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「XENIX」の版間の差分

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[[Image:Ms_xenix.png|thumb|250px|right|5.25インチ[[フロッピーディスク]]に収められたMicrosoft Xenix 1.00]]

[[Image:Ms_xenix.png|thumb|250px|right|5.25インチ[[フロッピーディスク]]に収められたMicrosoft Xenix 1.00]]

'''XENIX'''(ジーニックス・ゼニックス)とは、[[マイクロソフト]]によって開発された[[UNIX]]である。安価な[[マイクロコンピュータ]]で動作することから、[[1980年代]]半ばから[[1990年代]]初頭にかけて大きなシェアを誇った

'''XENIX'''(ジーニックス・ゼニックス)とは、[[マイクロソフト]]によって開発された[[UNIX]]である。



[[1981年]]の最初の発表時はVersion7ベース、後にSystem III、System Vに追随し、[[BSD]]由来の機能も積極的に実装した。[[AT&T]]からライセンスを受けた、世界最初の商業ベースのUNIXでもある。


[[1981]]Version7[[UNIX System III|System III]][[UNIX System V|System V]][[Berkeley Software Distribution|BSD]][[AT&T]]UNIX


[[仮想記憶]]すらもたない[[インテル]][[Intel 8086|8086]]、数メガ[[バイト (情報)|バイト]]の[[メモリ]]、[[ハードディスク]]無しという現在では考えられないミニマムな環境で動作することが可能だった。XENIXのライセンス自体も低価格で提供されたため、一万ドル以下でのシステム構築が可能であり、小規模向けUNIX[[サーバ]]、[[ワークステーション]]、[[MS-DOS]]の[[クロスコンパイラ|クロス開発環境]]、教育、ホビー、機器制御、などの分野で広く利用された。

[[仮想記憶]]すらもたない[[Intel 8086|8086]]、数メガ[[バイト (情報)|バイト]]の[[メモリ]]、[[ハードディスク]]無しという現在では考えられないミニマムな環境で動作することが可能だった。XENIXのライセンス自体も低価格で提供されたため、一万ドル以下でのシステム構築が可能であり、小規模向けUNIX[[サーバ]]、[[ワークステーション]]、[[MS-DOS]]の[[クロスコンパイラ|クロス開発環境]]、教育、ホビー、機器制御、などの分野で広く利用された。




[[|NEC]] [[PC-9800|PC-9801]]'''PC-UX'''XENIXCUI[[]]

[[|NEC]] [[PC-9800|PC-9801]]'''PC-UX'''XENIXCUI[[]][[]][[FM-16β]][[Intel 80286|80286]]XENIX


当時スーパーマイクロコンピュータと呼ばれた[[ザイログ]]Z8001、[[モトローラ]][[MC68000]]用のサポートも発表、販売されたが、商業的に成功することはできなかった。そのため、XENIXと言えば[[1983年]]に[[SCO]]によって8086シリーズに移植、販売されたものを指すのが一般的である。

当時スーパーマイクロコンピュータと呼ばれた[[ザイログ]][[Z8000|Z8001]]、[[モトローラ]][[MC68000]]用のサポートも発表、販売されたが、商業的に成功することはできなかった。そのため、XENIXと言えば[[1983年]]に[[SCO]]によって8086シリーズに移植、販売されたものを指すのが一般的である。



== その後のXENIX ==

== その後のXENIX ==

[[1984年]]、マイクロソフトは権利をSCOに移した。これは[[ハイエンド]]OSとしての[[OS/2]]への注力が決定したためと言われる。ただし、マイクロソフトは[[ビル・ゲイツ]]自らがSystem V準拠版の提供を発表するなど、その後も高い影響力を持ち続けた。

[[1984年]]、マイクロソフトは権利をSCOに移した。これは[[ハイエンド]]OSとしての[[OS/2]]への注力が決定したためと言われる。ただし、マイクロソフトは[[ビル・ゲイツ]]自らがSystem V準拠版の提供を発表するなど、その後も高い影響力を持ち続けた。




MS-DOS[[Microsoft Windows 95|Windows 95]]/[[Microsoft Windows 98|98]]/[[Microsoft Windows Me|Me]][[]]XENIX

MS-DOS[[Microsoft Windows 95|Windows 95]]/[[Microsoft Windows 98|98]]/[[Microsoft Windows Me|Me]][[]]XENIX


一方のSCOは長らく[[SCO UNIX]]ブランドで開発、販売を続け、今ではXENIXの面影はなくなったものの、いわゆる[[PC-UNIX]]の商業プロダクトの一つとして、[[SCO OpenServer]]ファミリを市販している


SCO[[OpenServer|SCO UNIX]]XENIX[[PC-UNIX]][[OpenServer]]


== 関連項目 ==

== 関連項目 ==

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{{マイクロソフト}}

{{マイクロソフト}}



{{Normdaten}}

[[Category:System V]]

[[Category:System V]]

[[Category:マイクロソフトのオペレーティングシステム]]

[[Category:マイクロソフトのオペレーティングシステム]]


2024年2月6日 (火) 00:50時点における最新版

Xenix
SCO Xenix System V boot-up screen.
開発者 マイクロソフト
OSの系統 UNIX
開発状況 Historic
ソースモデル クローズドソース
最新安定版 2.3.4 / 1989年 (35年前) (1989)
プラットフォーム PC/XT, x86, PDP-11, Z8001, 68k
カーネル種別 モノリシックカーネル
テンプレートを表示
5.25インチフロッピーディスクに収められたMicrosoft Xenix 1.00

XENIXUNIX

1981Version7System IIISystem VBSDAT&TUNIX

8086XENIXUNIXMS-DOS

NEC PC-9801PC-UXXENIXCUIFM-16β80286XENIX

Z8001MC68000XENIX1983SCO8086

XENIX[]


1984SCOOSOS/2System V

MS-DOSWindows 95/98/MeXENIX

SCOSCO UNIXXENIXPC-UNIXOpenServer

関連項目[編集]