東急車輛製造]]・[[アルナ工機]]
| 製造年   = 1990年（改造元は1956年） - 1998年
| 種車     = 200型：[[東武1720系電車|1700系・1720系電車]]
| 製造数   = 200型：<span class="ltr">54</span>両<br />250型：<span class="ltr">6</span>両
| 運用開始 = 1991年<span class="ltr">2</span>月<span class="ltr">1</span>日
| 編成     = 6両編成
| 軌間     = 1,067 mm（[[狭軌]]）
| 電気方式 = [[直流電化|直流]]1,500 [[ボルト (単位)|V]]<br/>（[[架空電車線方式]]）
| 最高運転速度 = 110 km/h
| 設計最高速度 = 200型：165 km/h <br/> 250型：120 km/h
| 起動加速度 = 2.23 km/h/s
| 常用減速度 = 3.7 km/h/s
| 非常減速度 = 5.0 km/h/s
| 編成定員 = 398人<ref name="hensei-hyou">『列車編成席番表 2012年冬』 (2011) p.324</ref>
| 車両定員 = [[#編成表|下記]]参照
| 自重     = [[#編成表|下記]]参照
| 編成重量 = 
| 全長     = 21,300 mm（先頭車）<br />20,000 mm（中間車）
| 全幅     = 2,878 mm
| 全高     = 200型：4,200 mm<br/>250型：4,160 mm
| 車体     = [[炭素鋼|普通鋼]]
| 台車     = 200型：<span class="ltr">SU</span>ミンデン式FS-370A<br/>250型：モノリンク式SS-151・051
| 主電動機 = 200型：[[直巻整流子電動機|直流直巻電動機]] TDK-824A<br/>250型：[[かご形三相誘導電動機|三相かご形誘導電動機]] TM-95
| 主電動機出力 = 200型：75 [[ワット|kW]] × 4<br/>250型：190 kW × 4
| 駆動方式 = 200型：可撓継手式[[中空軸平行カルダン駆動方式|中空軸平行カルダン]]<br/>250型：[[<span class="ltr">TD</span>平行カルダン駆動方式|TD継手式平行カルダン]]
| 歯車比   = 200型：3.75 (75/20)<br/>250型：5.28 (95/18)
| 編成出力 = 
| 制御方式 = 200型：[[電気車の速度制御#抵抗制御|抵抗制御]]・[[界磁添加励磁制御]]<br/>250型：[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]
| 制御装置 = 200型：[[バーニア制御|バーニヤ式]]電動カム軸<br/>VMC-HTR-10H<br/>250型：[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]]素子<br/>VFI-HR1420C
| 制動装置 = 200型：[[回生ブレーキ|回生制動]]併用[[電磁直通ブレーキ|電磁直通空気ブレーキ]] HSC-R<br/>250型：回生制動優先[[電気指令式ブレーキ|電気指令空気ブレーキ]] HRDA-2
| 保安装置 = [[自動列車停止装置#東武鉄道TSP式|東武形ATS]]
| 備考     = データは2007年<span class="ltr">11</span>月現在<ref name="inaba2008_1">「東武鉄道 現有車両プロフィール」 (2008) pp.276 - 277</ref>
}}
'''東武200系電車'''（とうぶ200けいでんしゃ）は、[[東武鉄道]]の[[電車]]（[[特急形車両]]）である。

本項では基本番台の200型<ref group="注" name="gata">東武では同一系列内の区分に関して「型」の表記を使用しており、本系列においてはそれぞれ200型・250型と表記される。</ref>のほか、主要機器の仕様が異なる'''250型電車'''<ref group="注" name="gata" />についても記述する。

== 概要 ==
従来[[東武1800系電車|1800系]]によって運行されていた急行列車「[[りょうもう]]」は、運行開始以来[[赤城駅|赤城]]・[[伊勢崎駅|伊勢崎]]方面と都心部を直結する通勤・観光列車として年々需要が増大し、東武においてもそれら需要に応えるべく運行本数増など輸送力増強が図られた<ref name="hanaue2006_1">「東武鉄道 車両カタログ2006（優等車篇）」 (2006) p.22</ref>。また、[[1984年]]（[[昭和]]59年）<span class="ltr">8</span>月の[[ダイヤ改正]]以降は速達需要への高まりからスピードアップも行われ、[[ダイヤグラム|運行ダイヤ]]上の運転最高速度が105 [[キロメートル毎時|km/h]]に引き上げられた<ref name="hanaue2006_1"/>。

「りょうもう」を1800系で継続運用した場合、これ以上のスピードアップは同系列の性能上困難であり<ref name="hanaue2006_1"/>、また将来的に検討されていた「りょうもう」の特急列車格上げに関連して、接客設備面ならびに性能面において1800系を上回る新型車両が必要とされたことから<ref name="hanaue2006_1"/>、設計・製造されたものが200型である。[[1990年]]（平成<span class="ltr">2</span>年）<span class="ltr">11</span>月<ref name="inaba2008_3">「東武鉄道 現有車両プロフィール」 (2008) p.266</ref>から[[1998年]]（平成<span class="ltr">10</span>年）<span class="ltr">1</span>月<ref name="inaba2008_3"/>にかけて<span class="ltr">6</span>両編成<span class="ltr">9</span>本、計<span class="ltr">54</span>両が[[東急車輛製造]]・[[アルナ工機]]において更新された。

200型（元1700系・1720系）に際しては、[[構体 (鉄道車両)|構体]]は[[台枠]]より更新したものの、[[鉄道車両の台車|台車]]・[[主電動機]]など一部の主要機器については当時[[東武100系電車|100系「スペーシア」]]の増備に伴って代替が進行していた[[東武1720系電車|1700系・1720系「DRC」]]を[[部品取り|更新]]<!--200系はDRCの車籍を継承した更新車であるため、車両については「廃車・解体」ではなく「更新」と表記します-->しており<ref name="inaba2008_2">「東武鉄道 現有車両プロフィール」 (2008) pp.257 - 258</ref>、本系列は全車とも1700系・1720系の[[廃車 (鉄道)#車体振り替え|構体更新]]名義で竣工している<ref name="inaba2008_3"/>。

さらに1998年（平成<span class="ltr">10</span>年）<span class="ltr">2</span>月<ref name="inaba2008_3"/>には<span class="ltr">6</span>両編成<span class="ltr">1</span>本が増備された。種車であった1700系・1720系は計<span class="ltr">9</span>編成<span class="ltr">54</span>両しかなかったことから、増備編成については主要機器を含めて完全新製され<ref name="inaba2008_4">「東武鉄道 現有車両プロフィール」 (2008) p.260</ref>、'''250型'''と別形式に区分された。その250型は、設計段階では1800系を活用する計画であったが、これを中止し、当時増備が進められていた[[東武30000系電車|30000系]][[通勤形車両 (鉄道)|通勤形電車]]と同一の機器、すなわち[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]や[[鉄道車両の台車史#ボルスタレス台車|ボルスタレス台車]]といった当時の最新技術を採用した<ref name="inaba2008_4"/><ref name="hanaue2006_2">「東武鉄道 車両カタログ2006（優等車篇）」 (2006) p.24</ref>ため、200型とは仕様が全く異なる。

