細雪(61)谷崎潤一郎

 今日は、谷崎潤一郎の「細雪」その61を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 妙子(こいさん)が、どうやって独立をするのか、というのがこのところの要点になっていました。そのためにヨーロッパ行きまで計画をしていたのですが、これは時世が影響して立ち消えとなりました。こんどは関東でより確実な、裁縫や人形作りの仕事を実現するために、とにかく東京で状況を探ることになった。まあ、姉の鶴子の家があって、仲の良い雪子も東京にいるわけだし、仕事も順調なので、それほど不安な旅路というわけでは無いようです。ただ、姉の鶴子の人生論や仕事論と、妙子の人生はかなり相違がありすぎるので、どうなるのかまったく分からない状態なのでした。
 それで、妙子の仕事の計画が、鶴子に伝えられるのですが、資金的な援助もしてくれそうで、良い感じに妙子の主張が通ったようなのでした。
 銀座でお茶をして、日比谷で映画を見るといった、東京での観光気分での遊興がいくつか記されている章でした。
 

0000 - 細雪(61)谷崎潤一郎

装画をクリックするか、ここから全文を読む。 (使い方はこちら) (無料オーディオブックの解説)
(総ページ数/約20頁 ロード時間/約3秒)
当サイトでは『細雪 中巻一』を通し番号で『細雪 三十』と記載しています。『中巻三十五』は通し番号で『六十四』と表記しています。
「細雪」の上中下巻、全巻を読む。(原稿用紙換算1683枚)
谷崎潤一郎『卍』を全文読む。 『陰翳礼賛』を読む。
  
■登場人物
蒔岡4姉妹 鶴子(長女)・幸子(娘は悦ちゃん)・雪子(きやんちゃん)・妙子(こいさん)