一週一夜物語 小栗虫太郎

 今日は、小栗虫太郎の「一週一夜物語」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これはある若者が、大商人ジェソップ氏に連れられて、仕事でインドを訪れたときに知り合った「チャンドさん」という、りりしい青年とミス・ヘミングウェーという美少女。この2人の物語でした。終盤の描写は、かの有名な『千夜一夜物語』に匹敵する……かのような、小栗虫太郎の怪作なのでは、と思いました。
 

縦書き文庫の装画

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(総ページ数/約10頁 ロード時間/約5秒)
  
追記  作中でインドのガンディーのことが少しだけ取り上げられていました。
 

※以下は物語の結末を含みます。クリックで表示されます。

ラム・チャンドの直面した浴室での神秘的な体験と、ミス・ヘミングウェーへの恋心の描写が精妙に思いました。気品あふれる青年の、挫折の瞬間を妖艶に描き出した、なんだかすごい恋愛小説でした。悲恋の物語なのですが、少女が大人になる寸前にもつ妖しさを、みごとに描き出した傑作なのでは……と思いました。実際にはなんの犯罪性も無く、何も起きていないはずなのですが、女性が、気に入った男を嫐ものにする場面が衝撃でした。現代ならもっと派手な事件性のある場面を描くのだと思うのですが、100年前の近代作品では控えめな表現になっているのが、かえって迫力のある描写になっているのではと思いました。

追記2 現在、電子書籍のバージョンアップ改良版を制作中で、更新がすこしだけ、とどこおっております。また現在、古いPCをついに使用終了して最新版の機材を使用開始したため、このため、更新がすこしだけ、とどこおっております。