同編成の落成に伴って1800系は「りょうもう」運用より完全撤退し<ref name="inaba2008_4"/>、「りょうもう」は全て200型・250型によって統一され、翌[[1999年]]（平成<span class="ltr">11</span>年）<span class="ltr">3</span>月のダイヤ改正において「りょうもう」は急行列車から特急列車に格上げされた<ref name="inaba2008_2"/>。

== 車体 ==
構体は耐久性に考慮して耐候性鋼板を用いた全鋼製車体である<ref name="inaba2008_2"/>。前頭部形状は100系同様に[[流線形車両|流線形]]ながら、三次元曲線を多用しソフトな感覚を演出した100系<ref name="toubu1990_1">「100系スペーシアができるまで」 (1990) p.37</ref>とは異なり、シャープさとスピード感を演出した直線基調のデザインとなった<ref name="toubu1990_2">「伊勢崎線急行『りょうもう』号のニューフェイス 200系電車」 (1990) pp.80 - 83</ref>。前面窓は<span class="ltr">1</span>枚の大型曲面ガラスによって構成され、直下には[[前照灯]]と[[発光ダイオード]] (LED) 式の[[尾灯|後部標識灯]]を<span class="ltr">1</span>つのケースに収めたライトユニットが左右<span class="ltr">2</span>箇所に埋め込み配置されている。前面腰部にはLED式の[[通過標識灯]]が同じく左右<span class="ltr">2</span>箇所に配置され、1800系で設置された電照式列車愛称表示器は本系列においては省略された。前照灯については200型201F - 206Fは通常の[[シールドビーム]]が採用されたが、[[1997年]]（平成<span class="ltr">9</span>年）<span class="ltr">2</span>月<ref name="inaba2008_3"/>に竣功した207F以降においてはHID式高輝度放電灯（[[HIDランプ]]）に改良され、250型においても踏襲された<ref name="inaba2008_5">「東武鉄道 現有車両プロフィール」 (2008) pp.258 - 260</ref>。なお、207Fのみは落成当初ライトユニット内部が白く塗装されていたが、営業運転開始までに他編成同様に黒く塗装された<ref name="hanaue2006_2"/>。

車体長は中間車が19,310 [[ミリメートル|mm]]（全長20,000 mm）であるのに対して、先頭車は20,510 mm（全長21,300 mm）と異なる<ref name="toubu1990_2"/>。これは先頭車においては前頭部を流線形状とした都合上、中間車と比較して先頭部側の[[オーバーハング (自動車用語)|台車中心部から車端部]]側に1,200 mm構体を延長したことによるもので、[[ホイールベース#鉄道|台車中心間隔]]（ボギーセンター間隔）については先頭車・中間車とも13,600 mmで統一されている<ref name="toubu1990_2"/>。

車体塗装はジャスミンホワイト{{Color|#fcfcfe|■}}を基調に、車体幕板部・腰板部・裾部に「りょうもう」のシンボルカラーである<ref name="hanaue2006_3">「東武鉄道 車両カタログ2006（優等車篇）」 (2006) pp.22 - 23</ref>ローズレッド{{Color|#c40000|■}}の帯が入る。また、腰板部のローズレッド帯については上部が黒{{Color|#000000|■}}の細線で縁取られ、アクセントとしている<ref name="hanaue2006_3"/>。窓周りについては黒塗りとして100系のイメージを踏襲するとともに、引き締まった印象を与えるものとした<ref name="hanaue2006_3"/>。さらに編成両端の先頭車<span class="ltr">2</span>両については連結面寄り側面中央部に"Ryomo"、その下に"TOBU LIMITED EXPRESS"（1999年<span class="ltr">3</span>月までは"TOBU EXPRESS"）と赤文字で描かれた[[ロゴタイプ|ロゴ]]が貼付されている。

側面窓は幅1,570 mm（一部785 mm）・高さ800 mmの[[複層ガラス|複層型]]一枚窓で<ref name="toubu1990_2"/>、客用扉は900 mm幅の片開扉を各車片側<span class="ltr">1</span>箇所備えるが<ref name="toubu1990_2"/>、編成<span class="ltr">4</span>号車に相当する中間車、モハ200-3形ならびにモハ250-3形のみは、1800系と同等の編成定員を確保する目的から客用扉が省略された<ref name="inaba2008_2"/>{{refnest|name="teiin"|group="注"|1800系の編成定員は408人であったのに対し、200型においては<span class="ltr">4</span>人減の404人を確保した。なお、後述するバリアフリー対応化に伴って、2011年（平成<span class="ltr">23</span>年）<span class="ltr">12</span>月現在における200型・250型の編成定員は398人となった<ref>『列車編成席番表 2012冬』 交通新聞社 p.324</ref>。}}。業務用扉も含めて側面に扉が全くない[[旅客車|旅客用]]電車の誕生は、日本国内においては初の事例であった<ref>「<span class="ltr">DJ</span>新車トピックス<span class="ltr">2</span>東武鉄道200系」 (1991) p.16</ref>。207F以降においては内装に[[バリアフリー]]対策が盛り込まれたことに伴い、編成<span class="ltr">3</span>号車に相当する中間車モハ200-4形ならびにモハ250-4形の客用扉幅が1,000 mmに拡幅されるとともに車体中央寄りに移設され、隣接する側面窓が785 mm幅に縮小された。これら仕様変更は201 F- 206Fについても1998年（平成<span class="ltr">10</span>年）までに追加改造が実施され、全編成とも仕様が統一された<ref name="inaba2008_5"/>。

[[方向幕|行先・種別表示器]]は客用扉の無いモハ200-3形ならびにモハ250-3形を除く各車の側面幕板部に設置され、200型201F - 206Fは幕式のものを、207F以降と250型はLED式のものをそれぞれ装備する<ref name="inaba2008_5"/>。

