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定価2,860円(本体2,600円)
発売日2020年8月22日
ISBN978-4-7917-7302-2
著者自らが深く愛した、珠玉の未邦訳短篇集
とある海辺の町を舞台に、複数の語りを通して一人の女性の姿を描きだす﹁夢に遊ぶ者たち﹂、架空の未来史︿ハイニッシュ・サイクル﹀の1ピースをなす﹁背き続けて﹂、勤勉な使用人に主人が与えた意外な試練の顛末を描く、生前最後に発表された短篇﹁水甕﹂――。SF・ファンタジーの枠組みを軽やかに超える、ル=グウィンの知られざる魅力に満ちた11篇。
﹇目次﹈
現想篇――地上のどこか
ホースキャンプ
迷い子たち
文字列
夢に遊ぶ者たち
手、カップ、貝殻
オレゴン州イーサ
四時半
幻実篇―外宇宙・内なる地
背き続けて
狼藉者
あえて名を解く
水甕
訳者解題
﹇著者﹈アーシュラ・K・ル=グウィン ︵Ursula K. Le Guin︶
1929年カリフォルニア州バークレー生まれ。オレゴン州ポートランドに長く暮らし、SF・ファンタジー小説を中心に詩や評論、エッセイに至るまで、生涯にわたり多様で旺盛な創作活動を続けた。代表作としてはヒューゴー賞とネビュラ賞の二冠に輝いた﹃闇の左手﹄︵早川書房︶のほか、﹁ゲド戦記﹂シリーズ︵岩波書店︶、﹁空飛び猫﹂シリーズ︵講談社︶、﹁西のはての年代記﹂三部作︵河出書房新社︶などがある。2018年没。
﹇訳者﹈大久保ゆう︵おおくぼ・ゆう︶
翻訳家・翻訳研究者。主な訳書にE・ホーク﹃騎士の掟﹄︵パンローリング︶ほか。
﹇訳者﹈小磯洋光︵こいそ・ひろみつ︶
翻訳家。主な訳書にT・コール﹃オープン・シティ﹄︵新潮社︶ほか。
﹇訳者﹈中村仁美︵なかむら・ひとみ︶
立命館大学文学部国際文化学域准教授。主に二〇世紀以降のアイルランド文学を研究。