eZ80
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概要
eZ80 は Z80 とバイナリ互換性があるが、3ステージのパイプラインを有しているため[1]、同じクロック周波数で約3倍の性能を発揮する。最大50MHzで駆動できるため、高速なメモリ︵命令フェッチにウェイトが発生しないレベル。150MHz に相当する高速なメモリ︶を接続すればZ80を150MHzで駆動したときと同程度の性能を発揮する。
メモリーモードが2つあり、それぞれZ80メモリーモードとADLモードと呼ばれる。ADLモードの時だけメモリ管理ユニットなしで最大16MBのメモリを直接扱える。そのため、ADLモードのときレジスタの多く︵HL、BC、DE、IX、IY、PC、SP︶は16ビットから24ビットに拡張される。ADLモードの時、Z80コードとの互換性はないが、MBASEレジスタを設定することによって16MBのメモリ空間の任意の位置︵ただし、64KBの倍数のアドレスしか指定できない︶にZ80コードの配置アドレスを指定することができる。それによって、メモリ空間にZ80とeZ80のコードを混在させることができる[1]。
メモリインタフェースはZ80と似ており、バス要求/ACKピンがあり、チップ選択ピンが4つ追加されている。オンチップでフラッシュメモリ︵最大256KB︶を搭載したバージョンや、オンチップで高速SRAM︵最大16KB︶を搭載したバージョンなどがある。ソフトウェアとしては、フリーなTCP/IPスタック、Xinuベースのオペレーティングシステム、リアルタイムカーネルなどがある。
eZ80Acclaim!
eZ80 をコアとしたASSP(Application Specific Standard Product)。最大128KBのフラッシュメモリと最大8KBのSRAMを備え、20MHzまでのクロック周波数で駆動できる。