また、前述207Fより連結面[[転落防止幌]]が落成当初より設置され、後に201F - 206Fにも新設された<ref name="inaba2008_5"/>。
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ファイル:TOBURAILWAY SERIES200 LTDEXP RYOMO EMBLEM.JPG|車体側面ロゴ<br/>（2008年<span class="ltr">10</span>月 [[浅草駅]]）
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== 内装 ==
客用扉と客室間を仕切るデッキを備え、デッキ部の引き扉は客用扉側からはタッチ式スイッチ操作によって、客室側からはセンサーによって開扉動作を行う自動開閉扉である<ref name="meguri158_1">「私鉄車両めぐり(158) 東武鉄道」 (1997) pp.237 - 238</ref>。座席は[[リクライニングシート|リクライニング]]機構を備えた[[鉄道車両の座席#回転式クロスシート（回転腰掛）|回転式クロスシート]]仕様である。座席蹴込部に足掛（フットレスト）が設置され、窓側壁部には大型の折り畳み式テーブルが設置された<ref name="inaba2008_2"/>。座席間隔（[[シートピッチ]]）は985 mmで、1800系と比較して25 mm拡大されている<ref name="meguri158_1"/><ref name="inaba2008_2"/>。座席間隔拡大に伴って1800系と比較して車両<span class="ltr">1</span>両当たりの座席数が減少したことから、前述のように編成<span class="ltr">4</span>号車に相当する中間車モハ200-3形ならびにモハ250-3形については客用扉を設置せず、<span class="ltr">1</span>編成当たりの定員については1800系と同等にされた<ref name="meguri158_1"/><ref name="inaba2008_2"/><ref name="teiin" group="注"/>。

座席については、200型201F・202F・207F - 209Fおよび250型251Fは新品を、203F - 206Fは1700系・1720系の改造をしたものをそれぞれ装備する<ref name="inaba2008_2"/><ref name="hanaue2006_3"/>。改造品の座席は新品の座席と比較して肘掛部の形状が異なるほか<ref name="hanaue2006_3"/>、リクライニング機構についても新品が[[ショックアブソーバー#ガススプリング|ガススプリング]]を用いた無段階角度調整式（フリーストップ式）であるのに対し、改造品は調整角度が三段階に限定された座面連動型角度調整式である点が相違する<ref name="inaba2008_2"/>。

車内壁部は100系で用いられたものと同一柄の[[デコラ|アルミデコラ]]板が採用されたが、座席[[モケット]]表皮ならびにカーテンについては、外装色との調和を考慮してローズレッド系の配色となったことが特徴である<ref name="hanaue2006_3"/>。車内窓部は[[繊維強化プラスチック|ガラス繊維強化プラスチック]] (GFRP) 製の一体整形カバーで覆われており、窓上のカーテンカバー部には[[ラジオ|AM・<span class="ltr">FM</span>ラジオ]]放送の車内再輻射用アンテナが内蔵された<ref name="hanaue2006_3"/>。また、各車のデッキ扉上部には車内設備を表す[[ピクトグラム|ピクトサイン]]のほか、LEDスクロール表示式の[[車内案内表示装置]]が設置され<ref name="meguri158_1"/><ref name="hanaue2006_2"/>、案内表示装置と連動した自動放送装置も併設した<ref name="meguri158_1"/>。

[[列車便所|トイレ]]は<span class="ltr">1</span>編成あたり<span class="ltr">3</span>箇所で、モハ200-1形（<span class="ltr">6</span>号車）およびモハ200-6形（<span class="ltr">1</span>号車)が[[便器#和式大便器（和風大便器）|和式]]、モハ200-4形（<span class="ltr">3</span>号車）には[[車椅子]]対応の大型[[洋式トイレ]]が設置された<ref name="inaba2008_2"/>。100系とは異なり独立した[[洗面器#取付用洗面器|洗面所]]は設置されておらず、それぞれのトイレの向かい側には[[清涼飲料水]]の[[自動販売機]]が設置されている<ref name="inaba2008_2"/>。その他、モハ200-4形（<span class="ltr">3</span>号車）には[[テレホンカード]]専用車内電話が設置されていたが、[[mova]]停波のため2012年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">31</span>日で撤去された<ref name="inaba2008_2"/>。

200型207F以降においては、前述のように内装にバリアフリー対策が盛り込まれた<ref name="hanaue2006_2"/>。モハ200-4形（<span class="ltr">3</span>号車）の客用扉寄り最前列の座席を、従来の[[通路]]を挟んだ<span class="ltr">2</span>人掛け<span class="ltr">2</span>脚から<span class="ltr">1</span>人掛け<span class="ltr">2</span>脚に変更して[[車椅子スペース]]を新設し、デッキ部引き扉の拡幅ならびにデッキ面積の拡大が実施されたほか、便器も[[便器#腰掛大便器（洋式・洋風大便器）|洋式]]に変更された<ref name="hanaue2006_2"/>。なお、後述しているが206編成以前の車両においてもバリアフリー対応の洋式トイレが<span class="ltr">3</span>号車に設置された。洋式トイレ内にはおむつ替えに使える折りたたみ式[[ベビーベッド]]が新設され、トイレ引き戸は押しボタン式の電動自動開閉扉となっている<ref name="hanaue2006_2"/><ref name="inaba2008_5"/>。その他、客室[[網棚|荷棚]]部および各トイレ内に[[空気清浄機]]を新設し、汚物処理装置を従来の循環式から真空式に変更した<ref name="meguri158_1"/>ほか、デッキ部・貫通路の仕切り扉の自動開閉機構を[[圧縮空気|空圧]]式から電動式に改良した<ref name="inaba2008_5"/>。この結果、<span class="ltr">3</span>号車の座席定員は従来の<span class="ltr">64</span>人から<span class="ltr">58</span>人に減少した<ref name="meguri158_1"/>。

これらバリアフリー対策を含む改良点については250型251Fにおいても踏襲されたほか、201F - 206Fについても改造工事が実施され、全編成とも<span class="ltr">3</span>号車の座席定員は<span class="ltr">58</span>人で統一された<ref name="hensei-hyou"/><ref name="hanaue2006_2"/><ref name="inaba2008_5"/>。

2014年<span class="ltr">12</span>月に206Fの座席が新しい物に交換され、フットレストは省略された<ref>[http://railf.jp/news/2014/12/14/142000.html 東武鉄道200系206編成の座席が交換される]、鉄道ファン2014年<span class="ltr">12</span>月<span class="ltr">14</span>日掲載、2015年<span class="ltr">4</span>月<span class="ltr">2</span>日閲覧</ref>。
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ファイル:Tobu-200-206F-inside.jpg|200系車内（206F・2010年<span class="ltr">1</span>月）
ファイル:Tobu-200-206F-seat.jpg|200系座席（206F・2010年<span class="ltr">1</span>月） DRC座席であり、現存しない
ファイル:Ryomo shanai02.jpg|200系車内と座席（1960年代製・2020年<span class="ltr">10</span>月） 2015年以降、座席模様替え
ファイル:20200627 Tobu-200-204F-seat.jpg|200系座席（2015年以降に新造）DRC座席を置き換え
ファイル:Ryomo shanai03.jpg|座席背面、足元にフットレストはない
ファイル:20200627 Tobu-200-Wheelchair space-seat.jpg|車椅子スペース
ファイル:20200627 Tobu-Moha204-4-Drink Vending Machine Telephone booth.jpg|モハ200-4形（<span class="ltr">3</span>号車）自動販売機と車内電話スペース跡
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== 主要機器 ==
前述のように、200型は1700系・1720系（以下「種車」と記す）を、250型は30000系において採用実績を有する完全新製品を搭載し、編成構成も200型が全[[動力車|電動車]]方式の6M編成、250型が[[<span class="ltr">MT</span>比]]を1:1とした3M3T編成とそれぞれ異なる<ref name="hanaue2006_2"/><ref name="inaba2008_5"/>。また、下記主要機器については特筆なき限り[[日立製作所]]製の製品である。

