惑い(4) 伊藤野枝

 今日は、伊藤野枝の「惑い」その4を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 第四章では、諦めに関する議論が主人公逸子と作者伊藤野枝によって展開されます。旧家の取り決めた人生以上に、知的で豊かな人生を歩みたいということで、彼女は古里から出奔した。穴蔵から抜け出せたとおもったらこんどはよりいっそう狭い穴蔵に閉じ込められてしまったような、閉塞感が逸子をおおっている。
 ようするに今の逸子は「引っ越しを失敗しちゃった人」みたいになっているんだなあと、思いました。ひとたび出奔すると、もう出奔できない……。引っ越そう、という思いつきはみごとだった。けれども引っ越し先を間違えて、もともとよりも暮らしが悪くなってしまった、じゃあどうするか、という感じです。
 逸子の状況では、新しい展開をしようと思ったら、残された家族はどうにも不幸になりそうなんです。逸子にとっては、新しい恋愛と現状打破の二つは組み合わさって展開してきているんです。ダイナミックなんです。話自体は貧しさと労苦について同じように何度も記されていて地味なんですけれども、逸子の考えは革命的なんです。逸子は新しい生活について考えています。
  

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