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2012年1月5日 (木) 15:38時点における版
概説
登場背景
歴史
物理層およびデータリンク層
LocalTalk
EtherTalk
TokenTalk
TokenRingを用いたものをTokenTalkと称する。LLCによってAppleTalkのパケットをカプセル化するデータリンク層のプロトコルをTLAP (TokenTalk Link-Access Protocol)と呼ぶ。
FDDITalk
IRTalk
赤外線ポートを用いたものをIRTalkと称する。これはApple独自の赤外線ポートであり、以下のIrDAとは別である。
IrDA
最初にMacに搭載された赤外線通信であるIRTalkは独自の規格であったが、後により一般的なIrDAを用いてAppleTalkやTCP/IPを利用できるようになった。
IPTalk
IPTalkは特定の物理層を用いるものではない。IP上でAppleTalkのパケットをカプセル化するプロトコルである。すなわちAppleTalk over IPである。詳しくはIPTalkを参照。
無線LAN
電話回線
ARA (Apple Remote Access)やOpen Transportのためのソフトウェアをインストールすると、アナログ回線、ISDN等を問わず電話回線経由で遠隔地のMacとAppleTalkで接続することができた。このためのプロトコルとしては、ARAP (Apple Remote Access Protocol)とPPPの二種類がある。ARAPはApple独自のプロトコルである。PPPは元々NCP (Network Control Protocol)によってAppleTalkも使えるように設計されたプロトコルである。
各プロトコル
ユーザサイドから考えれば、ファイル共有のためのAFPと印刷のためのPAPが有名であるが、実際にはもっと多くのプロトコルの組み合わせで動作している。ネットワーク層(第3層)のDDPとAARPが動作すればAppleTalkの最低条件が整い、他のプロトコルはこれらの上で動作することになる。
AppleTalk Address Resolution Protocol
AARPはAppleTalkのノードアドレスと物理アドレスのマッピングを行なうネットワーク層(第3層)のプロトコルである。TCP/IPにおけるARPと同等である。
Datagram Delivery Protocol
DDPは最下位でデータグラムを配送するネットワーク層(第3層)のプロトコルである。TCP/IPにおけるIPに相当する。
Routing Table Maintenance Protocol
RTMPはDDPパケットのルーティングに用いられるトランスポート層(第4層)のプロトコルである。
AppleTalk Echo Protocol
AEPはDDP上でEchoを送受信するトランスポート層(第4層)のプトロコルである。TCP/IPではpingを用いたICMPのechoに近い。
Name Binding Protocol
NBPはAppleTalkの名前解決、すなわちノード名とアドレス名の解決やlookupを行なうトランスポート層(第4層)のプロトコルである。
Zone Information Protocol
ZIPはネットワークとAppleTalk Zoneのマッピング等を行なうセッション層(第5層)のプロトコルである。
AppleTalk Transaction Protocol
ATPはAppleTalkのトランザクションを実現するトランスポート層(第4層)プロトコルであり、DDP上に実装される。
Printer Access Protocol
PAPはプリンタ共有のためのセッション層(第5層)プロトコルであり、ATP上に実装される。AppleTalkプリンタは、すなわちPAPサーバとして動作している。
AppleTalk Session Protocol
ASPは高位のネットワークサービスを行なうセッション層(第5層)のプロトコルであり、ATP上に実装される。
AppleTalk Data Stream Protocol
ADSPはAppleTalkで全二重通信を実現するためのセッション層(第5層)のプロトコルである。
AppleTalk Filing Protocol
Appletalk Update-Based Routing Protocol
AURPはRFC1504で公開されたAppleTalkのルーティングをWANに拡張するためのトランスポート層(第4層)のプロトコルである。
MacIP Protocol
MacIPはAppleTalk上でIPのパケットをカプセル化するプロトコルである。すなわちIP over AppleTalkである。詳しくはMacIPを参照。
Timelord Protocol
Timelord Protocolは時刻合わせのプロトコルである。メルボルン大学で開発されたものであり、サーバソフトウェア「Timeload」にはMac OS用とCAP用がある。クライアントソフトウェアは「tardis」という。 仕様書は特に存在しないため、netatalkはCAP用Timeloadのソースをリバースエンジニアリングして実装を行なっている。 Mac OS 8.5以降はTCP/IPの時刻プロトコルであるNTPクライアント機能を実装しているため、Timelordの必要性は薄まっている。
OSI参照モデル
セレクタ
Mac OS 9までのアプリケーション「Chooser」、「セレクタ」やMac OS X v10.4までの「ネットワーク」では、他のノードを発見し選択することができるが、 これらが起動している間は常にネットワークへNBPによるブロードキャスト信号を流す。このため、開いたままにしておくとネットワークトラフィックの増加を招くので使用後はすぐに終了させたほうがよいとされた。
また、ネットワーク上の他のマシン(接続先のプラットフォームは問わない)を接続し、その内容を表示していると、「常にウィンドウ内容の変化を監視する」動作を行うMac OSの仕組みにより、ローカルディスクのみならずネットワーク上デバイスのウィンドウも逐一内容更新を行うため、やはりネットワークに負荷がかかった。
現在のBonjourでは、なるべくトラフィックを少なくする工夫がされている。
ルータ
TCP/IPとはプロトコルの構造が異なるため、遠隔地へ接続するためには専用のルータが必要になる。ルータを接続した際には「ゾーン名」の設定が必要になる(AppleTalkルータが存在する環境で「セレクタ」を開くと、画面左下に選択肢が現れる)。
他のOSでの利用
外部リンク
- Inside Macintosh:Networking
- Inside AppleTalk Second Edition (pdf)
- AppleTalk Filing Protocol Version 2.1 and 2.2 (pdf)
- RFC 1243 - AppleTalk Management Information Base
- RFC 1742 - AppleTalk Management Information Base II
- RFC 1378 - The PPP AppleTalk Control Protocol (ATCP)
- RFC 1504 - Appletalk Update-Based Routing Protocol: Enhanced Appletalk Routing
- System 7.x.x: AppleTalk and ADSP Versions
- 株式会社インテリジェントワークス/技術情報 - Apple Talkのプロトコル
- Internetworking Technology Handbook - Apple Talk - Cisco Systems
- Apple Talk Protocol suite
- CITES UIUCnet documentation: AppleTalk on the Urbana-Champaign Campus
- AppleTalk Directory & Informational Resource