=== 主制御器 ===
==== 200型 ====
[[バーニア制御|バーニヤ式]][[主制御器#電動カム軸接触器式|電動カム軸]]超多段[[電気車の速度制御#抵抗制御|抵抗制御]]装置VMC-HTR-10H<ref name="inaba2008_1"/>と[[界磁添加励磁制御]]装置を新製して、モハ200-2形・-3形・-5形に搭載する<ref name="inaba2008_5"/><ref name="hanaue2006_3"/>。これらの組み合わせにより、後述のように200型では、種車より改造した[[直巻整流子電動機|直流直巻電動機]]を搭載しつつ常用制動の[[回生ブレーキ|回生制動]]化と[[定速運転]]制御を実現している<ref name="toubu1990_2"/>。

なお、東武における界磁添加励磁制御の採用例は200型が唯一である<ref name="hanaue2006_3"/>。

==== 250型 ====
[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]][[半導体素子|素子]]を用いたVVVFインバータ制御装置 (2000V/400A) を、モハ250-2形・-3形・-5形に搭載する<ref name="inaba2008_1"/>。同主制御器は30000系において採用されたものと同一機種であるが<ref name="inaba2008_4"/>、制御ソフトウェアの調整によって、起動加速度・加速特性等は200系と極力合わせたものとなっている<ref name="hanaue2006_2"/>。

=== 主電動機 ===
==== 200型 ====
種車より改造した[[東洋電機製造]]製の[[整流子機の電機子反作用#防止策|補極補償巻線]]付直流直巻電動機TDK-824A（一時間定格出力75 [[ワット|kW]]）を<span class="ltr">1</span>両当たり<span class="ltr">4</span>基搭載する<ref name="inaba2008_5"/>。駆動装置は[[中空軸平行カルダン駆動方式|中空軸平行カルダン]]（東洋電機製造KD-212A<ref name="inaba2008_1"/>）、[[歯車比]]は種車同様に3.75 (75:20) とハイギヤードな設定となっており<ref name="inaba2008_1"/>、同歯車比設定時の全界磁[[定格#鉄道車両における定格速度|定格速度]]は66 km/hに達する。

==== 250型 ====
[[かご形三相誘導電動機|三相交流かご型誘導電動機]]TM-95（定格出力190 kW）を電動車<span class="ltr">1</span>両当たり<span class="ltr">4</span>基搭載する<ref name="inaba2008_1"/>。同主電動機も30000系において採用されたものと同一機種であるが、250型の特急用車両としての用途を考慮して歯車比が30000系の7.07 (99:14) に対して5.28 (95:18) と設定が変更された<ref name="inaba2008_1"/>。駆動装置は[[<span class="ltr">TD</span>平行カルダン駆動方式|TD継手式中実軸平行カルダン]]である<ref name="inaba2008_1"/>。

=== 台車 ===
==== 200型 ====
[[File:Tobu 200 series EMU 005.JPG|thumb|right|200 px|200型が装着するFS-370A台車（モハ207-1・2008年<span class="ltr">11</span>月）]]
種車より改造した[[住友金属工業]]製のFS-370A（社内形式TRS-67MA）<ref name="inaba2008_1"/><ref group="注">1700系・1720系に装着されていた当時の同台車の形式はFS-370（社内形式TRS-67M）であったが、下記改良工事施工に伴って形式称号に「<span class="ltr">A</span>」のサフィックスが追加された。</ref>を装着する。同台車は枕ばねに[[蛇腹|ベローズ型]]の[[空気ばね]]を採用し、枕ばね部の構造を[[ボルスタアンカー#ボルスタアンカーの特長|外吊揺れ枕式]]とした古典的な設計を採用する空気ばね台車である<ref name="inaba2008_2"/>。200型への流用(208Fのみ)・改造更新に際しては軸箱支持部を[[鉄道車両の台車#軸箱守のないもの|S形ミンデン方式]]から<span class="ltr">U</span>型ゴムブッシュを併用した<span class="ltr">SU</span>ミンデン方式に改良し<ref name="inaba2008_2"/>、その他軸受（ベアリング）部の[[転がり軸受|密封コロ軸受]]構造 (RCC) 化・車輪の[[ステンレス鋼|ステンレス]]製防音リング併用[[一体圧延車輪#波形圧延車輪|一体延圧波打車輪]]化などが施工された<ref name="inaba2008_2"/>。

==== 250型 ====
[[File:ファイル-Tobu 250 series EMU 005.JPG|thumb|right|200 px|250型が装着するSS-151台車（モハ251-5・2009年<span class="ltr">10</span>月）]]
住友金属工業製の[[鉄道車両の台車#軸箱守のないもの|モノリンク式]]軸箱支持ボルスタレス台車SS-151（社内形式TRS-96M、電動車用台車）・SS-051（社内形式TRS-96T、制御車・付随車用台車）を装着する<ref name="inaba2008_1"/>。30000系の装着するSS-138・038（社内形式TRS-95M・95T）同様に基礎制動装置が[[踏面ブレーキ#ユニットブレーキ|ユニット]]化され<ref name="inaba2008_4"/>、基本設計も同一であるが、SS-151・051台車においては高速運転時の走行安定性向上目的で[[蛇行動#ヨーダンパ|ヨーダンパ]]が新設された点が異なる<ref name="inaba2008_4"/>。

=== 制動装置 ===
==== 200型 ====
種車より改造した[[電磁直通ブレーキ]]装置 (HSC) をベースに、常用制動に回生制動を併用し、非常制動時には[[発電ブレーキ|発電制動]]を併用するHSC-DRである<ref name="toubu1990_2"/>。200型への更新に際しては[[フラット防止装置#フラットの意味と影響|フラット]]発生防止の観点から[[応荷重装置]]が新設された<ref name="meguri158_1"/>ほか、勾配線区入線時に用いる[[抑速ブレーキ|抑速制動]]（定速制御連動型）・降雪時に用いる抑圧制動機能も備える<ref name="toubu1990_2"/>。

==== 250型 ====
常用制動を回生制動優先とし、<span class="ltr">T</span>車[[遅れ込め制御]]を実装した[[電気指令式ブレーキ|電気指令空気ブレーキ]] (HRDA-2) で<ref name="inaba2008_1"/>、200型同様に応荷重装置・抑速制動（定速制御連動型）・抑圧制動を備えるほか、非常制動時に動作する増圧機構が追加された<ref name="inaba2008_1"/>。

