透過率 (光学)

可視光と近赤外線についてのルビーの透過率。緑から青にかけて2つの幅広い吸光帯があり、694nm という波長にも狭い吸光帯がある。後者はルビーレーザーの波長である。

透過率︵とうかりつ、英語: transmittance︶または透過度︵とうかど︶とは、光学および分光法において、特定の波長の入射光が試料を通過する割合である。

${\mathcal {T}}={I \over I_{0}}$${\mathcal {T}}={I \over I_{0}}$
ここで、$I_{0}$$I_{0}$ は入射光の放射発散度、I は試料を通過した光の放射発散度である。試料の透過率は百分率で示すこともある。

透過率は吸光度 Aと次の関係にある。

$A=-\log _{10}{\mathcal {T}}\ =-\log _{10}\left({I \over I_{0}}\right)$$A=-\log _{10}{\mathcal {T}}\ =-\log _{10}\left({I \over I_{0}}\right)$
ただし，透過率は表面における反射も含める︵後に記す外部透過率︶のに対し，吸光度は反射の影響を取り除いて吸収による透過率の減衰︵後に記す内部透過率︶のみを考えることが多い。

ランベルト・ベールの法則から、透過率は次のようにも表せる。

${\mathcal {T}}=e^{-\alpha \,x}$${\mathcal {T}}=e^{-\alpha \,x}$
ここで $\alpha$$\alpha$は吸収係数、$x$$x$ は経路長である。

光学材料では、表面︵界面︶で光が反射されるため、素材自体の透過率のことを内部透過率、界面をふくめた全体の透過率を外部透過率と呼ぶ。

参考文献

• 透過率 エコサーモコート

関連項目

• 吸光度
• 吸光 (absorption)
• 光学的深さ (optical depth)