道理の前で フランツ・カフカ

 今日は、フランツ・カフカの「道理の前で」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。

 道理の前でひとりの門番が立っている。
 その門番の方へ、へき地からひとりの男がやってきて、道理の中へ入りたいと言う。
 しかし門番は言う。
 今は入っていいと言えない、と。
 

縦書き文庫の装画

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(総ページ数/約10頁 ロード時間/約5秒)
 
追記  これは……カフカの代表作で。世界のさまざまな不条理芸術に影響を与えた……再読してみてもなんだかすごい、珠玉の文学でした。ほぼ数ページで完結する、おどろくほど短い作品です。

※以下は物語の結末を含みます。クリックで表示されます。

 「どういうわけで、長年にわたって、わたし以外に誰も、入ってよいかと聞きに来ないままだったのだ?」「ここでは、他の誰も、入ってよいなどとは言われん。なぜなら、この入り口はただお前のためだけに用意されたものだからだ。おれはもう行く、だからこれを閉めるぞ。」という記載は、カフカの文学世界そのものをも意味しているのでは、というように思えました。カフカだけがそれを認識していて誰も読まなかった物語は、氏の脳内におおく存在していたのだ、と思いました。次の門番や、3番目の門番、その次の門番……というのが描かれた、カフカ直筆の原稿がどこかに眠っていたりは、しないのだろうかと思いました。