=== 集電装置 ===
200型201F - 206Fは東洋電機製造製の[[集電装置#下枠交差型|下枠交差形パンタグラフ]]PT-8002を<ref name="inaba2008_1"/>、モハ200-2形・-4形・-5形に<span class="ltr">1</span>両当たり<span class="ltr">1</span>基搭載するが、207F - 209Fにおいては[[集電装置#Z型・シングルアーム型|シングルアーム式]]の東洋電機製造製PT-7112Aに変更された<ref name="inaba2008_1"/>。

250型251Fは207F - 209F同様にPT-7112Aを採用したが、編成内<span class="ltr">MT</span>比が変更となったことに伴ってモハ250-2形に<span class="ltr">2</span>基、モハ250-5形に<span class="ltr">1</span>基それぞれ搭載する形に改められた<ref name="inaba2008_1"/>。

=== 補助電源装置 ===
200型201F - 206Fは[[東芝]]製COV018-A0[[インバータ#DC-DCコンバータのインバータ回路|DC-DCコンバータ]]<ref group="注">一部資料においてはCOV018-A0を「静止形インバータ」装置と解説したものが存在するが、COV018-A0は[[ゲートターンオフサイリスタ|GTO]]コンバータと[[トランジスタ]]インバータの組み合わせによる「DC-DCコンバータ」装置である。</ref>（出力140 kW）を採用し、モハ200-1形・-4形・-6形に搭載する<ref name="inaba2008_1"/>。207F - 209FにおいてはIGBT素子を採用した東芝製INV114-B0[[静止形インバータ]]（SIV・出力190 [[ボルトアンペア|kVA]]）に変更され、同じくモハ200-1形・-4形・-6形に搭載した<ref name="inaba2008_5"/>。250系251編成においては207F - 209F同様にINV114-B0を採用するものの、モハ250-3形・クハ250-6形の<span class="ltr">1</span>編成<span class="ltr">2</span>基装備に改められた<ref name="inaba2008_4"/>。

=== 補助機器類 ===
電動[[圧縮機|空気圧縮機]] (<span class="ltr">CP</span>) は200型201F - 206Fについては静音形のHS-20C（吐出量2,130 L/min）を<ref name="inaba2008_2"/>、207F - 209Fならびに250型251Fは電動機が交流化された改良型のHS-20-I（吐出量2,130 L/min）を<ref name="inaba2008_5"/>、モハ200-4形・-6形、モハ250-2形・-5形に各<span class="ltr">1</span>基ずつ搭載する<ref name="inaba2008_6">「東武鉄道 現有車両プロフィール」 (2008) p.295</ref>。

[[エア・コンディショナー|冷房装置]]は[[集約分散式冷房装置|集約分散式]]の東芝製RPU-3002AJ（冷却能力10,500 [[カロリー|kcal]]/h）を<span class="ltr">1</span>両当たり<span class="ltr">3</span>基搭載する<ref name="inaba2008_1"/>。屋根上冷房装置カバーについては各車に4 - 5基搭載された換気装置を含めて一体型の連続形状とされ、100系の意匠を踏襲したものとなっている<ref name="inaba2008_2"/>。

== 運用 ==
200型・250型全編成とも[[南栗橋車両管区]]館林出張所に配属されており<ref name="inaba2008_6"/>、[[臨時列車]]運用などを除いて特急「りょうもう」運用のみに専従する<ref name="hanaue2006_1"/>。200型・250型は[[東武日光線|日光線]]における定期運用を持たないが、[[日本の鉄道車両検査|定期車両検査]]が日光線[[南栗橋駅]]に隣接する南栗橋車両管区南栗橋工場で実施される都合上、検査入出場時ならびに[[試運転]]時においては日光線を走行する。

なお、両系列は通常<span class="ltr">6</span>両編成で運用されるが、200型201F - 206Fが前述バリアフリー対策改造を施工されるに当たっては、<span class="ltr">1</span>編成全車を工場へ入場させるのではなく、改造対象となるモハ200-4形（<span class="ltr">3</span>号車）とユニットを構成するモハ200-3形（<span class="ltr">4</span>号車）の<span class="ltr">2</span>両のみを入場させる形が取られた<ref name="hanaue2006_2"/>。そのため、一旦工場へ入場して<span class="ltr">3</span>・<span class="ltr">4</span>号車を抜き取った後に所属車両基地へ回送される際、改造が完了した同<span class="ltr">2</span>両を再度編成に組み込むに当たって工場へ回送される際の<span class="ltr">2</span>度にわたって、<span class="ltr">1</span>・<span class="ltr">2</span>・<span class="ltr">5</span>・<span class="ltr">6</span>号車のみで編成された<span class="ltr">4</span>両編成での運行が実施された<ref name="hanaue2006_2"/>。

[[2016年]]（平成<span class="ltr">28</span>年）[[<span class="ltr">6</span>月<span class="ltr">17</span>日]]より200型車両<span class="ltr">1</span>編成（208F）を友好鉄道協定を締結している[[台湾鉄路管理局]]・[[普悠瑪列車|普悠瑪号]]の[[台湾鉄路管理局TEMU2000形電車|TEMU2000形]]に合わせた塗装となり、共通デザインの記念[[エンブレム]]も掲出して運行を開始した<ref>{{Cite press release|和書|title=６月<span class="ltr">17</span>日（金）より、特急「りょうもう」号の塗装を台鉄自強号「普悠瑪」のデザインに変更します！|publisher=[[東武鉄道]]|date=2016年<span class="ltr">5</span>月<span class="ltr">12</span>日|url=http://www.tobu.co.jp/file/pdf/2345d67ce4501e1b7a526d125b57071e/160512.pdf|format=PDF|language=日本語|accessdate=2016年<span class="ltr">5</span>月<span class="ltr">17</span>日|archiveurl=https://web.archive.org/web/20160514012304/http://www.tobu.co.jp/file/pdf/2345d67ce4501e1b7a526d125b57071e/160512.pdf|archivedate=2016年<span class="ltr">5</span>月<span class="ltr">14</span>日}}</ref><ref>{{Cite web|和書|website=[[鉄道ファン (雑誌)|railf.jp（鉄道ニュース）]]|date=2016年<span class="ltr">6</span>月<span class="ltr">14</span>日|url=http://railf.jp/news/2016/06/14/150000.html|title=東武鉄道200系208編成が台鉄自強号「普悠瑪」のデザインになって出場|publisher=[[交友社]]|accessdate=2016年<span class="ltr">6</span>月<span class="ltr">16</span>日}}</ref><ref>{{Cite web|和書|website=[[鉄道ファン (雑誌)|railf.jp（鉄道ニュース）]]|date=2016年<span class="ltr">6</span>月<span class="ltr">18</span>日|url=http://railf.jp/news/2016/06/18/200500.html|title=「普悠瑪」のデザインの東武鉄道200系208編成が営業運転を開始|publisher=[[交友社]]|accessdate=2016年<span class="ltr">6</span>月<span class="ltr">19</span>日}}</ref>。この塗装は[[2018年]]（平成<span class="ltr">30</span>年）[[<span class="ltr">11</span>月<span class="ltr">19</span>日]]をもって終了したことが発表され、元の塗装に戻されている<ref>{{Cite web|和書|website=[[鉄道ファン (雑誌)|railf.jp（鉄道ニュース）]]|date=2018年<span class="ltr">12</span>月<span class="ltr">21</span>日|url=https://railf.jp/news/2018/12/21/000000.html|title=東武200系208編成がオリジナルカラーとなって出場|publisher=[[交友社]]|accessdate=2024年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">17</span>日}}</ref>。

