新郎 太宰治

 今日は、太宰治の「新郎」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 太宰治は自身を主人公にして短編を描くことが多い作家だと思うのですが、今回は作中に自己の名である「太宰治」と明記しているのですが、その太宰治は、なぜだか学校の先生をしているのでした。現実の太宰治は先生をしていなくて、それから新聞社への就職に失敗をして、大学も授業に出ておらず卒業に失敗しており、戦中戦後すぐの当時の原稿料は少なかった、というように思います。作中で、家族と仲睦まじく食事をする場面で、食料不足におちいっている世相が描きだされます。
太宰治はこう書いていました。「まずしいものを褒めるのは、いい気持だ。」
 存在しない学校に通って、居ないはずの教え子と話しあい、「古風な馬車」を三鷹駅で見かけてこれに乗って、遠い銀座までゆくことを夢想する、太宰治の短編小説でした。
 

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