小犬 鈴木三重吉

 今日は、鈴木三重吉の「小犬」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 この童話の主人公であるおばあさんは、泥棒に入られたあとに、番犬として犬を飼いたいと思っていたんです。ところが犬を飼うのにはたくさんのお金が必要で、困ってしまって、犬を捨てることにしてしまった。童話に対して、現代法律と照らし合わせてツッコミを入れるというのはとにかく非文学的だと思うんですけど、今の時代は、ペットを捨てたり害を与えたりするのは違法なんです。おばあさんは、小犬を無碍に捨てるのは忍びなく、奇妙なことになってゆく……。作中に登場する「犬の捨て場」という表記を読んで、現代ではこの問題はいったいどのようになっているのか調べてみると、ほんの10年前と今とで、ずいぶん状況は変わっていると知りました。2010年と2020年で比較してみて、動物愛護管理法による殺処分もかなり減って十分の一以下になっているようです。犬と人間との関係性もほんの短い期間で、ずいぶん変化している。
 いまと百年前とでは法律も違うし、体格も違うし、どうも犬の生き方もぜんぜんちがう。ぼくは古くさい性格の犬をずいぶん昔に飼っていたんですけど、飼い主に対して咆えつづけて突撃してきて怪我寸前の悪さをするとか、お腹が空いたらもうとんでもなく騒ぐとか、散歩をしていてもぜったいに並んで歩こうとしないで綱引き合戦をえんえんやっているとか、大事なマンガをグチャグチャにかみ散らかして嬉しそうにシッポをふっているとか、強そうな植木職人にはしっぽを巻いて逃げるとか、番犬とか愛玩という言葉とは、まったく関係ない犬の人生を歩んでいたのを、思いだしました。
   

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