No.50213

作品名:狩太農場の解放
作品名読み:かりぶとのうじょうのかいほう
著者名: 有島 武郎 


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分類:NDC 611 914
初出:「小樽新聞」1923(大正12)年520日、21日(9817号、9818号)
作品について: 有島武郎は大正11(1922)年7月、北海道ニセコ町(旧狩太村)に所有していた農地を小作人に無償で与える農場解放宣言を行った。
 当時は地主が農地を所有し、小作人が耕作をして小作料を地主に支払うという制度であった。
 武郎は、父・有島武の入手した農地を自分が所有することとなり、自分自身が地主となって搾取する側に立つことに苦しんでいた。搾取する立場に甘んじることは、自らの良心にかけて断じてできない、と信念の人・有島武郎は、農場解放を行ったのだ。
 この試みは決して成功裡に終わったわけではなかったが、戦後の農地解放にいわば先駆ける形で有島武郎が農場を解放したことは、評価されてしかるべきであろう。有島自身がこの文章の中で「私の土地解放は時代の思想に伴つて行つたもので将来漸次土地が解放される前兆とも見るべき」と述べており、時代を見つめる有島の確かな眼をうかがうことができる。
文字遣い種別:新字旧仮名
備考:

分類:著者
作家名:有島 武郎
作家名読み:ありしま たけお
ローマ字表記:Arishima, Takeo
生年:1878-03-04
没年:1923-06-09
人物について:1878年34日、東京小石川水道町に生まれる。東北帝大農科大学で教鞭を執るかたわら、1910年「白樺」に同人として参加。『かんかん虫』『在る女のグリンプス』などを発表する。1916年、結核を病んでいた妻が死に、さらに父が亡くなったことから教鞭を辞し、本格的に文学生活に入る。『或る女』『カインの末裔』『生れ出づる悩み』などが代表作。1923年69日、人妻の波多野秋子と軽井沢の別荘浄月庵にて情死。
wikipediaアイコン有島武郎

底本:有島武郎全集第九卷
出版社:筑摩書房
初版発行日:1981(昭和56)年430
入力に使用:2002(平成14)年210日初版第3
校正に使用:1981(昭和56)年430日初版 

入力:mono
校正:染川隆俊

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