2021年<span class="ltr">5</span>月に、200型のデビュー<span class="ltr">30</span>周年を記念してリバイバルカラーに変更されることが発表された<ref name="press20210512">{{Cite press release|和書|title=2020〜2021年でデビューから<span class="ltr">30</span>年! 100系スペーシアと200型りょうもうで<span class="ltr">3</span>種類のリバイバルカラー車両を運行します<span class="ltr">!</span>〜第一弾として、<span class="ltr">6</span>月<span class="ltr">5</span>日（土）から100系スペーシアをデビュー当時のカラーリングに塗装します<span class="ltr">!</span>〜|publisher=東武鉄道|date=2021-05-12|url=https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/20210512144048wz5OxAngM_7ZCzYAV46fdg.pdf|format=PDF|language=日本語|accessdate=2021-06-04|archiveurl=https://web.archive.org/web/20210515233143/https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/20210512144048wz5OxAngM_7ZCzYAV46fdg.pdf|archivedate=2021-05-15}}</ref>。その後2021年<span class="ltr">8</span>月<span class="ltr">7</span>日より、1800系の塗装を再現したカラーリングで運行することが発表され<ref name="press20210715">{{Cite press release|和書|title=８月<span class="ltr">7</span>日（土）より、２００型を１８００系カラーリング「りょうもう」として運行します！|publisher=東武鉄道|date=2021-07-15|url=https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/20210715131537m6QXY-URDrRxTfGuR9-Kuw.pdf|format=PDF|language=日本語|accessdate=2021-07-20|archiveurl=|archivedate=}}</ref>、205F・209Fの<span class="ltr">2</span>編成が塗装変更されることになった。車内では座席モケットも1800系と同じものに変更されている<ref>{{Cite web|和書|website=[[鉄道ファン (雑誌)|railf.jp（鉄道ニュース）]]|date=2021年<span class="ltr">8</span>月<span class="ltr">6</span>日|url=https://railf.jp/news/2021/08/06/140000.html|title=東武200型205編成が1800系のカラーリングに|publisher=[[交友社]]|accessdate=2024年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">17</span>日}}</ref>。

2024年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">31</span>日より、[[アサヒ飲料]]との特別コラボにより、205Fが「りょうもう『[[カルピス]]』EXPRESS」としてカラーリングを「カルピス」をイメージした白と青の特別塗装に変更され運転されている。運転期間は約<span class="ltr">3</span>年間を予定している<ref>{{Cite web |url=https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/202402271051486iojeq0wa1zXWecaqj97fg.pdf |title=3月<span class="ltr">31</span>日（日）から「りょうもう『カルピス』EXPRESS」を運行 |access-date=2024/03/10 |publisher=東武鉄道}}</ref>。
<gallery>
File:Tobu-Series200 Puyuma.jpg|200型208F「普悠瑪デザイン」<br/>（2018年<span class="ltr">6</span>月 姫宮駅）
File:Tobu-Series200-205F Ryomo.jpg|200型205F「1800系リバイバルカラー」<br/>（2022年<span class="ltr">8</span>月 鷲宮駅）
</gallery>

== 編成表 ==
; 凡例 : Mc…[[制御車|制御電動車]]、M…[[動力車|電動車]]、Tc…[[制御車]]、T…[[付随車]]<br/>CON・VVVF…[[主制御器|制御装置]]、APU<ref group="注">「Auxiliary Power Unit」の略語。鉄道業界においては車両に搭載される補助電源装置を指し、本編成表においてはDC-DCコンバータもしくはSIVを示す。</ref>…補助電源装置、CP…[[圧縮機|電動空気圧縮機]]、◇<>…[[集電装置]]
{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%; margin:1em 0em 2em 3em;"
|-
|style="border-bottom:solid 3px #c40000; background-color:#ccc; width: 5em;"|&nbsp;
|style="border-bottom:solid 3px #c40000;" colspan="6"|{{TrainDirection|[[浅草駅|浅草]]|[[伊勢崎駅|伊勢崎]]・[[赤城駅|赤城]]}}
|-
! 号車
| 6
| 5
| 4
| 3
| 2
| 1
|-
! 形式
| '''モハ200-1形'''<br/>(Mc1)
| '''モハ200-2形'''<br/>◇(M1)
| '''モハ200-3形'''<br/>◇(M2)
| '''モハ200-4形'''<br/>(M3)
| '''モハ200-5形'''<br/>(M4)◇
| '''モハ200-6形'''<br/>(Mc2)
|-
! 車番
| 201-1<br/>：<br/>209-1
| 201-2<br/>：<br/><209-2
| 201-3<br/>：<br/><209-3
| 201-4<br/>：<br/>209-4
| 201-5<br/>：<br/>209-5>
| 201-6<br/>：<br/>209-6
|-
! 搭載機器
| APU
| CON
| CON
| APU,CP
| CON
| APU,CP
|-
!style="border-bottom:solid 3px #000;"| 自重
|style="border-bottom:solid 3px #000;"| 40.5 [[トン|t]]
|style="border-bottom:solid 3px #000;"| 39.5 t
|style="border-bottom:solid 3px #000;"| 40.5 t
|style="border-bottom:solid 3px #000;"| 39.5 t
|style="border-bottom:solid 3px #000;"| 39.5 t
|style="border-bottom:solid 3px #000;"| 41.5 t
|-
! 形式
| '''クハ250-1形'''<br/>(Tc1)
| '''モハ250-2形'''<br/><(M1)>
| '''モハ250-3形'''<br/>(M2)
| '''サハ250-4形'''<br/>(<span class="ltr">T</span>)
| '''モハ250-5形'''<br/>(M3)>
| '''クハ250-6形'''<br/>(Tc2)
|-
! 車番
| 251-1
| 251-2
| 251-3
| 251-4
| 251-5
| 251-6
|-
! 搭載機器
| &nbsp;
| VVVF,CP
| VVVF,APU
| &nbsp;
| VVVF,CP
| APU
|-
!style="border-bottom:solid 4px #c40000;"| 自重
|style="border-bottom:solid 4px #c40000;"| 35.5 t
|style="border-bottom:solid 4px #c40000;"| 41.0 t
|style="border-bottom:solid 4px #c40000;"| 41.0 t
|style="border-bottom:solid 4px #c40000;"| 32.0 t
|style="border-bottom:solid 4px #c40000;"| 41.0 t
|style="border-bottom:solid 4px #c40000;"| 38.0 t
|-
! 定員
| 60人
| 72人
| 76人
| 58人
| 72人
| 60人・<span class="ltr">55</span>人(<span class="ltr">55</span>人はバリアフリー車両)
|-
|}
* 上記は[[2007年]]（平成<span class="ltr">19</span>年）<span class="ltr">11</span>月現在<ref name="inaba2008_6"/>、座席定員のみ[[2011年]]（平成<span class="ltr">23</span>年）<span class="ltr">12</span>月現在<ref name="hensei-hyou"/>。

