ひとの不幸をともにかなしむ 吉野秀雄

 今日は、吉野秀雄の「ひとの不幸をともにかなしむ」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 道元と良寛を研究した作家の吉野秀雄の、掌編を読んでみました。
「ひとの幸福をともによろこび/ひとの不幸をともにかなしむ」ということを書いた作品です。吉野秀雄氏は仏教を学びながら、この考えに至ったそうです。
 本文とはまた異なる本ですが、使徒パウロによる「ローマの信徒への手紙」12-15には「だれかが幸せで喜んでいる時には、いっしょに喜んであげなさい。悲しんでいる人がいたら、いっしょに悲しんであげなさい。」ということが記されていました。
 

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追記   吉野秀雄氏は、このように他者を重んじて生きることは難しい、ということを後半に記していました。近代文学にもたしか、このことを書いた人が居たはずだと思って調べてみました。宮沢賢治は「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない/自我の意識は個人から集団社会宇宙と次第に進化する/この方向は古い聖者の踏みまた教へた道ではないか/新たな時代は世界が一の意識になり生物となる方向にある/正しく強く生きるとは銀河系を自らの中に意識してこれに応じて行くことである/われらは世界のまことの幸福を索ねよう 求道すでに道である」と農民芸術概論に記していました。