黒曜石

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アメリカ合衆国オレゴン州レイク郡で採取された黒曜石

obsidian[1]

目次

[編集] 成分・種類

化学組成上は流紋岩(まれにデイサイト)で、石基はほぼガラス質で少量の斑晶を含むことがある。流紋岩質マグマが水中などの特殊な条件下で噴出することで生じると考えられている。同じくガラス質で丸い割れ目の多数あるものはパーライト(真珠岩)という。 二酸化珪素が約70~80%で酸化アルミニウムが10%強、その他に酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化鉄、酸化カルシウム等を含む。外縁部と内側では構造が異なる。また、内部に結晶が認められるものもある。

黒曜石のモース硬度は 5。比重は 2.339 - 2.527。水を 1 - 2% 含む。 石言葉は、摩訶不思議。

[編集] 性質・特徴

米国カリフォルニア州のObsidian Dome
採掘坑遺跡がある高原山・剣ヶ峰(画像中央山頂)

使使3

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70[2]宿[3]



2

日本最古と推定される黒曜石採掘坑遺跡がある高原山
  • 栃木県北部にある活火山高原山を構成する一峰である剣ヶ峰が原産の黒曜石を使用した石器矢板市より200km以上離れた静岡県三島市長野県信濃町の遺跡で発見され研究が進められている。産出時期は古いものでは石器の特長より今から約3万5千年前の後期旧石器時代と考えられており、その採掘坑遺跡(高原山黒曜石原産地遺跡群)は日本最古のものと推定されている。氷河期の寒冷な時期に人が近付き難い当時の北関東の森林限界を400mも超える標高1,500m近い高地[4]で採掘されたことや、従来の石器時代の概念を覆すような活動・交易範囲の広さ、遺跡発掘により効率的な作業を行っていたこと等が分かってきて注目が集まっている。またこの新しい発見により日本人の起源、人類の進化をたどる手掛かりになるという研究者の発言も報道もされている[5][6][7]
  • 黒曜石は流紋岩が噴出した所に見られ、世界ではアルメニア、カナダ、チリ、ギリシャ、アイスランド、アルゼンチン、イタリア、ケニア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、スコットランド、米国などで知られる。米国ではカスケード山脈のニューベリー火山やメディシン・レイク火山、カリフォルニア州シエラネバダ山脈のイニョ火口、イエローストーン国立公園ほか数多く分布する。
国別黒曜石原産地数(国際黒曜石学会サイトの原産地カタログによる)


[編集] 用途

上述の通り、石器時代において、その切れ味の良さから石器素材として広く使われた。刃物として使える鋭さを持つ黒曜石は、金属器を持たない民にとって重要な資源であった。現にヨーロッパ人の来訪まで鉄を持たずに文明を発展させた南アメリカは、15世紀頃まで黒曜石を使用していた。メキシコのアステカ文明などではマカナなどの武器を作り、人身御供で生贄の身体に使う祭祀用メスもつくっていた。一説にはアステカが強大な軍事力で周辺部族を征服し帝国を作れたのは、この黒曜石の鉱脈を豊富に掌握していたからだともいう。

現代でも実用に供されている。その切れ味の良さから、海外では眼球/心臓/神経等の手術でメス剃刀として使われることがある。また、黒曜石を1000℃で加熱すると、含有された水分が発泡してパーライトとなる。白色粒状で軽石状で多孔質であることから、土壌改良剤などとして用いられる。

様々な色の混じった美しいものは、研磨されて装飾品や宝飾品として用いられている。

サウジアラビア・メッカにあるカーバ神殿黒石は古くは隕石などと言われてきたが、黒曜石と判明している。

[編集] 黒曜石か黒耀石か

石とも黒耀石とも表記される場合がある。「耀」の字が常用漢字外であるため、慣用的に黒曜石と表記したと言われることがあるが、常用漢字の制定以前から黒曜石の表記はあった。安永2年(1773年)に初めて黒曜石を取り上げた木内重暁の『雲根誌』では黒曜石としており、Obsidian の訳語として採用した和田維四郎も黒曜石としている。黒耀石という用字が現れるのはおそらく太平洋戦争後で、藤森栄一など考古学者の一部が好んで用いる[8]

[編集] 脚注

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[編集] 参考文献

  • 堤隆『黒曜石 3万年の旅』、日本放送出版協会、2004年。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク