「XENIX」の版間の差分
m →関連項目 |
InTheCastle (会話 | 投稿記録) System IIIに対し、内部リンクを設定。 |
||
(8人の利用者による、間の8版が非表示) | |||
1行目: | 1行目: | ||
{{Infobox_OS | |
{{Infobox_OS | |
||
name = Xenix | |
name = Xenix | |
||
|screenshot = |
|screenshot = SCO Xenix System V boot-up screen.png |
||
|caption = Xenix |
|caption = SCO Xenix System V boot-up screen. |
||
|developer = [[マイクロソフト]] | |
|developer = [[マイクロソフト]] | |
||
|family = [[UNIX]] | |
|family = [[UNIX]] | |
||
8行目: | 8行目: | ||
|working_state = Historic | |
|working_state = Historic | |
||
|latest_release_version = 2.3.4 | |
|latest_release_version = 2.3.4 | |
||
|latest_release_date = |
|latest_release_date = {{start date and age|1989}}| |
||
|supported_platforms = [[PC/XT]], [[x86]], [[PDP-11]], [[Z8001]], [[68k]] |
|||
|kernel_type = [[モノリシックカーネル]] | |
|kernel_type = [[モノリシックカーネル]] | |
||
|license = | |
|license = | |
||
14行目: | 15行目: | ||
}} |
}} |
||
[[Image:Ms_xenix.png|thumb|250px|right|5.25インチ[[フロッピーディスク]]に収められたMicrosoft Xenix 1.00]] |
[[Image:Ms_xenix.png|thumb|250px|right|5.25インチ[[フロッピーディスク]]に収められたMicrosoft Xenix 1.00]] |
||
'''XENIX'''(ジーニックス・ゼニックス)とは、[[マイクロソフト]]によって開発された[[UNIX]]である |
'''XENIX'''(ジーニックス・ゼニックス)とは、[[マイクロソフト]]によって開発された[[UNIX]]である。 |
||
[[1981年]]の最初の発表時はVersion7ベース、後にSystem III、System Vに追随し、[[BSD]]由来の機能も積極的に実装した。[[AT&T]]からライセンスを受けた、世界最初の商業ベースのUNIXでもある。 |
[[1981年]]の最初の発表時はVersion7ベース、後に[[UNIX System III|System III]]、[[UNIX System V|System V]]に追随し、[[Berkeley Software Distribution|BSD]]由来の機能も積極的に実装した。[[AT&T]]からライセンスを受けた、世界最初の商業ベースのUNIXでもある。
|
||
[[仮想記憶]]すらもたない |
[[仮想記憶]]すらもたない[[Intel 8086|8086]]、数メガ[[バイト (情報)|バイト]]の[[メモリ]]、[[ハードディスク]]無しという現在では考えられないミニマムな環境で動作することが可能だった。XENIXのライセンス自体も低価格で提供されたため、一万ドル以下でのシステム構築が可能であり、小規模向けUNIX[[サーバ]]、[[ワークステーション]]、[[MS-DOS]]の[[クロスコンパイラ|クロス開発環境]]、教育、ホビー、機器制御、などの分野で広く利用された。 |
||
日本でも、[[日本電気|NEC]]が当時国内で主流だった [[PC-9800シリーズ|PC-9801]]用に移植した'''PC-UX'''が市販された。この日本語版XENIXは、CUI[[コンソール]]において標準で日本語の表示及び入力に対応しているのが特徴である。
|
日本でも、[[日本電気|NEC]]が当時国内で主流だった [[PC-9800シリーズ|PC-9801]]用に移植した'''PC-UX'''が市販された。この日本語版XENIXは、CUI[[コンソール]]において標準で日本語の表示及び入力に対応しているのが特徴である。また[[富士通]]の[[FM-16β]]︵[[Intel 80286|80286]]モデル︶などにも日本語XENIXが提供されている。
|
||
当時スーパーマイクロコンピュータと呼ばれた[[ザイログ]]Z8001、[[モトローラ]][[MC68000]]用のサポートも発表、販売されたが、商業的に成功することはできなかった。そのため、XENIXと言えば[[1983年]]に[[SCO]]によって8086シリーズに移植、販売されたものを指すのが一般的である。 |
当時スーパーマイクロコンピュータと呼ばれた[[ザイログ]][[Z8000|Z8001]]、[[モトローラ]][[MC68000]]用のサポートも発表、販売されたが、商業的に成功することはできなかった。そのため、XENIXと言えば[[1983年]]に[[SCO]]によって8086シリーズに移植、販売されたものを指すのが一般的である。 |
||
== その後のXENIX == |
== その後のXENIX == |
||
[[1984年]]、マイクロソフトは権利をSCOに移した。これは[[ハイエンド]]OSとしての[[OS/2]]への注力が決定したためと言われる。ただし、マイクロソフトは[[ビル・ゲイツ]]自らがSystem V準拠版の提供を発表するなど、その後も高い影響力を持ち続けた。 |
[[1984年]]、マイクロソフトは権利をSCOに移した。これは[[ハイエンド]]OSとしての[[OS/2]]への注力が決定したためと言われる。ただし、マイクロソフトは[[ビル・ゲイツ]]自らがSystem V準拠版の提供を発表するなど、その後も高い影響力を持ち続けた。 |
||
MS-DOS、および[[Microsoft Windows 95|Windows 95]]/[[Microsoft Windows 98|98]]/[[Microsoft Windows Me|Me]]の[[カーネル]]にはXENIX互換のシステムコールが残されている。
|
|||
一方のSCOは長らく[[SCO UNIX]]ブランドで開発、販売を続け、今ではXENIXの面影はなくなったものの、いわゆる[[PC-UNIX]]の商業プロダクトの一つとして、[[ |
一方のSCOは長らく[[OpenServer|SCO UNIX]]ブランドで開発、販売を続け、今ではXENIXの面影はなくなったものの、いわゆる[[PC-UNIX]]の商業プロダクトの一つとして、[[OpenServer]]ファミリを市販した。
|
||
== 関連項目 == |
== 関連項目 == |
||
38行目: | 39行目: | ||
{{マイクロソフト}} |
{{マイクロソフト}} |
||
{{Normdaten}} |
|||
[[Category:System V]] |
[[Category:System V]] |
||
[[Category:マイクロソフトのオペレーティングシステム]] |
[[Category:マイクロソフトのオペレーティングシステム]] |
2024年2月6日 (火) 00:50時点における最新版
![]() SCO Xenix System V boot-up screen. | |
開発者 | マイクロソフト |
---|---|
OSの系統 | UNIX |
開発状況 | Historic |
ソースモデル | クローズドソース |
最新安定版 | 2.3.4 / 1989年 |
プラットフォーム | PC/XT, x86, PDP-11, Z8001, 68k |
カーネル種別 | モノリシックカーネル |
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/e/e9/Ms_xenix.png/250px-Ms_xenix.png)