恋をしに行く 坂口安吾

 今日は、坂口安吾の「恋をしに行く」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 清楚な雰囲気がありながら妖しい噂があまたにある信子に恋をした、主人公の谷村は、友人の藤子の痛烈な批難を聞き入れつつも、この危険な恋愛に乗りだしてゆく様が描かれます。破綻した男女の人間関係が滔滔と語られてゆく……大時代的な描写に、なんだかまどってしまう恋愛劇の作品でした。
 「悲しい」という言葉が6回ほど記されるのですが、その畳句の置き方になにか独特なリズムを感じる小説でした。前半は大時代的な悲恋の描写にガッカリする小説なんですが、後半に差しかかると坂口安吾の筆致の迫力に魅了される文学作品に思いました。
 

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