論語物語(14) 下村湖人

 今日は、下村湖人の「論語物語」その14を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 今回は仲弓という人物が登場します。孔子は弟子にたいして厳しいのですが、仲弓に対しては妙に褒めつづけるんです。いったいどういうことか、と本人も謎を感じている。孔子が仲弓を誉めそやすので、弟子たちは強い嫉妬心を抱いて陰口が増してゆき、いざこざが起きます。怨みや嫉妬が生じるのは「何といっても自分を愛し過ぎることにある」という指摘があってたしかにその通りだと思うんですけど、これが「悪の根源」なんだと、孔子が考えるのにはギョッとしました。
 老子は「曲なれば則ち全し」と「曲がりくねった木は使い道が無いのでかえって人生をまっとうできる」という話しをしているんですけれども、これがなんだか、孔子の話を読んでいると妙に思いうかぶんです。孔子は老子と深く関わっていて、老子の教えを受けていたと史記に記されているんです(史実としては老子と孔子は生きた時代が1世紀くらいズレているんですけど)。今回も、むつかしい話しでした。
 

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