== 車歴 ==
<!-- 廃車情報については、書籍等の情報源で検証できる場合のみ記載してください（私設コミュニティサイト等は情報源として用いないでください）。-->
{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%; margin:1em 0em 2em 3em;"
|-
|style="border-bottom:solid 3px #ed1a3d; background-color:#ccc; "|編成番号
!style="border-bottom:solid 3px #ed1a3d;" colspan="6"| [[鉄道の車両番号|車両番号]]<br />（種車）<ref name="inaba2008_6"/>
!style="border-bottom:solid 3px #ed1a3d;"| 製造会社
!style="border-bottom:solid 3px #ed1a3d;"| 竣工年月
（改造元年）
!style="border-bottom:solid 3px #ed1a3d;"| 集電装置
!style="border-bottom:solid 3px #ed1a3d;"| バリアフリー対応工事
!style="border-bottom:solid 3px #ed1a3d;"| 廃車年月
!style="border-bottom:solid 3px #ed1a3d;"| 備考
|-
! style="width: 5em;" rowspan="2"| 201F
| style="width: 8em;"| モハ201-1
| style="width: 8em;"| モハ201-2
| style="width: 8em;"| モハ201-3
| style="width: 8em;"| モハ201-4
| style="width: 8em;"| モハ201-5
| style="width: 8em;"| モハ201-6
| rowspan="2"|東急
| rowspan="2"|（1963年<span class="ltr">9</span>月）
| rowspan="12"| 下枠交差型
| rowspan="12"| 対応工事済み
| rowspan="2"|2020年<span class="ltr">12</span>月<span class="ltr">1</span>日
| rowspan="2"|旧1741Fは全編成201Fへ改造（更新）<br />形式初の廃車編成
|-
| （モハ1741）
| （モハ1742）
| （モハ1743）
| （モハ1744）
| （モハ1745）
| （モハ1746）
|-
! rowspan="2"|202F
| モハ202-1
| モハ202-2
| モハ202-3
| モハ202-4
| モハ202-5
| モハ202-6
| rowspan="4"|アルナ
| rowspan="2"|（1961年<span class="ltr">10</span>月）
| rowspan="2"|2022年<span class="ltr">9</span>月<span class="ltr">29</span>日
| rowspan="2"| 旧1731Fは全編成202Fへ改造（更新）
|-
|（モハ1731）
|（モハ1732）
|（モハ1733）
|（モハ1734）
|（モハ1735）
|（モハ1736）
|-
! rowspan="2"| 203F
| モハ203-1
| モハ203-2
| モハ203-3
| モハ203-4
| モハ203-5
| モハ203-6
| rowspan="2"|（1964年<span class="ltr">9</span>月）
| rowspan="2"|
| rowspan="2"|旧1751Fは全編成203Fへ改造（更新）
|-
| （モハ1751）
| （モハ1752）
| （モハ1753）
| （モハ1754）
| （モハ1755）
| （モハ1756）
|-
! rowspan="2"| 204F
| モハ204-1
| モハ204-2
| モハ204-3
| モハ204-4
| モハ204-5
| モハ204-6
| rowspan="2"|東急
| rowspan="2"|（1957年<span class="ltr">8</span>月）
| rowspan="2"|
| rowspan="2"|旧1711Fは全編成204Fへ改造（更新）
|-
|（モハ1711）
|（モハ1712）
|（モハ1713）
|（モハ1714）
|（モハ1715）
|（モハ1716）
|-
! rowspan="2"| 205F
| モハ205-1
| モハ205-2
| モハ205-3
| モハ205-4
| モハ205-5
| モハ205-6
| rowspan="4"|アルナ
| rowspan="2"|（1956年<span class="ltr">2</span>月）
| rowspan="2"|
| rowspan="2"|旧1701Fは全編成205Fへ改造（更新）<br />元1800系リバイバル塗装<br />りょうもう『カルピス』EXPRESS塗装
|-
|（モハ1701）
|（モハ1702）
|（モハ1703）
|（モハ1704）
|（モハ1705）
|（モハ1706）
|-
! rowspan="2"| 206F
| モハ206-1
| モハ206-2
| モハ206-3
| モハ206-4
| モハ206-5
| モハ206-6
| rowspan="2"|（1968年<span class="ltr">11</span>月）
| rowspan="2"|
| rowspan="2"|旧1761Fは全編成206Fへ改造（更新）
|-
|（モハ1761）
|（モハ1762）
|（モハ1763）
|（モハ1764）
|（モハ1765）
|（モハ1766）
|-
! rowspan="2"| 207F
| モハ207-1
| モハ207-2
| モハ207-3
| モハ207-4
| モハ207-5
| モハ207-6
| rowspan="2"|東急
| rowspan="2"|（1973年<span class="ltr">7</span>月）
| rowspan="7"|シングルアーム
| rowspan="7"|落成当初より対応
| rowspan="2"|
| rowspan="2"|旧1781Fは全編成207Fへ改造（更新）
|-
| （モハ1781）
| （モハ1782）
| （モハ1783）
| （モハ1784）
| （モハ1785）
| （モハ1786）
|-
! rowspan="2"| 208F
| モハ208-1
| モハ208-2
| モハ208-3
| モハ208-4
| モハ208-5
| モハ208-6
| rowspan="5"|アルナ
| rowspan="2"|（1960年<span class="ltr">9</span>月）
|rowspan="2"|2021年<span class="ltr">8</span>月<span class="ltr">16</span>日
| rowspan="2"|旧1721Fは全編成208Fへ改造（更新）<br />元普悠瑪号塗装編成
|-
|（モハ1721）
|（モハ1722）
|（モハ1723）
|（モハ1724）
|（モハ1725）
|（モハ1726）
|-
!rowspan="2"|209F
|モハ209-1
|モハ209-2
|モハ209-3
|モハ209-4
|モハ209-5
|モハ209-6
|rowspan="2"|（1971年<span class="ltr">9</span>月）
| rowspan="2"|
|rowspan="2"|旧1771Fは全編成209Fへ改造（更新）<br />1800系リバイバル塗装
|-
|（モハ1771）
|（モハ1772）
|（モハ1773）
|（モハ1774）
|（モハ1775）
|（モハ1776）
|-
!| 251F
|| クハ251-1
|| モハ251-2
|| モハ251-3
|| サハ251-4
|| モハ251-5
|| クハ251-6
|| 1998年<span class="ltr">2</span>月
| rowspan="2"|2022年<span class="ltr">6</span>月<span class="ltr">7</span>日
||完全新造
|-
|}

