予謀殺人 オースティン・フリーマン

 今日は、リチャード・オースティン・フリーマンの「予謀殺人」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これは古典的な推理小説で、叙述トリックは存在しないんですが、理詰めで犯人を推論してゆくという物語でした。
 犯行の動機と場面描写が納得のゆく内容でした。こういう事件と捜査は、いろんなところで繰り返し起きてきたんだろうなあと思いました。物語の序盤……犯人のペンベリーは若いころから犯罪者で、いちど犯罪を辞めて商売で大成功して里帰りするんです。この男のもとに軽率な脅迫者がやってきて……。つづきは本文をご覧ください。
  

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(総ページ数/約10頁 ロード時間/約3秒)
 
追記 ここからはネタバレなので、未読のかたは本文を先に読んでみてください。犯行現場と遺体の目撃者と、隠れ蓑に使った木と、犯人の匂いをしらべる警察犬の場面の描写に迫力がありました。濡れ衣で捕まった警察官エリスの冤罪をはらすんですけど、推理の中心には、細工された二本のナイフと、匂いと捜査を攪乱する動物の血や「じゃこうの香水」というのが、ありました。犯人の奸計がすみずみまで暴かれるのが印象に残りました。現実にはもっと泥くさい聞き込み捜査でなんとか冤罪が晴れるのでは、とか思うんですが。最後の最後の、犯人のその後のありかたの描写が、なんともかっこいい小説でした。さいきんhuluで「刑事コロンボ」を見ていて、オチが分かりきっている話でもじゅうぶん楽しめることがあるんだなあとか、思いました。