千艘や万艘
東北では正月の春田打ち、または田植と称する行事が、土地によっては今もまだ少年少女の領分である。
といったり、または、
などといって、彼ら自身もなんのことだか知らずに、ただまわってあるけば
これと似よった例は四国の
もとよりこの変化は近ごろのものではない。東京などでもまだ江戸といった昔、町の子どもが数人で小さな船の形をしたものをかかえ、商家の店さきに来て入船の祝言を
千ぞや万ぞ お船はぎっちらこ
などと唱えているのが、やはり古い文句の記憶であり、幼い者がそれを楽しんでいるのも、
〔つづく〕
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