== 後継車について ==
2014年<span class="ltr">4</span>月<span class="ltr">30</span>日に発表された「東武グループ中期経営計画2014〜2016」の基本戦略の中には「新型特急の投入（日光線・伊勢崎線系統）」と記されており<ref>[http://www.tobu.co.jp/file/pdf/8f3cc2a2e70bd5000e704555906e535a/140430-3.pdf 東武グループ中期経営計画2014〜2016の策定について](東武鉄道 [[2014年]][[<span class="ltr">4</span>月<span class="ltr">30</span>日]] PDF)</ref>、2017年<span class="ltr">4</span>月から[[東武500系電車|500系電車]]が営業運転を開始し、「りょうもう」にも館林行の下り<span class="ltr">1</span>本のみ導入された。500系は2017年<span class="ltr">4</span>月<span class="ltr">28</span>日に発表された「東武グループ中期経営計画2017〜2020」でも増備が計画されているが<ref>[http://www.tobu.co.jp/file/pdf/45b1654a4f72173989dec62a23761286/20170428-3.pdf 「東武グループ中期経営計画 2017～2020」の策定について]（東武鉄道 2017年<span class="ltr">4</span>月<span class="ltr">28</span>日 2017年<span class="ltr">5</span>月<span class="ltr">20</span>日閲覧）</ref>、本形式の置き換えについては明言されていなかった<ref group="注">2014年時点で、200型は流用元の電気機器などの経年が40 - 50年以上経過していた。</ref>。

その後2020年<span class="ltr">11</span>月<span class="ltr">9</span>日より「りょうもう」<span class="ltr">8</span>・<span class="ltr">25</span>・<span class="ltr">44</span>・<span class="ltr">47</span>号が、500系電車による「リバティりょうもう」に変更された<ref>[https://www.tobu.co.jp/news/2176/ 11月<span class="ltr">9</span>日（月）以降の伊勢崎線特急列車の車種変更について]</ref>。これ以後、ダイヤ修正・改正の都度に「リバティりょうもう」への列車置き換えが進められており、2022年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">12</span>日のダイヤ改正で[[東武佐野線|佐野線]]への乗り入れが消滅している。一方、2023年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">18</span>日のダイヤ改正では、下り「リバティりょうもう」<span class="ltr">3</span>・<span class="ltr">17</span>・<span class="ltr">33</span>・<span class="ltr">47</span>号、上り「リバティりょうもう」<span class="ltr">4</span>・<span class="ltr">20</span>・<span class="ltr">34</span>・<span class="ltr">48</span>号（いずれも<span class="ltr">3</span>両編成）を「りょうもう」に置き換えた。さらに定員数を増やすため、同じく2023年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">18</span>日のダイヤ改正で下り「リバティりょうもう」<span class="ltr">1</span>号、上り「リバティりょうもう」<span class="ltr">2</span>・<span class="ltr">18</span>号を<span class="ltr">3</span>両編成→6両編成に変更した。なおこのダイヤ改正で「リバティりょうもう」初の<span class="ltr">6</span>両編成での運転となった<ref>{{PDFlink|[https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/20221216095003CgiPlyiMuAYy0ETMej1V2g.pdf ２０２３年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">18</span>日（土）ダイヤ改正を実施します] - 東武鉄道 2022年<span class="ltr">12</span>月<span class="ltr">16</span>日}}</ref><ref>{{Cite web|url=https://www.tetsudo.com/event/40705/|title=東武 ダイヤ改正・特急料金改定|accessdate=2024/01/24|publisher=鉄道コム}}</ref>。

2019年<span class="ltr">10</span>月頃より休車となっていた201Fが2020年<span class="ltr">12</span>月に[[北館林荷扱所]]へ回送され、本系列初の廃車となった<ref> [https://railf.jp/news/2020/12/02/190000.html 東武200系201編成が北館林へ] - railf.jp、2020年<span class="ltr">12</span>月<span class="ltr">2</span>日</ref>。

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}

=== 注釈 ===
{{Reflist|group="注"}}
=== 出典 ===
{{Reflist}}

== 参考文献 ==
* 『[[鉄道ピクトリアル]]』 [[電気車研究会|鉄道図書刊行会]]
** 東武鉄道 運転車両部車両課 「100系スペーシアができるまで」 1990年<span class="ltr">12</span>月（通巻537）号 pp.34 - 38
** 東武鉄道 運転車両部車両課 「伊勢崎線急行『りょうもう』号のニューフェイス 200系電車」 1990年<span class="ltr">12</span>月（通巻537）号 pp.80 - 83
** 花上嘉成 「私鉄車両めぐり(158) 東武鉄道」 1997年<span class="ltr">12</span>月（通巻647）号 pp.208 - 241
** 稲葉克彦 「東武鉄道 現有車両プロフィール」 2008年<span class="ltr">1</span>月（通巻799）号 pp.257 - 260・266・276 - 277・295
* 『[[鉄道ダイヤ情報]]』 [[交通新聞社|弘済出版社・交通新聞社]]
** 「<span class="ltr">DJ</span>新車トピックス<span class="ltr">2</span>東武鉄道200系」 1991年<span class="ltr">1</span>月（通巻<span class="ltr">81</span>）号 p.16
** 花上嘉成 監修 「東武鉄道 車両カタログ2006（優等車篇）」 2006年<span class="ltr">4</span>月（通巻264）号 pp.22 - 24
* 『列車編成席番表 2012年冬』 交通新聞社 2011年<span class="ltr">12</span>月 p.324

== 外部リンク ==
* [http://www.tobu.co.jp/corporation/rail/vehicles/ 車両紹介｜企業情報｜東武鉄道ポータルサイト]
** [http://www.tobu.co.jp/corporation/rail/vehicles/#ANC200 200型]
** [http://www.tobu.co.jp/corporation/rail/vehicles/#ANC250 250型]
**東武鉄道 りょうもう サイト<nowiki/>https://www.tobu.co.jp/railway/special_express/vehicle/ryomo/

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