人生三つの愉しみ 坂口安吾

 今日は、坂口安吾の「人生三つの愉しみ」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 大酒飲みの坂口安吾が、禁酒と酩酊について書いた随筆なんです。けっきょく禁酒できるかどうかは、本人が酒を減らす意識があるかどうかだけが重要なんだそうです。ぼくは禁煙だけは実現したことがあるんですが、禁煙中にガムを食べすぎて奥歯が虫歯になって壊れて、それから甘いものと煙草が嫌いになって痩せすぎた、という経験があります。
 医者の本を読むと、酒に強い人が禁酒してもあんまり意味が無い、酒を飲めない人が上司から無理やり飲まされるのだけは辞めたほうが良い、みたいなことが書いてありました。
 ローマ帝国の風呂は、快楽と共にあった、帝国の滅びと共に、ヨーロッパの大風呂は減退していった、という話しがおもしろかったです。楽しい酒なら辞めなくていい、楽しくない行為だけは減らしたら良い、というようなことも書いていて、坂口安吾の説く幸福論としても読める本でした。
  

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