First updated 09/24/2003
Last updated 04/08/2024
渋谷栄一翻字(C)
若 紫
︽翻刻資料︾
凡例
1 底本には、大橋寛治氏蔵本﹃源氏物語 奥入﹄︵複刻日本古典文学館 昭和46年10月︶を使用し、自筆本の欠脱は、高野本︵大東急記念文庫善本叢刊中古中世篇第1巻物語 平成19年2月︶により、また判読不明箇所等は、池田亀鑑﹃源氏物語大成﹄巻七﹁研究資料篇﹂所収の﹁奥入︵第二次︶定家自筆本﹂を参照し、漢字仮名字母翻字法によって翻字した︵翻刻資料の凡例を参照︶。ただし、巻尾本文は省略した。
2 頁数は、池田亀鑑﹃源氏物語大成﹄巻七﹁研究資料篇﹂に従って、復元した﹁自筆本奥入﹂の頁数となっている。
3 青表紙本﹁源氏物語﹂の﹁奥入・付箋﹂に見られる注記には、その注記番号を付けた。
4 行間書き入れ及び割注等は︹ ︺で記した。改行は/で記した。朱書は、その語句の冒頭に︵朱︶と記した。
5 墨筆による末尾本文の削除符号や朱筆による掛点符号は、それぞれ︵墨︶\、︵朱︶\と記した。
6 私による注記や定家自筆本、明融臨模本、大島本等において、奥入また付箋に引用されている注釈は︵ ︶で記した。
7 本文の校訂記号は次の通りである。
$︵ミセケチ︶・#︵抹消︶・+︵補入︶・&︵ナゾリ︶・=︵併記︶・△︵不明文字︶
︵ ︶の前の文字と︵ ︶内の記号の前の文字は訂正前の本文を表し、記号の後の文字はその訂正後の本文を表す。
8 訓点や送り仮名は︿ ﹀で記した。
9 作字した文字は[ ]で記した。
10 各丁の終わりには﹂の印と丁数とその表︵オ︶裏︵ウ︶を記した。
11 奥入01〜04、06〜07、09〜10は藤原伊行﹁源氏釈﹂からの引用。05・08・11〜14が定家の書き加えた注釈であるが、未勘のままもある。
若紫︵後書加︶
01 あ満のすむそ2この見るめも者つ可しく
いそ2尓お1い多るわ可めをそ2可る︵大島本奥入01︶
02 従冥入於冥 法華経︵大島本奥入02︶
03 可川良支乃 天良乃末戸名留や
止与良乃天良乃 尓之奈留や 江の波
為尓 之良太万之川久や 末之良た万
し徒くやをしもともをし可してハく尓そ2
さ可え2むや 和以戸良曽と美せ牟や
おゝ之とゝと之屯止おゝ之屯止止屯止︵この行、継紙上の後補筆 大島本奥入03︶﹂︵13ウ︶
04 君をい可てお1も1者む人尓わすら2せて︵この行、継紙上の後補筆︶
と者ぬ者つらき物としら2せむ
05 いのち多尓心尓可な2ふ物な2ら2ハな尓可ハ人
をうら2みしもせむ
︹不可用︺︵頭注︶
06 ︵朱︶\すミそ2めのくら2ふの山尓いる人者︵=も︶
︵朱︶非此哥 多とる〳〵そ2かへるへらなる︹心玄隔/此哥ハ/鞍馬山也/非此事︺︵脚注︶
︹上句/此哥/如何︺︵頭注︶︵大島本奥入04︶
07 ︵墨︶\み那といりのあしわけをふねさハりおほミ
おな2し人尓やこひむと思し︵大島本奥入05︶
08 人しれす身者いそ2けとも年をへて
な2とこえ2可多きあふさ可のせき︵大島本奥入06︶
09 ︵墨線で﹁あしわかの﹂歌と結ぶ︶風俗常陸哥
ひ多ち尓ハ田をこそ2つくれ田礼をかねやま乎
こえ野をもこえ君かあ万多き万せる︵大島本奥入07︶
10 志ら2ねともむさしのといへ者可こ多れぬ
よしやそ2こそ2ハむら2さきのゆへ﹂︵14オ︶
11 ︵墨線で﹁風俗常陸哥﹂と結ぶ︶あしわ可の浦尓きよする白浪の
志ら2しな2君者我お1もふとも
︹未勘︺︵頭注︶
12 な1そ2こひさらむ
︵2行分空白︶
13 くら2ふの山
定有證哥歟未勘
︵朱線で﹁末摘花﹂巻の﹁伊毛可々度﹂が入る記し有り︶
14 ち者やふる神のい可きもこゆる身ハ
くさのとさし尓な尓可さハら2む﹂︵14ウ︶