国語と子ども
年をとった者に子どもの話をさせると、どうしても懐旧味ばかりが多くなる。もう全体を説き尽くせないことがわかったから、
いわゆる児童文化は孤立した別個の文化ではない。国にそのような離れ離れのものが、並び存するわけがないとすると、単に一国一時代の文化相が児童を通して
どうしてこのように無心な者の言葉が、聴けば身に
大わた来い/\まゝ食わしょ
まアまがいやなら
という歌を
ひいひいたもれ
火が無い無いと
この山越して
この田へおりて
などと歌ってきかせているのも、単なる昔なつかしの情を
ひいころ火ころ
火は無い無いぞ
おばたの下で
というような歌がある。東京では年少の者を
〔つづく〕
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