今日は、アルチバシェッフ・ミハイル・ペトローヴィチの「死」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
紳士的ではあるが人を小馬鹿にしたようなことばかり考えている医師ソロドフニコフは、街で妙な男と出会います。見習士官ゴロロボフは、なんだか奇怪な考えに取り憑かれていて、ある日とつぜん、医学士を目の前にして、死について語りはじめるのでした。ゴロロボフはどうも、死の妄念に取り憑かれている。医学者は彼を観察するのですが……やはり妙なことばかり言うと思ったら、しばらくしてゴロロボフは死んでしまう。文学に描きだされる死の描写が印象に残る、哲学的な小説でした。
ゴロロボフの狂った考えに引っぱられて、医学士は夢魔の中で、蛆や暗黒や絶望に包まれてゆき、異様な感覚に陥ってゆく、その描写が恐ろしかったです。
アルツィバーシェフの書き記す「空虚な言語」あるいは「死は天則ですからね」という一文が印象に残りました。
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