ネンガラの鉤
念木・念棒の問題についても、二十何通の通信を私は受取っている。遊びの方式はどこの土地もほぼ一様で、ただ細かな規則に少しずつの差異がある。名称は隣どうしの村々でもちがっていて、しかも不思議に遠い地方との一致が認められる。あまり数が多いので私も全部は列記しなかったが、やはり一ばん多いのはネンで、その中でもネンガラ・ネンガリなどがひろく行なわれている。木とか棒とかクイとかいうものの、今一つ古い言葉がカラではなかったかと私は思う。
ネンガラには
ところが関西のネンガラにはもう一般に鉤がない。ないのが当り前のようにいう人が多いので、少しばかり弱っていると、これも幸いに実例が出てきたのである。九州でも中央の山地にはまだ鉤のあるネンがあるらしい。
〔つづく〕
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