今日は、坂口安吾の「精神病覚え書」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
戦後3年以上経った安吾の随筆で、自身の病状や、入院していた病院でまのあたりにした患者たちのことを克明に記しています。
「精神病院の患者は自らに科するに酷であり、むしろ一般人よりも犯罪に縁が遠い、と僕は思った。」そうして「自らの動物性と最も闘い、あるいは闘い破れた者が精神病者であるかも知れないが、自らに課する戒律と他人に対する尊敬を持つものが、精神病者の一特質であることは忘るべきではない。」という記載が印象に残りました。
退院の翌日に書いた作品ですので、生々しい記載ですし、犯罪がばっこする都市を思い描いていて不気味さもあり、なんだかすごい迫力でした。ドキュメンタリー映像を見ているような、克明な筆致の随想でした。
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